飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

(続) 連載小説「幸福の木」 291話 最後の審判とメシア降誕?

2021-12-31 22:53:53 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ、オマタセ、イヤイヤ大晦日ニナッテシマイマシタ。
ウチノ先生ガ原稿ノ途中デ歳取りノお供えヤ鏡餅飾り付け等ヲ始めテシマイ、原稿モ遅れテ、コンナ時間ニ届きマシタ、マアモウ今年モ終わりデスノデ、良かった良かった!ト言う事ニシテ、ハイ、早速小説ニ参りタイト想いマス、ハイ、デハ、開幕開幕!

291最後の審判とメシア降誕?

機花咲姫の話は途中で休憩となった。
ハナ達や太郎達は侍女が配ってくれた飲み物とお菓子に飛びついた。
「ボリボリ、ただ話を聞いているだけなのにお腹が空いたわね」
「そうね、ボリボリ、でも、あのさ、頭を使うとすごくお腹が減るんだって、村一番の将棋爺さんが言ってたわ、ボリボリ」
「それって本当みたいね、だったらあの爺さんは食いしん坊じゃなかったのねボリボリ」
そんな話を聞いていた長老と修験者が、ゴソゴソと話し始めた。
「やれやれ大変な話を聞いてしまったもんじゃ、これから四万年後の事じゃが、その頃にレムリア大陸とアトランチスとか言う大陸が海底に沈んで、それだけじゃなくワシ等の住んでいる大陸も大洪水が起こるそうじゃ?」
その長老の言葉に、修験者も同じ渋い顔で合槌を打った。
「まったく、だとすると、その頃に生きている人達は大変なんてもんじゃない、ああ、ワシ等も、できたらその頃には生まれたくないのう」
長老は渋い顔をさらに渋くして言った。
「そうそう、どうせ生まれるなら、四万年後のその大陸沈没や大洪水の後の方がいいのう?」
修験者は首を横に振った。
「いやいや、まだまだじゃ、その後も一万年ほど経って人口が増えると、また人間は戦いや争いばかりするそうじゃ、困ったもんじゃのう?」
すると、長老は少し明るい顔になった。
「そうじゃ、その頃イエスキリストと言う偉人が生まれると言うから、どうせ生まれるなら、その頃がいいかな?」
しかし修験者は首を振り続けた。
「いやいや、まだまだ戦いや争いはすぐには無くならないから、その後の、さらに2000年後のもうひとりの偉人が出てきた頃がいいのじゃないかな?」
すると長老もうなづいて、
「そうじゃ、そうじゃった、その頃はもう新しい平和な時代が始まったところじゃからな、きっと希望いっぱいの楽しい時代じゃロウ」
と二人は元々の明るい陽気な顔にもどった。
ハナやハナナ達にも爺達の話が聞こえていた。
突然、ハナナが言った。
「あのさ、変だわ、洪水の一万年後に神様が選んだ偉い人が出てきて、戦いを止めるように言ったのでしょ?どうして人間はその声に従わなかったの?」
「そうね、それに次の偉い人が出て来るまで2000年もかかっているなんてどうしてなの?」
ハナもハナナに続いて愚痴った。
長老や修験者達は、すぐには答えられなかった。
しばらくすると、誰かガボソッとつぶやくような声がした。
「それができるくらいなら、大陸も沈む事は無かったさ」
皆が顔を向けタ先ニハ、ゴクウの遠慮がちな顔ガアッタ。
ゴクウは同じ調子で言い続けた。
「結局、人間は悪の誘惑に負けて、どんどん悪に染まってしまったのだと思うよ。だから文明が堕落して自ら滅びる運命を引き寄せたんだ。・・そんな事を昔に父の白猿から聞いた気がする」
「・・・」
皆は黙ってしまった。
が、ハナダケは白猿という言葉を聞いて懐かしくなった。
そして、一緒に旅した時の事を思い出していた。
やがて木花咲姫が口を開いた。
「はい、皆さん、頭の疲れは取れましたでしょうか?甘いお菓子ですから美味しかったと想います」
とハナやハナナに頬笑みかけると、特にハナナは満面笑顔ニナッタ。
「さて、先ほどは、皆さん方で話し合いをされていたようですが、わたくしは離れた所で聞いておりまして、大変素晴らしい内容だと感心しておりました。
本当に、賢いオ猿サンノ言った通りで、人間は悪に負けてお互いに争いや戦いばかりをしてせっかくの文明の利器も悪用して、自らの文明を滅ぼしてきたのです。
しかし、地球モこの世モ主神が創造されたものですから、主神はいつまでもそんな事は許されません。
