細かくは明言しないが
我が家は自動的にマンガが増えて
自動的に減っていく変わった家だ。
そんな中まぎれてたのが
「ピグマリオ」全27巻 作・和田慎二
子供の頃母親が好きで読んでて
小学校くらいにはアニメ化されたり(壮絶に途中まで)
結構終盤までは読んだのだが途中で止まったままだったので
ここぞとばかりに読んだのだが
これは面白い!
舞台はまだ神話が人々と共にあった時代のファンタジー。
主人公であるルーン国の王子クルトは
持って生まれた怪力以外はごく普通の明るい少年だった。
しかし死んだと思っていた母親は精霊で(つまり精霊とのハーフ)
因縁ある妖魔メデューサに石化させられていた。
母と苦しめられている人々を救う為
クルトは精霊や神々の加護を受けながらメデューサ討伐の旅に出る。
タイトルのピグマリオ、メデューサなど
ギリシャ神話の固有名詞の引用がちょいちょいあるものの
石化すると言う部分は共通しながらも
自分の血で動物から人間まで妖魔にするメデューサのキャラ性、
ウルトラマンくらいの巨大な女性で描かれる大地の女神ユリアナなど
善悪の二大神辺りから精霊、妖魔の設定まで
作者オリジナルの架空神話が生まれて行く。
物語も主に妖魔に苦しめられる人々を主人公クルトが
勇気と純粋さと正義感で救う冒険活劇でありながら
母の仇のメデューサはじめ妖魔側も主人公クルトと出会い心境を変えたり
切ない事情があったりで安易な勧善懲悪になってないのも面白い。
恋愛、友情、母への思慕などをテーマに置くジュブナイルながら
最後は神話の時代が終わりを告げる一大神話になっていると感じた。
作者はスケバン刑事の原作であり、その後も
超少女明日香、少女鮫などコンスタントにヒットを飛ばすベテラン作家だが
この作品が一番熟成してたと言うか
何か神がかってた作品に思えるくらいいい。
あと余談だが苦難や悪の手やらで人々がヴァーヴァー死んでいく。
ラブさえあれば何やっても良い花ゆめでも今じゃちょっと難しそうだし
ましてや今の少年漫画誌じゃサッパリなんだろうなぁと思った
綺麗な物ばかり描いてても響く物にはならないだろうに。
でもオチと、エピローグ番外編はハッピーエンドで
悲壮さが読後感に残らないのも良い。
稀代の名作だと思うので「読んだ本」で括らず語ってみた。
我が家は自動的にマンガが増えて
自動的に減っていく変わった家だ。
そんな中まぎれてたのが
「ピグマリオ」全27巻 作・和田慎二
子供の頃母親が好きで読んでて
小学校くらいにはアニメ化されたり(壮絶に途中まで)
結構終盤までは読んだのだが途中で止まったままだったので
ここぞとばかりに読んだのだが
これは面白い!
舞台はまだ神話が人々と共にあった時代のファンタジー。
主人公であるルーン国の王子クルトは
持って生まれた怪力以外はごく普通の明るい少年だった。
しかし死んだと思っていた母親は精霊で(つまり精霊とのハーフ)
因縁ある妖魔メデューサに石化させられていた。
母と苦しめられている人々を救う為
クルトは精霊や神々の加護を受けながらメデューサ討伐の旅に出る。
タイトルのピグマリオ、メデューサなど
ギリシャ神話の固有名詞の引用がちょいちょいあるものの
石化すると言う部分は共通しながらも
自分の血で動物から人間まで妖魔にするメデューサのキャラ性、
ウルトラマンくらいの巨大な女性で描かれる大地の女神ユリアナなど
善悪の二大神辺りから精霊、妖魔の設定まで
作者オリジナルの架空神話が生まれて行く。
物語も主に妖魔に苦しめられる人々を主人公クルトが
勇気と純粋さと正義感で救う冒険活劇でありながら
母の仇のメデューサはじめ妖魔側も主人公クルトと出会い心境を変えたり
切ない事情があったりで安易な勧善懲悪になってないのも面白い。
恋愛、友情、母への思慕などをテーマに置くジュブナイルながら
最後は神話の時代が終わりを告げる一大神話になっていると感じた。
作者はスケバン刑事の原作であり、その後も
超少女明日香、少女鮫などコンスタントにヒットを飛ばすベテラン作家だが
この作品が一番熟成してたと言うか
何か神がかってた作品に思えるくらいいい。
あと余談だが苦難や悪の手やらで人々がヴァーヴァー死んでいく。
ラブさえあれば何やっても良い花ゆめでも今じゃちょっと難しそうだし
ましてや今の少年漫画誌じゃサッパリなんだろうなぁと思った
綺麗な物ばかり描いてても響く物にはならないだろうに。
でもオチと、エピローグ番外編はハッピーエンドで
悲壮さが読後感に残らないのも良い。
稀代の名作だと思うので「読んだ本」で括らず語ってみた。
確かに見返してて「これはいいのか」と思いましたがw