飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

連載小説「幸福の木」 361話 大家さんの策略?

2023-08-30 19:58:27 | 小説の部屋

ハイハイハイハーイ、おまたせ、飛騨の小路 小湧水でーす、ウチの先生が猛暑の熱中症の心配で、原稿が書けず長らくお待たせいたしました。
まだまだのようですが、久々に原稿が届きましたので、早速、小説に参りたいと想います、はい、では、開幕開幕!

361 大家さんの策略?

「いやーっ、なかなか面白かったのう」
「手品なんて久々に見たのう」
長老と修験者は、子供達の後ろから覗き込むように見ていて、その乾燥をずいぶん喜んで話していた。
大勢だった姉妹達や世話人達も、既に大広間から退出していた。
遅れて大家さんがやってきた。
「へえーっ、そんなに面白かったですか?それは良かったですね。だったら今夜はあの姉妹達も大満足でおとなしく眠るでしょう」
と言いながら大家さんは、長老達の横の茶碗酒に目を向けた。
長老は、少し苦笑いしながら弁解した。
「ああ、そうじゃ、ワシ等は子育ての手伝いなんて、経験がないので、サボッてこの大広間で酒を飲んでいたんじゃ。
ところが思いがけず、突然、皆がやってきて手品がはじまった。
ワシ等は、ちょうど退屈していたところじゃったので、有難く楽しませてもらった」
と修験者を促がすように見た。
すると、修験者も合槌を打って、
「ああ全くじゃ、その通りじゃ、実に楽しい座興じゃった。
特に、あの一番小さい三女が面白かった。幼くてもなかなか負けん気の子で、ワシには、むしろ手品よりも、あの三女の反応の方が面白かったくらいじゃ、はっはっはー!、また見たいのう」
と、長老達は大笑いした。
「へえーっ、そんなに面白かったですか?それなら私も見たかったですね。そうでしたか?それは良かったです、また見たいくらいでしたか?」
と大家さんは、目を輝かせて念を押した。
そして話を続けた。
「はい、今回はたまたま水族館のアユ姉さんの予想外の手品ショーみたいになったようで、子供も東長屋の姉妹達がメインでしたが、・・・」
と大家はしばらく考え込んでいたが、すぐに、
「ああ、そんなに面白かったなら、明日の夜も何か座興と言うか余興と言うか、面白いショーをやりましょうか?今度は、東西南北の全長屋の子達を集めて」
と長老と修験者の目を覗き込むように言った。
「えっ?明日の夜?明日の夜もやるのかい?それは楽しみじゃ、ますます酒も美味くなるのう」
修験者は無邪気に喜んだ。
「ちょっと、それは・・ああ、それはワシ等にとっては楽しみじゃが、そうなると、ワシ達ももう一晩ここに宿泊する事になるのう、そうなると木花咲姫様や村長や太郎達の了解も必要になるのう」
と、長老が水をさした。
すると大家さんが、
「ああ、そこなんですよ、そこを何とか、長老さんや修験者さん方の力で、引っ張ってもらって、もう一晩宿泊するように頑張ってもらえませんか?
まして、夜は全員がこの大広間で座興を楽しめるようになれば、皆も喜ぶ事になると想いますが・・ねえ?」
大家さんに、強くそう言われると、長老も参道せざるを得なくなった。
それを見た修験者がひとり手を打った。
「それじゃ決定じゃ!ワシ等も明日の晩も泊まる事にしよう、そのために皆の参道も取ろう、のう、そうじゃろう、長老さんよ?」
長老は、
「ああ、木花咲姫様や村長さん方はお願いすれば賛成してくれそうじゃが、太郎達が何と言い出すかが心配じゃ。
へたにヘそを曲げて「俺は嫌だ!」なんて言い出しかねないからな。そうなるとまとまらなくなるからな」
と心配した。
修験者が対策を言い出した。
「それじゃ、問題は太郎じゃ、太郎が強引に反対しないように何とか手を打とう、さあ、それを今から考える事にしようか?」
修験者の言葉に、大家さんはずいぶん嬉しそうな顔になった。
「それじゃ、そのようにお願いいたします、私はその座興の準備がありますので、ここで失礼します」
と大家さんはいそいそと大広間を去った。
さてさて、翌朝になった。
子育て長屋での家族の朝食が終わると、突然、ボランチアの人達は大広間へ集められた。
そして、そこで全員が打ち合わせと朝食をする事になった。
大広間にはコの字の形に細長い座卓が並べられていた。
その座卓の上には全員の朝食が載っていた。
それ等は、二階にお客さんが泊まった時と同じやり方だった。
つまり、臨時に手伝ってくれる近所のおばさん達の手作りの田舎料理だった。
大広間の座卓の正面の上座には、いつものように村長や木花咲姫様と侍女や長老達が座っていた。
その端には大家さんが少々悪い目つきで手をこまねいていた。
そして、皆が来るのを気にかけながら見守っていた。
ほぼ全員の姿が見えた頃、大家さんが待っていたかのように大声で話を始めた。
