老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1028 葬祭ホールを予約した

2019-03-28 08:25:51 | 老いの光影 第4章
春には春の花が咲く
 
葬祭ホールを予約した婆さん

谷亀子婆さん(85歳、要介護1)は
70坪余りの大きな平屋に
長男嫁と暮らしている

まだ自分でご飯は炊ける
おかずは嫁様が作り隠居部屋まで運んでくれる

春になり
ようやく土から
出てきた草を
容赦なく根こそぎ草取りに熱中する亀婆さん

何もすることがなくなると
「死にたい」と漏らす

死んだときのことが心配になり
農協の葬祭担当者に電話をかける

どんな葬式にするか
パンフレットを見ながら
葬祭ホールや葬祭内容と
支払いは孫夫婦が行うことで
予約した

亀婆さんは
「いつ死んでもいい」と話されたので
私は「葬祭ホールを予約したから、きっと長生きするね」と答えた

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