深い訳があって、それまでは悪が比較的に強い時代だったのです。
このような悪の強い時代を「地球の夜の時代」と呼んでおります。
ところが、主神はある時を境にして、この「夜の時代」を打ち止めにして、善の強い時代つまり「昼の時代」にします。
その時と言うのが、約五万二千年後である、イエスキリストが生まれてから二千年後の時代です」
話を聞いていたハナやハナナ達は、
(また五万年だわ、ずっとずっと先の話だわ)
と興味ヲ失いかけた。
「あの、皆さん方は、遠い先の話だと想っておりますが、皆さん方もきっとこの時代に地球に生まれているのですよ、その頃は地球の人口がたくさんになりますので、多くの人達が地球上に生まれる事になります。決して他人事ではありません。せっかくのチャンスですからしっかり話を聞いておけば、その時代に皆さん方が間違った方向へ進む事は避けられますよ」
と諭した。
この言葉に、皆は背筋を立て直した。
サラニ木花咲姫ハ、
「アナタ方ハ、今聞いてモ、ソンナニ遠い未来ニハ忘れてシマウワト想うカモ知れませんガ、ソンナ事ハアリマセン。絶対に忘れない!ト魂ニ刻めば、例え忘れても、アレッ、コレジャナイワ、何か違うワ!ト潜在意識ガ働きマス、ナノデ今真剣ニ学んでオク事ハ無駄デハナイノデスヨ」
ト付け加えタ。
「あの、イエス・キリストって言う人は、どんな感じの人なんですか?」
何を想ったのか、不意に太郎が聞いた。
「へえーっ、太郎兄ちゃんがそんな質問をスルナンテ?
言ってオクケド、魔術を使いこなす祭主や王様みたいなタイプじゃないわよ」
トハナがからかった。
「そうよ、綺麗な女王の奥さんや王女のある、多勢の兵士を従えた大王とも違うわよ」
ハナナも冷やかした。
スルト、ムッとしタ太郎が怒鳴った。
「こらっ、何も知らないお前達は黙っていろ!俺は真剣に聞いているんだ」
ハナ達は少し太郎の態度が変だなと想ったが、とりあえず黙った。
「はい、大変良い質問でした。わたくしもお話ししようと想っていた所です。
後に、地球上ではこのイエスキリストの生まれた年を起源としる暦が世界中に流通しました。
その暦は西暦と言う呼び名で、イエスが生まれた年が西暦元年です。
その暦で言えば、今わたくし達のいる時代は約五万年前と言う事になります。
サテ、イエスノ頃は、世界中で中東でも多くの民族が集まって国が成立していて、各民族や各国はそれぞれの民族の神を崇拝スルノデス。
例えばエジプトでもギリシアでも中東でも神話を中心にしてそれぞれの神様達を崇めルノデス。
しかし祭る神は、創造主である主神でなく、主神の下で働いている様々な神達なのです。
そのために、自分達の神の方が正しいと言う争いが起こるのです。
そこで主神はそうした神々ノ違いニヨル人間達ノ争いを止めさせ、人類の今までの罪をモ赦し、争いや病や貧しさの無い理想ノ地球創造ノ目的ヲ完成サセルために、とうとう最後の手段を行う事になるのです。
それがイエスです、イエスと言う神の子をこの世に送り出すのです。
スルト、まず、このイエスキリストは人々にやがて平和な幸福な世界が来る事を福音として伝えます。
そして、最後に自ら人類のすべての罪を背負って「あがない」として十字架に貼り付けになルノデス。
この刑デ流された血ノアガナイによって、全人類の今までの罪ヤ未来ノ罪が赦されるのです。
ソウシテ、その後、このイエスキリストの教えは中東から地中海周辺のローマ帝国に広がるのには多数の殉教者が犠牲になルノデス。
しかし最後にはローマ帝国の国教となり、その後ヨーロッパ全土や世界各地へ広がる事になるのです。
そして、その二千年後には世界中にひろがって、東の果ての日本と言う国にまで伝わるのです。
ソシテ、イエスの「神の国が近づけり、汝(なんじ)ら悔い改めよ!」と告げた福音も世界の果てまで伝わるのです。
まさしくその時に、世界の東の果ての日本に、顕著な奇跡を現すモウ1人ノ偉人が生まれ、宗教を立ち上げるノデス。
そして、地球ノ夜昼転換が始まった事ト、イエスの福音の天国は今から造られる事ヲ伝えるノデス。
サラニ晩年ノ昇天直前ニハ、ソノ教祖ノ中にメシアガ降誕した事ヲ伝え、やがて全人類ノ心の中にも同じメシアが降誕する事ヲ伝えるノデス。
コレハトテモ画期的ナ事デ、ソレマデノ2000年間メシア降誕とはイエスキリストが再臨されると思い込んでいた信徒ノ人々も驚く事になるのです」
ト言って木花咲姫ハ口ヲ閉じた。

