飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

コント( 1 ) ヌートバーママ! 次回のwbc?

2023-03-30 11:13:56 | お笑いの部屋

こんにちわ!日本の皆さん、アメリカから実況中継です。
前回2023年につづき、今回2026年も日本とアメリカの決勝戦となりました。ここ、フロリダのスタジアムは超満員の観客です。
ワーワー!
あっ、サムライジャパン側のベンチで、ママさんらしきエプロン女性が、何か配ってます、どうしたんでしょうか?
あっ、おにぎりです、おにぎりを一個づつ皆に配っているようです。
あっ、監督には二個渡しています、監督は当惑と言うか、困った様子です。
それにしてもゲーム中にオニギリなんて、いったいどうしたんでしょう?
しかし、そもそも、チェックが厳しい球場なのにあのエプロン女性はどうやってベンチまで入れたんでしょう?
・・・・?
あっ、メンバー表の最後に何か追加されてます。
なになに、マネージャー補助、女性?へえー、マネジャー補助?あまり聞いた事がありませんね??
、さて、名前もあります・・えーっつと、
「ヌーとばーママ」!

でした。
はい、失礼いたしました

(おしまい)

さくら前線 飛騨川を北上中!

2023-03-28 21:06:00 | 俳句日記の部屋
さくら前線 飛騨川を北上中!

白鳳凰 飛び立つごとく 夜桜  湧水

花さくら 山越え北へ 列島かな  湧水

さくら咲き 花列島に 入学式  湧水

海越えて ワシントン地も 花見びと  湧水

花さくら 長びかせむと 遅霜かな  湧水

玄関鉢 水やり求め 花粉庭  湧水

花粉なき 小雨うれしき 村里路  湧水

春雨や 濡れて歩かむ 村の道  湧水

村医院 受けつけ窓に 繭の雛  湧水

大柄の 娘集めし こけし雛  湧水

どんぐりの 雛を並べし 春のリス  湧水

花冷えや クローゼットから 出す厚着  湧水

川柳

優勝は ひと月、二位は 即消え  wbcのテレビ放送

快晴の 花見日よりの 花粉かな  花粉でなく禍粉(カフン)とか牙粉(ガフン)と呼ぼう

ひとり居の 思いっ切り声 春トイレ  ご自由にどうぞ、糞張って!

出し惜しみ 悔やまぬ春の 姪訪問  もっとあげれば良かった!と悔やまぬように

目をつむり 倍額入れる 入学祝い  他の姪や甥には知れぬように

値上がりて 昔の卵と なりにけり  我が家は今も昔も1個50円の配達卵だ

引き籠り 昔はコロナ 今花粉  杉から檜へといつまで続く?


連載小説「幸福の木」 345話 江戸おけら長屋?

2023-03-26 20:13:05 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ、おまたせ、飛騨の小路 小湧水でーす、wbc優勝祝いが続いてます、藤井六冠もこの調子で未踏の八冠になるかも?はい、余談はさておき原稿が届き文字オーバー気味ですので、早速、小説に参りまーす、はい、では開幕開幕!

345 江戸おけら長屋?

「私達も、明日は隣の江戸村を見学する予定ですよ、初めてですけど、そこは旧いだけでなく、何か新しい面白い村だと聞いてますので、明日の見学を大変楽しみにしてるんですよ」
それを聞いて外国家族の姉がさらに嬉しそうに答えた。
「わーっ、そうなんですか、それなら、私達も必ず見学しようと想います、両親も喜ぶと想います、わざわざありがとうございました」
すると、村長が、酒らしき飲み物を片手に持ってきて、ご機嫌な笑顔で会話に加わってきた。
「ああ、何じゃな、何の話じゃ?ああ、えっ、江戸村の話かい?そうじゃな、ワシも最近は出かける事が面倒になってしまったので、今はどうなっているのかサッパリ分からん。
が、そうかい、面白い事になっているのかい?それなら、ワシも久々に見に行ってみるかのう?」
この一言で、翌日の江戸村見学が決まってしまった。

