Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その47

2008年01月28日 | 制作裏話
ミレゴジ グリーンバージョン編 Part.1

?「ミレゴジ グリーンバージョン」現在発売中です。

 ミレゴジソフビの最初の発売は「スタンダードカラー」とこの「グリーンバージョン」でした。
 前にも書きましたが、一発目は「スタンダードカラー」のみで行こうと言う事でしたが、「スタンダードカラー」をダークグレーに変更し、グリーン系のミレゴジと言う事で2種類を同時発売しました。
 成型色のグリーンですが、同じグリーン系の色でも発色の明るさ、色の濃さで随分と印象は変わります。ゴジラらしくと言う事を考えると、くすんだ感じのダークグリーン(フィギュア好きの人にはモンスターグリーンと言った方がわかりやすいかな)がベストなのかもしれませんが、グレー(「スタンダードカラー」に使用した色)との区別はしっかりつけたかったので、「暗くはなく、かと言って軽い印象ではない緑」を考えました。思い付いたのは水彩絵の具等で主に見られる「ビリジアングリーン」です。
 ああ、これならぴったりだろう……待てよ、この色どこかで見たぞ! お気付きの方も多いと思いますが、キンゴジのグリーンバージョンと同じ色なんです。「キンゴジ グリーンバージョン」はボディには明るめのグリーンを塗っているし、形状違いもあって、比較していただいても同じには見えません。
 この時のグリーン成型色はこのまま決まりました。
 背びれは「スタンダードカラー」と同じ理由で同じ色で塗っています。2種類同時発売とは言え、一発目ですからミレゴジの大きな特徴であるマゼンタカラーは外せません。
 爪やキバは「スタンダードカラー」との違いを出すためにアイボリーで塗っています。
 目に関しては「スタンダードカラー」と同じパターンで塗っています。瞳はどちらも蛍光オレンジです。
 ミレゴジの瞳の中の黒目は、実際の着ぐるみスーツではくっきりとはしておらず、ぼんやりとした黒になって見えます。それを表現するために、この後の「ブルーバージョン」「ファイアーバージョン」「新宿決戦バージョン」ではグラデーションでぼかした塗装をしています。しかしこの時の「スタンダードカラー」と「グリーンバージョン」はきっちりとマスク塗装をしてぼかしてはいません。理由は2つです。
 一つ目は、この2種類は彩色が外注ですので、正直に言うと目のぼかしをお願いするのが怖かったのです。こちらの思うようにいかなくなって、もしやり直しになったら発売日に間に合いません。もう一つの理由はどちらもボディ全身には何も塗らないので、玩具らしさを出した方がかわいさが出るだろうと言う事です。後の「ブルーバージョン」「ファイアーバージョン」はボディには凹凸を強調すべくそれぞれにあった色を塗っていますし、背びれもかなり手間のかかった塗装にしています。いつもよりはちょっぴりリアルな仕上がりですので、目の中のグラデーションは必要だったと思っています。ですからミレゴジシリーズを比較してみれば、それぞれのイメージにもきっちりと区分けができていて、これはこれで良かったと思っています。目のグラデーション一つで玩具としてのかわいさが変わる事がわかります。
 続きはまた明日。

(2010.1.11更新)
「ミレゴジ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。
(2010.7.26更新)
「ミレゴジ グリーンバージョン」は完売しました。ありがとうございました。