(ツヅク)

ハイハイハイハーイ、イヤイヤ話ガ少し込み入ってマイリマシタ。
マア、世の中モ過渡期デ込み入ってイルヨウデスノデ、話モソウナルノデショウ。
ハイ、ドウカ文字オーバーニナリマセンヨウニ!ハイ、今年一年間お世話ニナリマシタ、デハ、良い新年ヲ!!!

ようやく雪飛騨 静かな歳の瀬!

2021-12-29 14:26:07 | 俳句日記の部屋

厚てぶくろ 出して我が家の 冬支度  湧水

気づかねば 来ると思わぬ 歳末かな  湧水

配達が 途切れて来ない 歳の暮れ  湧水

一箱の ラーメンと待つ 正月かな  湧水

試食して 美味さに安堵 箱ラーメン  湧水

厚てぶくろ 耳当てごしや 雪二度目  湧水

薄絹を 見わたす限り 敷きし雪  湧水

五六句を 詠まむ雪路や 千歩越え  湧水

指痛の 風にリベンジ 厚手ぶくろ  湧水

川柳

驚きて 慌ててまた乗る 体重計  足の位置が悪かったのか1キロも増えた

やはり思う 古米より嬉し 新米かな  当たり前だが新○○さんの事

加温する 手ぶくろほしき 寒散歩  歩くので足や体は暖かくなるが・・

甥姪達の 正月訪問 嬉し悲し  お年玉の出費が大変

買い物が できぬを理由に お供え無し  今回は面倒な正月料理も無しにしよう!


(続) 連載小説「幸福の木」 290話 地球の卒業?

2021-12-27 11:18:31 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ、おまたせ、遅くなりました。
いろいろと年末の雑用でウチの先生も忙しくて、何だかんだでクリスマスケーキはちゃっかりと食べていました。
と言う訳で、すこしクリスマスがらみの話のようです。
はい、では開幕開幕!

290 地球の卒業?