さて、翌日、朝遅く、皆は江戸村に到着した。
江戸村は大正村の南隣りで、川の上流にあった。
ハナとハナナと太郎達の一行は、宿泊していた昭和村の古民家宿からマイクロバスで到着した。
母親と子供達は、隣の大正村の村ホテルから黄色いネコタクシーで来た。
外国家族は昭和村の高級ホテルから専用の大型のリムジンに乗ってやってきた。
さて、三台のそれぞれの車が駐車した広場の近くに、元庄屋らしき大きな古民家が見えた。
「おーっ!ひょっとして、あの大きな家が江戸村の案内所かな?」
マイクロバスから降りるとすぐに、太郎が看板でも見えないかな?とキョロキョロと周りを観察していた。
すると突然、声がした。
「おおー、来た、来た!時間通り遅く、皆が到着したのう」
大声の主は村長だった。
しかも昨日と同じように人力車の上に乗っていた。
「あっ、村長さん、また人力車で来たんですか?よっぽど好きなんですね」
ハナとハナナが喜んで駆け寄った。
「いやいや、アッシが、無理やり村長さんに頼んだんですよ、今日は予約もなく仕事が無さそうだったんで、それにアッシも江戸村が好きなんで・・」
と車夫は頭をかきながら弁解した。
「えーっ、昨日に続いてまた今日もでしょ?だったら、村長さん、お金も大変しょ?」
ハナナが遠慮なしにあからさまに聞いた。
「いや、それがじゃ、大変オマケをしてくれるそうじゃ、他の人達には内緒じゃが、びっくりするほどの値引きじゃそうじゃ、のう」
と村長は車夫の顔をうかがいながら笑って答えた。
「ハハハ、実はアッシんとこは、カーチャンが、いえ、女房がうるさくて、家にいると何だかんだ言われるんで、なので家を離れる口実ですよ、実は、アッシ達は、この江戸村に住んでいるもんで、ハハハ」
と車夫はまた、頭をかきながら言い訳をした。
すると木花咲姫の傍の侍女が質問した。
「あのー、車夫さん、この辺りは住宅が多いようですけど、車夫さんもどうしてこの江戸村に住んでいるんですか?ここは住みやすいんですか?」
車夫は木花咲姫や侍女の視線に少し改まった顔で答えた。
「はあー、そうですね、ここは外部からの観光客などが少なくて、その代わりに生活必要品の小さな店が多くて、また保育園や老人ホームもあって何かと住みやすいです。なのでここに住んで近辺の職場へ通っている人達も多いですよ、はあー」
キョロキョロと辺りを見回していた太郎が、飽きてきたのか大声で促がした。
「さーて、これから、俺達はどこへ行くんだ?この大きな古民家かい?」
「そんなの決まっているわよ、これから江戸村の村長さんに会うのよ、もちろんこの庄屋でしょ?」
ハナナが当たり前とばかりに答えながら村長を見た。
ところが、村長が困ったような顔になって車夫を見た。
「えっ?ひょっとして、村長さん、連絡してないんですか?」
車夫が驚くと村長はうなづいた。
「えーっ、そうですか?・・・・ああ、分かった!この江戸村には村長がいないから、電話しようにも電話できなかった訳だ。、よし、分かりました!ここは建物毎に独立した自由な村ですから、さあ、初めはこの「オケラ長屋」の見学ですね?それなら、その長屋の責任者の大家さんにあいさつに行きましょう、この庄屋に住んでいるはずです、さあ、アッシが案内しますから付いてきてください」
と言って車夫は、乗っている村長ごと人力車を反転させて、庄屋に向って走り出した。
皆はその後を、金魚の糞?のようにゾロゾロと付いて行った。
庄屋は大きな玄関のシキイをまたぐといつもの広い土間だった。
中には誰も見えずガラーンとしていた。
頭上を見上げるとかなりド太い重そうな褐色の梁がゴロゴロと積み重なっているように見えた。
「あのー、コンニチハー、アッシです、人力車の足立でーす、大家さーんいますかー?」
車夫は思いっ切り大声で奥に向って叫んだ。
「シーン・・・」
全く返事はなかったが、畳や柱などはきれいに磨きあげられていて埃など見えなかった。
「ああー、ここにはいないな、留守だな、きっと長屋にいるんだ。いつも大家さんは、大きなこの家より狭い長屋の方が落ち着くと言ってたからな」