「えー、皆さん方おはようございます。昨晩と今朝はお子さん達のおお世話にご苦労さんでございました。これからのわたくしの話は、目の前の朝食を食べながら聞いていただければけっこうでございますので、どうぞ皆様方、お召し上がりください!」
その声を聞くや否や、
「いっただきまーす!ああ良かった、よく食べ物を前にして、待った!をかけられるのは、犬のケンだって嫌だからな」
と威勢のいい声が上がった。
もちろんそんな事を言うのは、太郎の声だった。
大家さんは少し顔色が雲った。
が、すぐに笑顔になって話し始めた。
「はーい、皆さーん、この料理は田舎料理ですがけっこう評判が良いのです。
いつもお泊りになった方々に褒めていただいています。
もちろん、日替わりなので明日は違った料理になります。
昨晩は水族館のアユ姉さんが、この大広間で素晴らしいマジックショーを行ってくださいまして、ありがとうございました。
昨晩は残念ながら、東長屋の姉妹さん方だけが中心だったので、皆さん方全員が見られませんでしたが、
そんな面白い座興だったら、私達も見たかった!と他の長屋からも声をたくさんいただきましたので、急遽、今夜も、続けて余興をする事にいたしました。
つまり、予定が大きく変更いたしますので、それについて急遽お話をさせていただきたいと思って、皆さんに集まっていただきました。
「えっ、げーっ、なっ、なにーっ?」
それを聞くと、太郎が驚いて食べた物を口から出しそうになった。
「えーっ、変更だって?まっ、まさか、もう一晩泊まるなんて言い出すんじゃないだろうな?」
太郎の声があまりにも大きかったので、長老と修験者が慌てて叱った。
「こらっ、太郎、静かにしろ、大家さんの話をちゃんと聞いてから、後で質問があれば質問したらいいんじゃ、大勢の人がいるんじゃから、お前はちょっと黙っていろ!」
この叱声には、さすがの太郎も反論できず口を閉じた。
太郎が黙ったので、冷や冷やしていた大家がホッとした。
「はい、と言う訳で、できれば皆さん方全員が、もう一日、つまり今夜もお泊りいただいてボランチアを続けていただきたいと願っているのですが、さあ、皆さん方、いかがでしょうか?」
「シーン・・・・」
と、大家さんに言われても、突然の事なので、皆はすぐには返事ができなかった。
太郎が何か言い出しそうだったが、叱ったばかりの長老と修験者がすざましい眼光でにらみつけているので、太郎は目を向ける事さえできなかった。
「あたい達は、もう一晩泊まってもいいわよ、めえハナちゃん?」
ハナナがハナに向って大声で言った。
すると大家さんの緊張顔が綻んだ。
「あのさー、あんた達は暇だからいいけれど、私達は仕事があるから、そう言う訳にはいかないわよ、ねえ、アユちゃん?」
とママさんが水族館のアユ姉ちゃんに向って言った。
アユ姉ちゃんはそうなのと言わんばかりに何度もうなづいていた。
それを見ていた大家さんが、苦い表情になった。
すると母親の1人が、
「あのー、私達は、どちらでもいいですよ、明日の予定もまだ決まっていないので・・・それに子供達同志も少し慣れて親しくなってきたみたいだし、もう一晩泊まってもいいですよ、ねえみんな?」
と他の母親や子供達に聞いた。
皆は一斉にうなづき合って賛成の態度を示した。
それを見ていた大家は、ますます顔を綻ばせて、話を続けた。
「はい、実は前以て、村長さんや木花咲姫様方と話合っていたのですが、村長さんも木花咲姫様方も皆が賛成するなら良いのではないかと了解を既にいただいておりまして、
お母さん方とお子さん方が賛成ならば、まあ、ママさん方のように仕事のある方達は仕方がないですけれど、まあ、そう言う事で、ほぼ全員の了解がいただけたものと、わたくし大家から、改めてお礼を申し上げます。誠に協力をいただきまして有難うございました」
と、大家は皆の前に出て来て、深々と頭を畳にこすり付けるように平伏した。
その姿を見ていた太郎が、大家に何か怪しさを感じて、心の中で思った。
(変だな?どうしてそれまでして皆にもう一泊させようとしているのだろう?)
すると、またママさんが言い出した。
「あのー、私達も、やっぱりもう一泊して子育てボランチアをする事にしました、手作りの朝食も楽しみだし、今夜の座興と言うか余興も楽しみだし、私達ももう一日仕事を休む事にしました、そうよ、ねえアユちゃん?」
とまた水族館のアユ姉ちゃんと、互いにうなづき合って笑っていた。
今度は、長老と修験者が大きな拍手をして大声で言った。
さーて、決まったきまった!これですべて決まった!」
「それじゃ、今夜の余興はどんなるのじゃろう?また水族館のアユ姉ちゃんが、別のマジックショーをやるのかのう?」
修験者が言った。
アユ姉ちゃんが、首を横に振りながら、
「いえいえ、私はもうやりませんよ、私が知ってるのはあれだけですから、そうだ、修験者さんこそ、何