木花咲姫は笑顔で話し始めた。
「はい、あなた方は銀河系では少々初期段階の文明ですので、まだ自分達の事しか考えられないのも仕方ありませんね。
しかし、あなた方が住んでいる地球も、実はあなた方のように成長している生き物なのですよ。
なので地球もある程度年月が過ぎると、生き物のように地球自身が成長して次の新しい時代を迎えるのです。
それは目に見える形や姿よりも、目に見えない霊的や気と言う面でそうなのです。
そうした地球の新しい時代には、その上に住んでいる生き物達も同様に体的にも霊的にも新しく変わらなければならなくなるのです。
そうです、今までと同じ生き方をあなた方が強く望んでいても、それはできなくなるのです。
それが後に「夜昼転換」とか「アセンション」とか「次元上昇」と言う言葉で呼ばれる地球の大転換期を迎えるのです。
でも決して心配するような事ではありません。
むしろ、あなた方にとって喜ばしい素晴らしい事なのです」
「・・・・」
皆はどう言う事か理解できず、しばらく沈黙していた。
すると、また真っ先にハナナが口火を切った。
「ああ、よかった、良い事や素晴らしい事なら安心だわ」
すると長老達も言い始めた。
「本当じゃ、全くその通りじゃ。ワシなんかてっきり大災害でも起こるのかと大心配をしていたところじゃ」
長老が安心顔になると修験者も、
「そうそう、何せ大昔にはいろいろな事が起こったと言い伝えで聞いているからのう、そう言えばあの大恐竜達も地球上ですべて滅んだのじゃろ?まあ、今回はそう言う事ではなさそうなので少し安心じゃ」
と緊張顔に笑みがもどった。
黙ったままずっと難しい顔をしていたゴクウが口を開いた。
「あの、ちょっと聞きたいのですが、魂の学校が無くなると言うのに、どうして、それが人間にとって良い事や素晴らしい事なのですか?」
あっ! その質問は、まさしくハナ達が疑問に想い始めたところだった。
「おやおや、やはり賢いお猿さんですね、素晴らしい質問ですね、はい、ではお答えいたしましょう。
魂の学校と言うのは、既に申しましたように生れ変りと言う輪廻転生を繰り返して魂を向上させ卒業する事が最終目的でした。
しかし、悪の誘惑に負けて悪事ばかりを繰り返して魂を向上させず落第ばかりしている人達もいました。
そう言う人達は、死ぬと天国でなく反省と悔い改めをするために苦しい地獄へ行きます。
でも、悔い改めができないと、地上と地獄の生れ変りを繰り返す事になります。
ところが、大転換が起こると、地球には地獄が無くなります。
つまり、地球が丸ごと霊的にも向上して、天国ばかりになるのです。
そうなると地獄にいたような悪の心や魂を持った人達の居場所が無くなり、住めなくなるのです」
その言葉を真剣に聞いていたハナが、心配顔で声を上げた。
「あの、と言う事は、太郎兄ちゃんみたいな人が住めなくなると言う事ですか?」
その声に太郎は慌てた。
「馬鹿言うな!何で、俺が住めなくなるんだ?それじゃ俺がまるっきり悪人みたいじゃないか?」
「えっ、違うの、まさか?それじゃ悪人じゃないって言うの?なら郎兄ちゃんは善人だと言うの?」
ハナは早口で言い返した。
「そっ、そう言われると、そうだな、俺も果たして善人かは、ちょっと難しいかも知れん・・」
と太郎はいつもの自信が消えた。
「ほらっ、やっぱり、だったら地球に住めなくなるのよ、どうするの?」
「どうするって言っても、その時はその時だ!その時には善人になるのさ、善人になればいいんだろ?」
「そんな!ほんとうに馬鹿ね、そんなに俄かには善人にはなれないのよ、魂の階級って一気には上がれないのよ」
ハナと太郎の議論は兄妹喧嘩のように続きそうだった。
「こらっ、お前達、止めんか!この話は現在の話ではない、ずっとずっと遠い未来の話じゃ、それまでには何回も生れ変るから、太郎もその頃には魂の階級も上がっているじゃろう」
と長老が喧嘩を止めた。
すると、即、ハナナが聞いた。
「あの、ずっとずっと遠い未来の話って、どのくらい先の話なの?」
案の定、兄のタタロが、
「ああ、そうだそうだ、その通りだ、その事をちゃんと聞いておかなきゃな」
と言って木花咲姫の顔を見た。
皆も同じく返答を待つように木花咲姫に顔を向けた。
「はい、そうね、これはこれは少し話のスケールが大きくなってしまいましたね。
あなた方が住んでいる地球が、その大転換を迎えるのはいつ頃かと言う話ですが、実はとてもスケールの大きな話になってしまうんですが、仕方がないですね、今回はなるべく簡単に説明いたしましょう。
すでに聞いているかも知れませんが、今私達のいる現在には地球上にレムリア大陸とあなた方の住んでいるユーラシア大陸があります。
この他にもアトランチスと呼ばれる大陸もあります。
さて、これから未来の話になりますが、まず、これからレムリア大陸の文明と人々が栄えて行きます。
そして少し遅れてアトランチス大陸の文明も栄えて行きます。
このレムリア文明とアトランチス文明は人々の考えが全く異なっています。
レムリア文明は愛や調和や自然を大切にする女性的なのに対してアトランチスは知識や科学を重視する男性的な文明です。
今は詳しい説明は省きましょう。
さて、このレムリア文明とアトランチス文明が同時に栄えている頃、このレムリア文明はアトランチス文明の悪い面の影響を受けて文明全体が堕落して、最後には海底に沈没して滅ぶ事になります。
続いてアトランチス大陸も同じく悪の影響で堕落して、海底に沈み滅びます。
この時には地球上の他の大陸にも大洪水が発生して多くの生き物達も死にます。
これが、これから約4万年先の未来の話です」
「えーっ?4万年?先?」
「ひえーっ!、四万年先?想像もできないわ」
ハナ達も太郎達も、皆は驚嘆するばかりだった。
「はい、そうです、創造主である主神は地球に人間達が楽しく学べる地上の天国世界をと願ってチャンスを与えられたのですが、残念ながら肝腎の人間達が欲や悪に染まってしまったのです。
その結果、海に沈没と言う大変悲しい結末を迎えるのです。
はい、こうして四万年先には、地球上は人々の集落も文明も消えて、森や草の天然の白紙状態にもどるってしまうのです。
そうして、人間達は、再び出発点の狩猟採取の原始時代からのやり直しをする事になるのです。
さて、これからが、わたくしがお話ししたかったとても大切な話です。
原始時代から人類は徐々に発達進歩して、約1万念後には中東と言う地域中心に王達も現れて大きな国や都市もできます。
しかし、人々や民族や国々は互いに争いばかりして、相変わらず悪の満ちた不幸な世になってしまいます。
この時に、人々の嘆きを憐れむ主神の計らいによって、ひとりの偉人が生まれます。
それはイエスキリストと後に呼ばれる人で、彼は「まもなく地上に天国が来るから皆も悔い改めて争いをやめ隣人を愛しなさい」と福音を伝えます。
そして、その2000年後に、東の果ての日の本と言う国にもう1人の偉人が生まれ、先ほど話した地球の大転換期が始まった事を人々に告げるのです。