車夫はそう言うと、皆を近くの長屋へ案内する事にした。
玄関を出て、大きな庄屋の庭の周りをゾロゾロ歩いた。
すると、北側の細長い土地に、細長い大きな平屋が二つ向かい合うように建てられていた。
その二列の棟の間には、また細長い広場があり、中ほどに屋根付きの井戸があった。
すべての建物が、ガラス窓もない木の板ばかりのかなり昔風の建物だった。
「あのー、長屋って言うのは、この二つの建物の事ですか?」
ハナナが尋ねた。
「ああ、そうじゃ、長い建物じゃから長屋と呼ぶんじゃ、これは江戸時代に江戸にたくさんあった貧乏な庶民の住まいじゃ、それを再現したもんじゃ」
人力車の上の村長が答えた。
「なーんだ、古そうに見えるけど昔のままの建物じゃないんだ、最近に建てたものなんだ」
太郎が貶すように言った。
「ああ、あの古そうに見える木の壁の板は、バーナーで焦がして褐色にしているんじゃな、虫や腐敗も防いでいるんじゃ」
村長が言った。
「でも、昔のままに建てたんでしょ?江戸時代の生活を味わうために、この江戸村の目玉や看板としてでしょ?」
ハナが弁護するように言った。
すると木花咲姫の侍女が、また質問した。
「あの、この長屋には今も人が住んでいるんですか?それはどう言う人達が住んでいるんですか?」
すると今度は車夫が答えた。
「はー、そうです、こんな大きな建物を見せるだけではもったいないので、普通のアパートのように住みたい人達に貸しているようです。かなり安い家賃で。なので独身者やしばらく滞在したい人達が住んでいるようです、はー」
「へえー、そうなんだ、安いんだ、それじゃ俺も住もうかな?空いている部屋はあるのかな?家賃はいくらかな?で、いったい今は何人ぐらい住んでいるんだ?」
太郎が興味半分、からかい半分で聞いた。
「はいはい、それは、詳しい事は、これから尋ねる大家さんに聞けばいいんですよ」
と言って、車夫は、目の前の建物をしげしげと眺めた。
「あのー、確かこの左の棟には同じ間取りの部屋が7部屋、右の棟には5部屋と物置きがあるから、全部で12部屋あるはずで・・
そう、そして一番手前の離れた部屋が大家さんの家のはずだから・・さあ、行きましょう!」
ハナやハナナや太郎達がうなづくと、車夫は人力車ごと一番手前の部屋へ向った。
長屋のすべての部屋は中央の広場側に入口があった。
「あのー、大家さんいますか?来客ですけど、人力車の足立でーす」
やや離れた家の入口の前で車夫が叫んだ
「ああ、いるよ、どうぞ、入ってきたら」
すぐに返事があった。
村長は人力車から降りて、入口の前に立ち、車夫が入口の戸をゆっくり引いた。
車夫が覗き込むと、家内の上がりたての部屋の奥の部屋に、大家らしき男性とお客さんらしき女性の姿が見えた。
「あっ、お客さんだ、大家さん、失礼しました、お客さんでしたか?いやいや突然の訪問で失礼いたしました」
車夫が慌てて戸を閉めようとした。
「あっ、待って、待って、大丈夫よ、あたしだから、ここの住民よ、大家さんと世間話しをしてただけなのよ、どうぞどうぞ!」
と女性の声がした。
しばらくして戸口から顔を出したのは、あの飲み屋のお店のママさんだった。
「あれっ、昨夜のママさんだ!どうしてここに?」
太郎とタタロ、長老と修験者が同時に声を上げた。
「おやおや、知り合いだったのか?」
大家さんも戸口から顔を出しながら外へ出てきた。
ママと大家の二人の前には、太郎やハナ達一行の全員が勢揃いしていた。
「おやおや、こんなに大勢で見学に来られたかな?大家でございます、どうぞどうぞ、遠慮なしに見ていってくだされ、と言っても、何の変哲も無い江戸時代の貧乏長屋ですけど、まあ気楽さだけが取り得かな、ハッハッハー」
と大家さんは恥ずかしさを胡麻化すように大笑いした。
長屋の外が騒がしいためか、住民の何人かが何事かと顔を出した。
「あっ、水族館のお姉さんだわ!」
ハナナが叫んだ。
「あっ、あれは音楽資料館でコーヒーを出してくれたお姉さんだわ!

