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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その137

2009年08月06日 | 制作裏話
制作裏話「大戦争ゴジラ スタンダードカラー」編 Part.1

 今日から昨年9月に発売した「大戦争ゴジラ スタンダードカラー」(完売)の制作裏話を書きます。
 商品の詳細は、ここでの2008年7月19・30日の記事、造形に関する「こだわり」は2008年8月19~25日の記事、「スタンダードカラー」としての彩色等の「こだわり」は2008年9月8~15日掲載の記事をご覧下さい。

▲劇中のように宙に浮いた状態で、左右どちらの手足も上にできるシェーポーズを実現したかったのです。

■「挑戦」と「不安」と「実現」と

 作る事になったきっかけは前に「こだわり」に書きましたので割愛しますが、弊社はそれまでゴジラの基本的な形だけをソフビ化していましたから、この商品に関しては「キングギドラ」に続いて新しい「挑戦」でした。
 一番の「挑戦」という意味では、造形的に可能かどうかと言う点です。
 左右どちらの手足を自由に上下させて動かし、シェーポーズができるように作る事ができるのか。スタンドとベースを使用して、そのポーズを宙に浮いた状態にする事ができるのか。これらを実現するためのスタンドを外注に作ってもらえるのか(形状的にも予算的にも)。 
 どれか一つでも不可能だったら商品化は無理です。
 他社さんのシェーポーズをしている「大戦争ゴジラ」のソフビのように、スタンドやベース等を使わず、左右どちらかだけの手足を上にして地に立たせるタイプでしたら何ら迷う事もなかったし、手間もそうかかりません。
 しかし、それでは意味はありませんし、せっかく作るのだから他社と同じようなタイプにはしたくありません。どうしても劇中のように左右の手足のどちらも自由に上にできるシェーポーズをさせたいし、宙に浮かせて飾れて遊べるものにしたかったのです。
 どこのメーカーさんもやらなかった事です。キャリアの浅い弊社がはたしてこんないろいろと面倒な事ができるのか……作る上での知識や技術等多くの面でいつもとは違った不安が大きくありました。
 しかも、劇中でのワンシーンのポーズです。いつものオーソドックスなポーズじゃないと嫌だと言う方もいるでしょう。中にはゴジラが「シェー!」をする事に否定している方もいるでしょう。そういう意味で売り上げへの不安もあったのは事実です。

 大小問わず「挑戦」する事は常に不安と隣り合わせです。
 ああしたいこうしたい、ああすればいいこうすればいいと想像や口だけでは何も形になりません。
 成功をイメージして、実際に諦める事なく最後までチャレンジ・実行しなければ実現はしないものです。
 とにかく「私がこの思い描いた大戦争ゴジラを欲しいんだ!」。これが一番のモチベーションでした。

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