(つづく)

ハイハイハイハーイ、5万年前の世界から、ようやく現在に近づきました。やれやれでした。
どうやら今は大変な転換期のようです、さてさて、この先、どうなる事やら?またのお運びを願い、バイバイバーイでーす!

はやもう冬至! 続いてホワイトクリスマス

2021-12-22 13:12:59 | 俳句日記の部屋

こんもりと 白き帽子や 合掌村  湧水

雪帽子の 合掌村に 聖夜かな  湧水

居間奥に 冬至優しき 陽ざしかな  湧水

低き陽に 窓ガラスふく 冬至かな  湧水

聖夜など 遠き檜の 夕湯かな  湧水

配り終え 夕湯にとっくり サンタ爺  湧水

初雪や 白絨毯の 参道坂  湧水

参道に 残る影絵の 初雪かな  湧水

極寒の 朝のお供の 小春かな  湧水

ちょろちょろと 水音のみや 寒里路  湧水

こーんこーんと 木だまが埋める 冬奥谷  湧水

寒風の 何も無き村 地下に窟  湧水

カエルせみ 熊の夢宴 山ねむる  湧水

川柳

気が向いて 球根植えれば 初雪かな  お蔭で1人で全部植え終えた!

やる気出し 大掃除始めむ 俳句の中  現実の世界は?北風が強い


(続) 連載小説「幸福の木」 289話 魂の学校が消える?

2021-12-19 17:30:44 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ、おまたせ、いよいよ、クリスマス、幸い日本はコロナも下火です、オミクロンも軽い風邪程度になれば!なんて願っています。
前回は文字数は制限内でした。
はい、余分な話はこのくらいにして、小説に参ります、はい、では開幕開幕!

289 魂の学校が消える?