ハナも思わず声を上げた。
「あっ、バスの運転手も大八車の馬方もいるぞ」
長老達も声を上げた。
「おやおや、もう知り合いがいるのかい?それじゃ、私が紹介するまでもないようじゃ、もっともここを秘密の隠れ宿に

彼岸のさくら 侍ジャパン米国で咲く!wbc

2023-03-22 13:53:42 | 俳句日記の部屋

息止めて ホームラン願う 春野球  湧水

耐えて勝ち 祝杯冷たき 美味さかな  湧水

さくら列島 祝杯加える 優勝かな  湧水

彼岸坂 春も新たに 墓参り  湧水

彼岸の墓 風や千古の 昔から  湧水

目がかゆく 散歩も止める 彼岸晴れ  湧水

花粉無き 散歩を止める 朝の腸  湧水

春朝歩 行く手遮る樹木影  湧水

川柳

春テレビ 切ったり入れたり 日米戦  wbc、心臓に悪いので結果だけ見る

知らぬふり すれど落ち着かぬ 決勝リーグ  泣き笑いして楽しめば!ができない

優勝と 知りて楽しむ wbcかな  ビデオをゆっくり観る

六冠に 満開近き 藤の花  見てないけどソウタ君には安心感あり

中露会談 薄めて突然 日ウ会談  同時に米国では日米決勝戦

無き菓子を なぜか食べたき ティータイム  残っている菓子には目もくれない

海鮮を 買いて我流の パエリアかな  冷凍海鮮で炊飯器パエリア?


連載小説「幸福の木」 344話 江戸村?

2023-03-19 14:51:03 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ おまたせ、飛騨の小路 小湧水でーす、暑さ寒さも彼岸まで!の彼岸が来ました、寒暖両方みたいな感じですけど、wbcもいよいよアメリカで本番ですが、はい、余談はこのくらいで原稿が届いたので、小説に参ります。文字オーバーでしたらご勘弁を、はい、では、開幕開幕!

344 江戸村?

