老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1072;山火事になるところだった

2019-04-24 04:34:39 | 老いの光影 第4章
山火事になるところだった

樹を切り倒した平地に
3軒の家が並び立っていた。

3軒は、県道は砂利路に入ること1㎞余りの処。
最初の1軒目の家は、人間を見るとよく吠えまくる犬が飼われている。
柴犬は鎖から解き放されると、人間の脚や尻をめがけ齧りまくる。
保健所行きとはならず、狂犬病の注射はしていないだけに怖い。

自分がよく訪れる家は、吠え齧る柴犬の家の隣りにある。
真中の家
老夫婦が住み、夫はアルコール性認知症(要介護2)。
過去に脳動脈瘤が発見され手術を行った妻が介護者。

夫は500円硬貨を見つけると
笑いを噛み締めポケットに忍ばせ
2㎞先にあるコンビニまで歩き 酒を買。
帰り路は、タクシーを呼び自宅まで乗車。
料金は着払いで妻が払う。

奥の3軒目の家は
認知症婆さんが一人で暮らしている。
5日間も電気が止められながらも生きている。

今日の昼間のこと。
婆さんは、家の南側にある庭で 枯草に火をつけた。
雑木林に燃え移り 驚き慌てふためいた婆さんは
やかんに水を入れ、消火しようとしたが、怖くて真中の家に逃げ込んだ。
アルコール性認知症の夫を抱えた妻は、
振え唇は渇きを感じながら、急ぎ119番へ電話連絡をした。

消防自動車5台が駆けつけ
消火栓や防火用水はなかったけれど
消防自動車に水が積載してあったので
燃え始めた雑木林を消化することができた。

燎原の如く雑木林が燃え広がったならば大山火事になっていた。

認知症婆さん
今後一人で家で住むことができるのか否か
気になるところ。

自分は管轄の地域包括支援センターと
婆さん担当のケアマネジャーに
山火事のことを伝えた。



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