ありがとう竜神様! 夕立が呼びし「処暑」

2023-08-27 16:29:45 | 俳句日記の部屋

村の朝 天国ゆえの 涼しさかな  湧水

朝の村 清々しさは 天国から  湧水

天国の 秋風と小鳥や おらが村  湧水

腕汗の やや寒くなる 朝散歩  湧水

半袖の 冷え冷えしたる 早朝歩  湧水

参道を 上がれば迎える 朝霧かな  湧水

こおろぎの 木魚が迎える 朝モヤ寺  湧水

こおろぎの 木魚に鳩の 読経かな  湧水

読経の 鳩に合わせて 木魚音  湧水

霧の中 木魚音のみ 朝の寺  湧水

コオロギと 木魚に送られ 霧の寺  湧水

寺木魚に 負けずに鳩の 読経かな  湧水

木魚止み 鳩もつきあう 寺の朝  湧水

朝牛乳 高原牛の 声聞こゆ  湧水  ホントかい?

汗の後の 扇風の ありがたさ  湧水

蒸し暑き 風が消したる 腕の汗  湧水

蒸し暑き 草刈らんとせば 蚊が立ちぬ  湧水

涼風を 探してわが家を 一巡り  湧水

涼風の 何故か吹きぬく 北階段  湧水

涼しさに 北階段を 立ち去れず  湧水

北階段 神前と想い 居座りぬ  湧水

涼風を 探せば神前 北隣り  湧水

日差し避け 巡り巡りて 北階段  湧水

早朝

玄関を 出でば秋風 吹き抜ける  湧水

雉鳩の 読経は聞こえど 木魚無し  湧水

今朝もまた 住職先がけ 鳩読経  湧水

今朝は無き 寺の木魚が 気にかかり  湧水  ひょっとして?