突然武家や老婆人形達が速く動き出し、以前のセリフの声も音も鳴り出した。
「ピカッ、ピカッ、ドンドンドンドン」
舞台では、青空が急に曇って暗くなり、大きな雷鳴と共に、老婆が変身して恐ろしい鬼の姿になった。
そして見るからに恐ろしい形相のまま切られた腕を持って塀に飛び移った。
その時だった。
ピカーーーッドンドンドン!」
舞台以外の外側に閃光と大音響が鳴り響いた。
その天地の音と共に、会場が真っ暗になった。
「あっ、停電だ!」
「シャーーシャーードンドンドン!」
突然、大粒の雨が、屋根やジャリやイスの上に降り注いだ。
「夕立ちだー、夕立ちだー!」
皆は雨の中を慌てて建物や軒下に逃げた。
「あれって、きっとあの鬼だわ、本物が出て来たんだわ、恐いー、恐いー!」
ハナナとハナ達の目には、恐ろしい鬼の顔が焼き付いていた。
しばらくして、雷鳴も夕立ちもおさまり、皆も落ち着いた。
古民家の中へ逃げ込んだハナや太郎達全員が、休憩を兼ねてコーヒーを飲もうと喫茶店へ集まる事になった。
それまで閑散としていた喫茶店に、ハナやハナナ、太郎やタタロ、村長や長老や修験者達が勝手に座り出した。
遅れて、母親と子供達、それに木花咲姫と侍女、さらにゴクウとケン、さらに遅れて外国家族達が空いている席に座り、ほぼ満席になってしまった。
応対に来た1人の店員が、驚き慌てて応援を呼んだ。
すると、あのピアニストの妹と発明家の兄も駆けつけた。
そして、皆のテーブルに水とオシボリを置いて、注文を取り始めた。
村長のテーブルに来たピアニストが注文を取ると、遠慮がちに尋ねた。
「あのー、村長さん、竹原文楽はいかがだったでしょうか?皆さん方は気に入られたでしょうか?」
村長は、応える前に、向かい合って座っている木花咲姫や侍女の顔を見た。
二人は飛びっきりの笑顔でうなづいていた。
「ああ、皆さん方は大変気に入ったようじゃ、興味深く真剣に見ていたようじゃ、じゃが・・・途中で中断したのは残念じゃったのう、あれが無ければ良かったのに、あれは何とかせんといかんのう・・」
すると、木花咲姫が、
「はい、そうでしたね、あの中断が無ければ、あの小さな人形歌舞伎は外国人の方達にも喜ばれる大変素晴らしいエンターテイメントでしたね」
と言って隣の侍女と合槌を打っていた。
「えっ、途中で中断したのですか?」
ピアニストの妹が驚いた。
すると村長が、
「ああ、それはおそらく、ワシが急に無理やり頼んだからじゃ。準備が不十分じゃったのじゃろう。次回からはうまく行くと期待しているよ、何せ、数十年ぶりの復活じゃからな、はっはっはー!」
と弁解しながら大笑いした。
すると、その話を聞きながらコーヒーを運んでいた発明家の兄が、遠くから、
「あー、あの復活は、まずいですよ、少しやり方が古臭過ぎますよ、昔ながらのカラクリじゃなくて、もっと最先端の現代的な方法に変えるべきですよ」
と大声で言った。
「ほほう、現代的なやり方って、どう言う事じゃ?」
村長が聞くと、
「いや、それにはいろいろなやり方があって、今ここで一言で説明するのは難しい・例えば・・」
と応え始めた。
その時に、あっ、コーヒーに唾が?との座っている母親の顔に気づいた。
すぐに兄はそのブーイングを避けるように、口をしっかり閉じて、コーヒーを配るバイト業に専念した。
しばらく静寂が続いた時に、木花咲姫が話し出した。
「あのー、わたくしが想いますには、日本の昔ながらのカラクリ人形は、江戸時代からの伝統的な工夫や仕掛けだと想います。それは手作りのアナログ技術なのです。
それはそれで大変興味ある面白い仕掛けなので、そのアナログのまま復活させて、その舞台裏のカラクリ構造も、お客さん方に見てもらえるようにすれば、もっと面白くなるのではないでしょうか?」
それを聞いていたグー太が、大声を出した。
「おいらも見たいよ、見たいよ!どうやって婆さんが鬼になるのか?どうやって鬼が塀まで飛んで行くのか?それを見たいよ」
すると太郎が、
「おー、グー太よ、お前達は舞台裏にいたんだろ?だったら、見たんじゃないか?」
「いや、おいら達は、まだ見ていないよ」
「へーっ、やっぱり子供だな、肝腎な事を見逃して、俺だったらヘマしないんだけど、まあ、しかたないか」
と太郎が子供を見下げるように言った。
そんな会話を遮るように、村長が言い出した。
「そうじゃ、そう言えば思い出した!飛騨高山祭のカラクリ人形じゃ、あれは立派な屋台の上で披露されるから、皆も知ってるじゃろう。
