Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

キンゴジ4Kリマスター

2016年05月09日 | ニュース


『キングコング対ゴジラ』
完全版!! 4Kリマスター版!!


すでにご承知の方も多いと思いますが、ゴジラファンにとってはビッグニュース。『キングコング対ゴジラ』が公開時の完全版を4Kのデジタルリマスターで制作。7月に日本映画チャンネルで放送されます。

 2014年に初代『ゴジラ』(1954)がデジタルリマスターで劇場公開され、大きな話題となりました。クリーニングされた画面、より鮮明な音源で、感動されてくれました。
 今度は『キングコング対ゴジラ』(1962)です。しかも完全版!!
 これはゴジラファンにとってはビッグニュースです。特に長年ゴジラを見続けていたファンにとっては諦めていた完全版なわけです。
 何をそんなに興奮しているのか不思議な方もいらっしゃるかと思います。そんなあまりゴジラに詳しくない方のために簡単に説明しますね。

 公開時大ヒットとなった『キングコング対ゴジラ』。のちにリバイバル上映、東宝チャンピオンまつりの中で2回ラインナップされています(1970年春と1977年春)。
 このチャンピオン版はいずれも短く編集されたもの。オリジナル98分が編集されて74分にです。このフィルムは初回公開時のマスターフィルムを切って編集したもので、切り落とした部分はのちに紛失してしまったのです。今ではマスターを切るなどとは考えられないことですが、当時としてはビデオなどのための再利用は考えられなかった時代ですから普通のことだったのかもしれません。
 問題は紛失部分なのです。あればつなぎ合わせて復元もできます。しかし、マスターとしての完全オリジナル版は存在しなくなってしまったということなのです。
 84年にビデオ化されたものは、全編が入ったレンタル用16ミリフィルムが発見されたことから、紛失部分はそれを利用し再編集したもの。
 のちに紛失部分は発見されたとされ、今回の完全版は2014年に海外版のフィルムも取り寄せて、再編集。しかもリマスターで作られたというわけです。

 弊社は以前にもお知らせしましたが、2014年に「ゴジラ 東宝チャンピオンまつパーフェクション」(発行/KADOKAWA 絶賛発売中)の編集・デザインを担当しました。その際にこの『キングコング対ゴジラ』はどうしても引っかかるわけです。諸説や推測も多々出回っている、ある意味ゴジラファンにとっては「事件」ですから、カットしてしてしまった経緯、紛失部分の所在…詳細が知りたいわけです。
 時間と予算の都合もありましたが、「チャンピオンまつり」全体の本ですのでそこまで力を入れて調べることはできませんでした。なので現状でわかる範囲の部分でその辺の経緯は、『ゴジラ』(1954)デジタルリマスターのスタッフでもある清水俊文さんにページの中で触れていただいたのです。(P.127)

 私のようなおじさんファンにとって、ちゃんとした全編オリジナルの『キングコング対ゴジラ』はもう見ることはできないのかと半ば諦めていたぐらいの出来事でした。それがデジタルリマスター、4Kで復元です。ビッグニュースとして興奮するのもわかっていただけるかと思います。
 さらに『ゴジラ』(1954)デジタルリマスターのスタッフですからクオリティには何の心配もありません。
 先日初めてこのニュースが解禁となり、放送に向けてすでにCMではちらっと4Kが使用されているそうです。
 いろいろと大人の事情も絡む作品ではありますが、これはぜひ劇場でも上映してほしいものです。私も大好きな作品ですから、たくさんの方に見ていただきたいと思います。
 以前、富山プロデューサーとの雑談の中でも「キンゴジのリマスターが見たい」とおっしゃられて、著書「ゴジラのマネジメント」(発行/KADOKAWA 絶賛発売中)でもそれに触れられていました。
 たくさんの人が楽しみにしているのでぜひ劇場の大スクリーンでお願いしたいところです。
 わがままついでに……初ゴジのように生オーケストラでのコラボ上映も企画してほしいものです。

●映画ナタリー(発表のニュース)
http://natalie.mu/eiga/news/185627
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ゴジラカレー | トップ | 姫神戦士カナン 新たなる希望 »
最新の画像もっと見る

ニュース」カテゴリの最新記事