北よりの 秋風長袖 吹き抜けし  湧水

秋風に こおろぎの音も シャンとせし  湧水

秋風に 体も心も 引きしまり  湧水

えんま声 仲間加わり 混声に  湧水

顔冷やす 秋風神の み手ごとし  湧水

水の音も 何やら冷えて 近づかず  湧水

便通きて 夢かと想う 散歩後かな  湧水

朝トースト 味がもどりて ありがたし  湧水

朝サラダ 食べられる口に 感謝かな  湧水 口にまずくて食べられなかった

朝食を 食べられし我の ありがたき  湧水

水ふねの 掃除に暑さ 忘れけり  湧水

夏の子に もどりし水辺の 掃除かな  湧水

言われずに 水ふね掃除の 夏休み  湧水

涼風の 去ろうとすれば 吹き始め  湧水

風あれど 照り返す日向の 暑さかな  湧水

無季俳句

「便通」

わが便通 神に委ねて 心配せず  湧水

便通も わが物でなし 神のままに  湧水

万物を 統べらす神に 便通ゆだね  湧水

大通じ 感謝感謝 感謝のみ  湧水

大通じ 感謝のお礼は 今すぐに  湧水

川柳

猛暑日の おらが村冷やし 竜神様  もう三日間も涼しい大夕立で感謝感謝!

もっと雨 降らせたまえと 竜神様  夕立がスコールみたいに習慣になってしまった

今日もまた 雷雨たっぷり ありがとうございました!  27日午後四時現在  

古民家陰 あちこち潜む 爺ひとり  まるでひとり忍者みたい? 

大通じの 感謝が教会の トイレ掃除に  その嬉しい時の約束?

無季俳句 

「神の声」

今までの わが朝習慣を 新たにす  湧水

今日為す事 心の神の 声を聴こう  湧水

わがエゴから 神が主たる 生活に  湧水

優しさが 希望の光や 世をつなぐ  湧水

優しさが 世界に満つれば 天国かな  湧水

優しさは 人から人へと 世を照らす  湧水

神様の愛と命と安らぎに気づかせていただきますように!

神様の愛と命と安らぎに気づいて、いっぱい受け取れますように!


(以上)

暑さ終わる「処暑」よ、早く来たれ! 飛騨ハ朝ハ秋風、昼ハ残暑!

2023-08-20 18:02:08 | 俳句日記の部屋

霧雨を 歩けばえんまに 迎えられ  湧水

霧雨や 出(い)でし肌が 冷やされて  湧水

遠野分け 残せし飛騨の 雲海かな  湧水

室内より 外の秋風の 涼しきかな  湧水

霧雨の 木魚とえんまに 送られて  湧水

愛す人 共に天国 立ち帰らむ  湧水

不快感 消え 食欲が出る 御前通じ  湧水

暑さ不快に 居場所を探す 古民家中?  湧水

弁当と 西瓜受け取る 長椅子かな  湧水

一口の 西瓜に暑さ 癒され死  湧水

涼風の 時に訪れる 長椅子かな  湧水

長椅子や 風待ち時々 濡れタオル  湧水

(このあたりから、川柳?)

風呂掃除と 洗濯に忘る 暑さかな  湧水

涼風を さがしウロウロ わが古民家  湧水

四方開け 来る風さがす 古民家かな  湧水

早朝の 木魚と蝉と エンマかな  湧水

法師せみ 短かき朝の 「おつとめ」かな  湧水

通学者 通れば涼風 吹きぬける  湧水

山の寺 泣きし赤子は もう二十歳  湧水

朝木魚 鳴らすは息子か 住職か  湧水

(川柳終わり?)

