老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

970 歩けなくなった老人の行く先は・・・・

2019-02-24 06:15:56 | 老いの光影 第4章
在宅訪問途中 車から降り 青い空と白い雲と那須連山を眺める


歩けなくなった老人の行く先は・・・

老いた夫は
デイサービスに行かない日は
ベッドで寝ていることが多い老妻に
「歩けなくなったら老人ホームに入れるぞ」と
シワガレタ声で話す

小学校の教師をしている長男も
同じく
老いた母に
「歩けなくなったら老人ホーム行きだ」と
怒鳴り声で話す

70歳を越えた長男
「歩けなくなり自分のことができなくなったら老人ホームだぞ」と
同じく脅迫めいた言葉で話す


「歩けなくなったら」
自宅で暮らすことはできず
老人ホーム(特別養護老人ホームを指す)行き

そう話す男たちも
この先
歩けなくなったら
老人ホームに行くのであろうか
行かされるのであろうか

歩けなくなっても
人間捨てたものじゃない
たしかに歩けないことは「不自由」だが
心まで歩けなくさせるような
言葉は浴びせては欲しくない

心は自由
駆けたり空を飛ぶこともできる




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