Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

「モスゴジ スタンダードカラー」のこだわり その3

2009年08月26日 | 新作商品情報
モスゴジの造形のこだわり Part.2



■「モスゴジ」の顔の造形について

 今日は「モスゴジ」の顔の造形についていくつか。

 「モスゴジ」の人気の要因の一番は顔と言う方も多いでしょう。カッコよさの中に愛嬌も感じられ、ゴジラの中ではある意味二の線と言えるかもしれません。そういう意味でも造形時には「不細工にしてはならない」と気を使った部分でもあります。

 この「モスゴジ」は、撮影時に劇中スーツが2つある説と1つだけで後半に改修された説とあるそうです。
 映像で見ると、出現シーンから名古屋城を壊すシーンあたりまでは、動く際に頬の肉が揺れている事がわかります。ファンの間では「プルプルゴジラ」と呼ばれ有名ですし、この時のモスゴジが一番良いと言う方も多くいらっしゃいます。
 その後、成虫モスラ戦以降ではプルプルはありません。そのため劇中スーツが2つあったのではと言われました。が、劇中スーツが1つだけと言う説を信じるならば、この時に頬が動かないように中に芯を入れて改修したのではないかと言う事です。いずれにしてもその時の頬の形状は、ほんの少しですがプルプルゴジラよりも丸みがなくなり、ちょっとゴツくなった印象があります。書籍等で写真を見ると、頬の内側の丸みがだいぶ少なくなっている事がわかります。
 さらに大きな改修としては、その後の自衛隊のナパーム弾の攻撃で頭部(特に顔面)が燃えてしまっているシーンがあり、明らかに改修が必要だったのだろう事は素人目にもわかります。
 明確な各シーンの撮影順は、私にはわからないので事実関係はわかりませんが、映像を見る限り弊社としては「モスゴジ」スーツは最初から数えて最低でも2度の改修があった(2度の顔の変化)と判断しました。

 そこで造形時のどれをチョイスするかですが、比較してみても目立つ程の物はなく、大きな差は感じられません。だったら各シーンの良いとこ取りでいこうと決めました。プルプルゴジラを基本ベースにしつつも、目の位置や頬の形状等は、具体的に似せるよりもむしろ弊社のディフォルメらしく「モスゴジの持つカッコよさと愛嬌」の方を重視しました。すでに造形では一度ガレージキットで経験していたので(ちなみにガレキの時はプルプルゴジラの顔を意識して作っていました)、似せる事も大事ですが、整った顔のゴジラですのでバランスの方に気を使いました。

 Gメモリーズセレクションのディフォルメタイプにする場合、顔等は実際のスーツよりも目やキバは大きめに強調し、頬の凹凸等は比較的抑え目に作っています。「モスゴジ」の場合、初めから愛嬌があるのでそのいつものディフォルメ化は逆に難しいものでした。他のこれまで作ってきたゴジラ達に比べて、目やキバがはっきりしているので、目やキバをほんの少しでも大きくし過ぎるとかわいくなり過ぎるのです。そうなるとバランスがまた悪くなりがちです。かと言って似なくなるのも本末転倒です。
 ですからやや抑え目にアレンジしつつもGメモリーズのシリーズらしく造型してみました。中にはいつもよりリアルと感じる方もいらっしゃるでしょうし、逆にいつも通りのディフォルメと感じる方もいらっしゃるでしょう。
 そのディフォルメ加減も皆さんの目で、ぜひ劇中スーツと比較して判断して見ていただきたい部分です。

 キバ部分ですが、「モスゴジ」は口が半開きの方が一番浸透している顔ですし、「いい顔」だと感じでおります。
 ですからそのままそれを表現する事にしました。
 その際、劇中では犬歯にあたる部分以外の上のキバはほとんど見えません。ディフォルメですからかえって見えない部分を細かく作るよりはない方が、よりらしく見えると判断して、上のキバは犬歯にあたる大きいキバだけ造形しています。そこもちょっとしたこだわりです。

(2010.7.5更新)
「モスゴジ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。

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