家庭祭 終えて翌朝 「処暑」の風  湧水

「処暑」とは この涼しさや 朝の風  湧水

知らむ間に こおろぎ増えて 飛騨に秋  湧水

さわやかな 北風飛騨に 「処暑」来たり  湧水

北風が 暑さ冷やして 飛騨に「処暑」  湧水

誰ひとり 見かけぬ土曜の 処暑の朝  湧水

腰降ろし 通学車待つ 寺階段  湧水

たたずめば ふき出す汗に 帰路いそぐ  湧水

帰り際に 始まる木魚の 忙しさかな  湧水

「処暑」歩終え 牛乳飲めば 通じかな  湧水

有難き 午後の猛暑に ブログ書け  湧水

8月20日

さわやかな 朝の参道 家族連れ  湧水

さわやかな 子等のあいさつ 朝参道  湧水

朝参道 互いに同時に あいさつかな  湧水

夜中雨 鳴きつづけたか えんま声  湧水

土踏まむ 畑へ行けば 草ジャングル  湧水

草木人 ミナ蘇らせテ 大夕立チ  湧水

スコールごと 炎列島冷やし 大夕立ち  湧水

炎天地ヲ 秋飛騨ニシテ 大夕立  湧水

無季

霧の朝 今日は何する わが心に聞こう  湧水

我が心中の 神の声に 従おう  湧水

早朝の 感謝いっぱいの 散歩かな  湧水
昨日も 昨夜も ありがとうございました

危ない危ない!暑さのせいか、せっかく書いた上記を消してしまった。が、幸い上書き保存をしていたので助かった、危うく免れた、ヒヤヒヤ!

(以上)

ネズミ騒動 

2023-08-19 16:05:48 | エッセイの部屋

猛暑の中、一席お付き合い願います。

若いへるぱーさんと爺の会話

「そう言えば、湧水さん、この家でネズミが捕まったそうですね?」

「ああ、そうだよ、ヘルパーさん、もう粘着シートでは捕まらなくなったので、昔式のエサを付けるカゴ式を買ってきたんだ、すると、かなり経った頃、運よく小さなネズミが入って死んでいたんだ」

「いやー嫌だ、そうだったんですか?私はネズミは全く苦手なんです、見るのも嫌なんです」

「一番始めに大きなネズミが粘着シートで捕まった時には、ヘルパーさんがすぐにゴミ袋に捨ててくれたよ、見慣れていると言ってたよ。
今回は小さくてかわいいネズミみたいだったとおもう、ミッキーマウスと同じだろ?だけど、たまたまネズミの嫌いなヘルパーさんだったけど・・・
ほらっ、あそこの床の箱と箱の間に、ワナのカゴを置いているんだよ、まだ一匹いるらしいけど・・」

若いヘルパーさんが、恐る恐る四、五メートル先の床の上の箱と箱の間のワナのカゴに目を向けた。

「・・・・」
しばらくの沈黙の後に、突然、雷のような悲鳴を上げた。

「キャーッ、ネズミが入っている!・・キャー、キャーッー、私はさっき言ったようにネズミは全く駄目なんです、きゃーー!」

若いヘルパーさんが、大パニックになった。

「えっ?ネズミ?ネズミだって??」

「はっい、キャーー、ネズミです、入ってます、きゃーーっネズミは駄目です、私はムカデの方がまだいいですが、ネズミは全く駄目です」

「えーっ、ネズミが入っているって?」
(変だな?今朝姉さんが来たけど何も言わなかったし・・?)、
ほんとうにネズミが入っているの?」

「はっい、きゃーーっ、ほらっ白っぽいネズミが入っています、きゃーー」

「白っぽいネズミって??たいていのネズミは黒っぽいけど・・?」

「ほらほらっ、顔をこっちに向けています、ほらっキャーー、見てます」

(いやいやーっ、これは本当みたい、もしネズミなら、ラッキーだ!カゴを買ってきた甲斐があったもんだ、これで我が家のメズミは全滅だ、良かった良かった!)それじゃ早速始末しなきゃ)

「で、ヘルパーさん、その白いネズミって、動いているの?それとも死んでいるの?」
(もし、本当なら、捕まったばかりだから、ヘタに触ると逃げられたり噛まれたりするかも知れないからな)