早速、真っ先にハナナが口を開いた。
「あの、何でも聞いた方がよいと言われたので、あたいからお聞きしますが、・・あたい達は魂の学校を卒業するために地上に何回も生れ変ると言う事ですが、あたいって、今回は何回目の生まれ変わりでしょうか?それにあたいは卒業までに、あと何回ぐらい生れ変るでしょうか?」
この質問に太郎のハイヤーセルフの女性の目は丸く大きくなった。
「まあ、なんて率直な真っ直ぐな質問でしょうか、素直な素晴らしい質問だと想いました・・でも残念ながら私は太郎さんの事ならばお答えできますが、ハナナさんの事についてはそれほど詳しく存じ上げていません。なので、他の皆さん方と言うか、一般的なお話をさせていただきましょう」
この答えに、ハナナ以外の皆はニコニコ顔になった。
「あの、地上に何回ぐらい生れ変るかと言う事は、その人によって違いがあります。人それぞれ様々です。
たぶんあなた方は30回か40回ほどは生まれ変わるでしょう。
もっと多くの人も、もっつ少ない人もあります。
例えば、一回の生まれ変わりで苦難に勝ち多くの人達を幸せにし感謝され、素晴らしい立派な人生を送った人がいたとします。
こう言う著しく魂を向上させた人達は、小学生から中学生や高校生に一気に学年を飛び越えて進級する事になります。
こう言う人達はそれほど多く生れ変る必要がないのです。
なので、次回の生れ変りが数百念先と、間隔が長くなるのです。
逆に、悪事を繰り返して、なかなか進級できない人達は、一度一生を終え死んでもすぐに生まれ変わろうとします。
こう言う人は、何回も生れ変りを繰り返し回数が増えます。
また、遠い昔に生まれて魂が古い人達も、当然生まれ変わり回数が増えます。
なので、生れ変り回数は、人それぞれ様々なのです」
「ふーん!」、「へえー!・」。「うんうん!」
ハナやハナナ達、タタロや長老、修験者達の反応は様々だった。
「人それぞれ様々と言われてもなー、」
長老が、小さくぼやくようにつぶやいた。
それを目ざとく聞き逃さなかったハナが、
「あの、聞きたいんですが、太郎兄ちゃんの場合は、今は何回目の生れ変りで、これから何回ぐらい生まれ変わるのでしょうか?」
と待っていたかのように大声ではっきり尋ねた。
また彼女は目を丸く大きくした。
「はい、またまた率直なストレートなご質問ですね、しかし、これは太郎さんと周りの縁ある霊の方々だけの個人情報ですので、お答えする事はできません。しかし、質問者のハナさんは地上では妹さんですので今回は特別にお答えいたします」
と彼女が言うと、ハナが笑顔になった。
太郎は、それまで変わらずっと直立不動のまま頬だけを赤くしていた。
が、この彼女の言葉を聞くと、ハッと目覚めたように我に返って姿勢をくずした。
「えっ、何で、俺の事をハナが聞くんだ?人の事より自分の事を聞くのが先だろ?」
と怒り出した。
するとハイヤーセルフの彼女は太郎の怒りを鎮めるかのように話を続けた。
「はい、おっしゃる通りです。が、ここにいる太郎さん本人も心の中には全く同じ質問を持っていますので、はい、これからは本人に答えるつもりでお答えいたします。太郎さんもよく聞いて忘れないようにしておいてください」
と太郎に向って言うと、急に太郎は借りてきた猫のようにおとなしくなった。
「太郎さんは、と言っても、実は同時に私の事なのですが、わたくし達の魂はそれほど古くはありません。まだ未熟者です。今までに20回ほど地上に生まれてまいりました。
それで今例え話の魂の学校について言えば、太郎さんは現在は中学一年生と言ったところで、大学まで進んで卒業となりますから、まだまだ向上のための学びや経験や修行が必要です。
ちなみに、ハナさんは中学三年生ぐらいですよ」
と彼女はハナに言って、ニコッと頬笑んだ。
きょとんとしていたハナも急にニコッとして、
「ああ、やっぱり・・私も前からずっとそうじゃないかな?と思っていました」
と少し得意そうな顔になった。