それがじゃ、何と小僧の人形だったか、空中を飛んで別の場所へ舞い降りたんじゃ、あれこそどうやっているんじゃろうか?糸なんか見えなかったが、あれこそ一度でよいから、楽屋裏を覗き込んで見たいもんじゃ」
その時、外国家族の弟が言い出した。
「僕達も高山祭を見に行く予定だから、僕はその時に楽屋を見せてもらおう」
すると村長が、
「ほほー、あなた達は高山へ行く予定なのかい?しかし、高山祭は春と秋しか行われないから、見逃さないように気をつける事じゃな」
と忠告すると、姉が、
「あのー、私達家族は旅行の日にちが短いので、明日にでも高山へ行く事になりました。なのでここにいられるのは今日までです、弟もここの水族館で岩魚を見る事ができたので大変良かったと想います」
と皆に告げた。
その言葉にハナやハナナはもちろん、長老や太郎達も驚いた。
「えーっ、そんな、急に!」
ハナやハナナ達が予想外の事に動揺して声も出せないでいると長老が言い出した。
へえー、まいった、いやいやあんた達はもう出発してしまうんかい、えーっ、それは悲しいのう・・・それじゃ、早速今夜はお別れパーチィーじゃな、のう太郎よ?」
「えっ、パーチィーって?」
太郎も、不意の質問に言葉が出なかった。
「ほらっ、あの歌のうまい運転手さんやママさんが言ってたじゃろう?あのママさんの店へは、まだワシ等も行っていないから、今夜はその店でお別れパーチィーじゃ、そうすれば約束も果たせるからな」
長老の嬉しそうな言葉に、修験者も笑顔で合槌を打っていた。
ようやく、ハナナが甲高い声で抗議した。
「それって、飲み屋でしょ?アタイ達は未成年だからお酒は飲めないわ、私達は別の場所でお別れ会をするから、お酒の飲みたい人達だけで行ったら?」
結局、お別れパーチィーは、二手に別れて、ママさんの飲み屋と音楽資料館の傍のレストランで行う事になった。
ママさんの店はと言えば、酒とカラオケが主だから、当然、二十歳以上の長老達と太郎、タタロそれに外国の夫妻が主で、あの運転手さんと水族館の案内嬢などおなじみのお客さん達だった。
一方レストランでは、外国の姉と弟を主に、村長、木花咲姫と侍女、そしてハナとハナナ、グー太とゴクウとケン、そして子供達と母親達がいた。
早速、村長があいさつをした。
「今日はお姉ちゃんと弟さんはここでの最後の夕食じゃから、特別に地元の和食を準備してもらった、和食と言っても子供達が多いから、特に好きな肉料理を増やしてもらった、飲み物もいっぱいあるから遠慮せずに、どうぞ好きなものを腹いっぱいごちそうになってください!あっ、せっかくじゃからカンパイしよう、はーい、では、カンパーイ!」
ジュースの乾杯と子供達の満面の笑顔で、夕食が始まった。
「あの、お替りもたくさん準備してありますので、もっと欲しい人は、こちらへ来て自由に皿に取ってください、飲み物も自由にセルフサービスでお願いします」
店員の女性の言葉に、子供達はさらに笑顔になった。
肉のコーナーに行くと、猪肉、鹿肉、雉肉、鶏肉、豚肉がカラアゲや串焼きになって山のように準備してあった。
飲み物コーナーには、各種ジュースの他に地元ワインや地元酒、地元ビール、それにノンアルコールビールや発泡酒もあった。
ハナが、いろいろな肉のカラアゲや串焼きを皿に取りながらつぶやいた。
「ああ、もしかしたら、お兄ちゃん達も、こっちの方が良かったかも?ビールだって、ワインや酒だってあるし、それに酒の魚の料理もいっぱい揃っているから、飲み屋では無理よ、知らせてあげたいくらいだわ」
「そうね、あたい、後でたっぷり自慢してやるわ」
ハナナも嬉しそうに、様々な肉のカラアゲを皿に取っていた。
ハナ達がテーブルにもどると、木花咲姫が外国の姉達に尋ねていた。
「あなた達家族は高山へは、汽車で行くのですか?」
「いえ、自動車です、運転手付きの大型の乗用車がここまで迎えに来ます、それで行きます」
それを聞いていた傍の侍女が提案した。
「それなら、せっかくですので、この奥にある江戸村や平安村も見て行ったらいいんじゃないですか?ねえ、そう想いませんか、木花咲姫様?」
「ああ、そうですね、それは名案ですね、自動車なら、それほど時間もかかりませんから、それに、せっかくここまで来たのですから、奥の村々も見て行ったらいいと想いますよ、きっと気に入ると想いますよ、ぜひ、そうなさってください」
と心から強く推した。
すると、その熱心さを感じて姉は、
「はい、それなら、是非、両親に話してそうしようと想います、ありがとうございました」
とお礼を言った。
すると、会話を聞いていた母親達が話しに入ってきた。
「私達も、明日は隣の奥の江戸村を見学する予定