「そっ、そんな事なんて分かりません、見るのも嫌です」

「動かないなら死んでいるかもな?」

「もし、動いていたら、どうするんですか?」

「ああ、その場合はカゴごと池に鎮めるさ」

「カゴごと池に?そっ、その池ってどこにあるんですか?」

「えっ?どこにあるって?えーっ??ほらっ、ここの戸口の先の水船の下が池だろ?小さな池だけど、いつもあんたも見ているだろ?」

「そっ、それは、誰がするんですか?」

「・・・・?」

「いや、ちゃんとあんたが見てて、指示してくれるなら私がやるよ。
でもその前に、死んでいるかどうか確かめないと、暴れて動いたりすると私の方も驚くからな」

「・・・・」

「前回の子ネズミの時も、死んでて動かなかったので、離れて見ていたヘルパーさんが指示してくれたんで、私が大きな紙袋の中に落とし入れて、燃えるゴミ袋に入れたんだ」

「・・わーっ、やっぱり私は駄目です、見るのも嫌です、できません、早速、事務所へ電話して、代わりの人に来てもらいます。私には無理です、絶対にできません」

(ああそうだな、その方がいいかも?こちらを見ているとか言うけど、白いネズミとか、今朝姉さんが気づかなかったのもすこし変だし、他の人を呼んで大騒ぎするよりもその方がいいかも?)

「はい、早速、電話しました、それじゃ、応援の人が来てくれるまで何をしましょうか?」

「落ち着かないから、郵便物でも読んでもらおうか・・ついでに、これも」

「あっ、到着したみたいです!」

「へーっ、早かったな!ずいぶん急いで来てくれたんだな、よかったよかった!」

「ガラガラー、湧水さーん、失礼します、応援のヘルパーでーす、参りました、ネズミのワナはどちらですか?」

「あそこ、あそこ、あそこの床の箱と箱の間」

「ああ、カゴがありますね」

「ウーンナニ?中にはメズミなんていませんよ」

「えーっ?ネズミがいないって?まさか?・・・
白っぽいネズミがいるはづだけど?」

「白っぽいパンクずが入ってますけど、これはエサの大きなパンクズですね」

「・・?????」

はい、以上、猛暑のネズミ騒動でした  ポテチン!

(おしまい)

お盆の後半 台風の雨

2023-08-16 17:11:07 | 俳句日記の部屋

車と人 突如消えたる 盆列島  湧水

日本中 テレビに脅され 恐列島  湧水

列島の 蜘蛛の子散らし 台風かな  湧水

小雨日の 涼しき飛騨の 盆後半  湧水

玄関前 涼しさ味わう 長椅子かな  湧水

小雨日の 飛騨や遠くに 台風渦  湧水

秋小雨 昼までたたずむ 長椅子かな  湧水

天国と 想えば遠き 台風かな  湧水

ありがたき 反れし台風 わが飛騨地  湧水

長袖を 脱げば以前の 涼しさかな  湧水

早朝の 墓前にたたずむ 里の盆  湧水

山麓の 墓前にひとり 盆の爺  湧水

盆の朝 散歩の先の 墓参り  湧水


8月16日 盆の最終日

雨散歩 軒下涼し 三十歩  湧水

雨参道 思い出しつつ 往復かな  湧水

秋風と 雨は本物 軒下路  湧水

軒下歩 飽きて飲み干す 牛乳かな  湧水

競歩ごと 水分補給で 再挑戦  湧水

雨台風 飛騨には涼しき 救世主  湧水

野分京 家族で小さな 送り火かな  湧水  京都

朝の食 作り食み出れば 天国かな  湧水

午後からも 気分転換に 軒下歩  湧水

蝉声に 出でば小雨の 盆の午後  湧水

運動より 気分転換 午後散歩  湧水

雨上がり 涼しき寺や 蝉の声  湧水

雨濡れの 参道涼し 遠雷かな  湧水

雨参道 早く帰れと 遠雷かな  湧水

散歩終え 軒下涼む 長椅子かな  湧水

長椅子に 小雨の午後の 涼しさかな  湧水

軒下の 長椅子で聞く 講和かな  湧水  icレコーダー

川柳

天国の トイレと想えば 通じも良く  なった!

体温計の 音声にも 感謝しよう!  湧水

「36度1分です」 「良き知らせをありがとう!」