「何?偉そうに、俺より二年上だって?・・」
と心中で思った太郎が不満をぶつけようとした。
が、ハイヤーセルフの彼女が太郎をにらむと、太郎はまた借り猫のようにおとなしくなった。
それを見て、ハナナはしめた!と想ったのか、また質問した。
「あのー、太郎さんの場合、卒業までにはあと何回生れ変りますか?」
(またっ、ハナナめ、余分な事を質問して!)
と太郎がまた怒ろうと思ったが、彼女の視線に制止させられた。
「そうですね、過去の事ならばはっきり何回生まれたかは分かりますが、これから未来の事は本人の努力次第で向上が左右され生まれる回数も変わりますから正確には分かりません。
でも、今までの生き方から想像して、だいたいの回数の予想ならばできますよ。それほど外れないと想いますよ」
と答えると、
「ああ、それなら、教えて、教えて!」
とハナナと一緒にハナまでが頼んだ。
それを見て、とうとう太郎の堪忍袋の緒が切れた。
「あのさ、俺の事だと思ってお前達、好き勝手に言いやがって、はーい、残念でした、お前達の予想は大外れでした!
言っておくがな、俺は卒業なんかしないぞ、なに、今は中学一年生だって?けっこう、それでけっこう!俺はこれからはわざと進級試験を落ちてやる、同じ学年に留まるんだ、同じ学年ならば慣れているから人生楽勝だ、いつまでも中学生のままでいてやる、そうすればこれからの人生も慣れていてまちがいなく楽だ、はっはっはっはー、ざまを見ろ!もう何回でも生れ変ってきてやる永遠の留年生だ、はっはっはー」
と鬱憤を晴らすように高笑いした。
その態度にハナとハナナは口を開いたまま言葉も出なかった。
彼女も太郎の突然の暴発にびっくりしたようだった。
しばらくして周囲の興奮も収まって静かになると、彼女が口を開いた。
「はい、ただ今は私の地上の半身の太郎さんが、お見苦しいところをお目にかけてしまいました。私も大変恥ずかしい気持ちでいっぱいです。太郎さんは幼い頃に村の悪童達にいじめられたのが、悪影響を与えてしまって少しひねくれてしまったようです。この点については、後で私と太郎さんとでゆっくり話し合いたいと想います。
ところで、皆さん、今、太郎さんがいつまでも同じ学年に留まって、何回も生まれ変わりたいと言っていましたが、残念ながら、それは許されません、いえ、と言うよりもできません」
この言葉に太郎の得意顔が消えた。
ハナ達や皆にとっても予想外の以外な言葉だった。
「えーっ、それはどうしてですか?」
即、ハナとハナナが聞いた。
「この魂の学校にいつまでも卒業せずに留まると言う事はできません。それは制限があるからです。
すると、長老が、うなづきながら言った。
「ああ、それはそうじゃろう、何事にも制限があるはずじゃ、四年以上在籍すると、追加試験をさせて無理やり進級させるとか、ある年数が過ぎると無理やり課題をさせて卒業させるとか、世の中にはよくある事じゃ」
と言って修験者とうなづき合った。
その時、急に気花咲姫が皆の前に立った。
「あの、この事は大変重要な事ですので、わたくしの方からお話しいたします。
地上の魂の学校にいつまでも在籍できないと言う事は、在籍年数に制限あると言う話ではありません。
ある時、魂の学校そのものが無くなるのです。
まだあなた方にとってはかなり先の未来の事ですが、魂の学校も、その他の今までのすべての物が無くなるのです、そう、地上のすべての物が、変わるのです」
「・・シーン・・」
その言葉に長老達も青くなった。
「えーっ、まさか?大きな隕石がぶつかってきて、それまでの文明が滅び、人間や動物達が滅ぶとか?」
修験者も続いた。
「ああ、もしかして火山の大噴火で地上が焼野原になるとか?」
その予想もしなかった言葉に、ハナ達もしだいに青くなっていった。

(つづく)

ハイハイハイハーイ、いやいや話がとんでもない方向へ行きそうでーす!はい、では次回の展開をお楽しみにはい、!またのお運びを願い、バイバイバーイでーす!