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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その208

2010年11月01日 | 制作裏話


Part.4 区別化のもう一つの理由


▲「モスゴジ 電撃A作戦バージョン」

■2種類の福袋での発売のために
「A作戦」と「B作戦」の区別化についてはもう一つ、福袋の販売形式の事情もありました。
 それまで弊社の福袋の販売につきましては、常に予約開始日で完売し、ご希望される方すべてに販売できないケースとなっていました。
 お求めできなかった方や、複数欲しかったと思われていた方々から、完売後も再販のリクエストをいただいていた事は毎回ありました。
 弊社の生産体制では、福袋の場合に限りますが、サービス価格である事や時期的な事もあって、ご希望されるすべての皆さんに販売できるほど個数を多く生産できないでいました。ビジネスですからすぐに完売する事は望ましい事ではありますが、お求めできない方のお気持ちを考えると毎回「ごめんなさい」を言うのが心苦しいのです。
 そして弊社のソフビ展開としては、できる限りゴジラが大好きな人が欲しい時に慌てずに欲しいゴジラソフビをお求め頂けるようにしたいというのが希望としてあります(限定と言う言葉や個数制限を大々的にアピールしてレア感を煽るような事はなるべく避けたいのです)。それはイベントでの販売、通販でも同様です。
 特に予約を受け付ける場合や、新商品の発売日の電話予約等の際、「買えるかどうかの不安」をお客様に与えたくないと考えております。
 
 そこでこの時は、「Aセット」「Bセット」の2種類として発売する事になりました。
 近い配色の商品ですから「A作戦バージョン」「B作戦バージョン」どちらかだけでいいと思われる方もいらっしゃるでしょうし、それぞれの方のご予算もあるでしょうから、「電撃A作戦バージョン」と「電撃B作戦バージョン」をそれぞれ別々に入れる事で2つのセットにしたわけです。3点セットの「Aセット」、2点セットの「Bセット」です。
 弊社の生産体制としては、スケジュール的にかなりハードです。毎年の事ながら、福袋の制作期間は年末の忙しい時期ですし、次の新規造形商品(この時は「ファイナルゴジラ」)の準備とも重なっております。福袋を2種類発売するのはより忙しくなるのです。
 それでも、今までのようにたくさんの方に「(完売してしまって)ごめんなさい」を言うぐらいなら、そのハードな忙しさを覚悟した方が良いですし、「やってみなけりゃわからない」という、後悔したくない思いの方が強かったのは確かです。

 今だから言いますが、予約受付時にはまだ1袋も完成していませんでした。と言うよりまだ塗装していたのです。
 できたのは発売直前。ギリギリでした。
 一人で全部やっている訳ではありませんが、スケジュール的にはもちろん、体力的にもこんな無茶はもうできないかもしれません。
 この時の福袋の制作時の事を思い出すと、まずこの事が真っ先に思い出してしまうのです。

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