エプロン

バイト先の本屋さんでは皆エプロンを着けます。
そのエプロンは一人一枚。名前を付けたり、あとはバッチを付けたり。販促の漫画バッチを付けたり、自分で持ってきたバッチを付けたり。色々な人がいます。

この間辞めていったＭちゃんなんかは、二人だけ残ってしまった私とＮさんに
Ｍちゃん「これでカエル好きをアピールしてください。」
とカエルのピンバッチを残していってくれました。

…カエル、そんなに好きじゃないけど。



ところで。
私も出戻ったその日にエプロンをいただきました。
でも何故かかなり大きなサイズ。
結局、後で持ってきてくれると言う店長を信じているのですが、もう一ヶ月程たつのにまだエプロンがありません。

……私、今日は誰のエプロンを使ったのでしょう？？

アイス……？

レジでバイト二人は悩みました。

『銀河英雄伝説』略して銀英伝ですが、その中に出てくる青年の名前がどうしても思い出せなかったのです。

私「う～ん」
同僚「う～ん…って、何で読んだこと無いのに悩めるんですか！？」

私「…心意気？あ！“ア”が付いた気がする！」
同僚「そういえば……！」

私「アイス……？」
同僚「アイスハルヒ！」
私「それだ！」
同僚「いや～、すっきりした。アイスハルヒだね～。」
私「本当！アイスハルヒが………。」





後日、同僚からキルヒアイスでした。というメモをいただきました。

閉店時…？

結局日曜日…9時に閉まるのか10時に閉まるのか不明のまま、お仕事です。

でも閉店作業があるかないかで帰宅時間はかなりの差。何故なら私は9時までのシフトだからです。
なるべくなら閉店作業が無い方がありがたいのです。
かなり混んでいると確実に10時まで開いているので
私「お客様～！来い～！！」
と永延と念じていました。

と。
願いが通じたのかかなりの客数。
絶対閉店作業をしなくて良い！と思ったのですが……。




店長は閉店作業時、店内の明かりを半分消してしまいます。
そうする事でお客様も特に抵抗なさるでもなく、お帰りになるわけです。

電気が消えた瞬間、「っち」っと思いつつ軽く閉店作業を始める私。
でも店内には結構な数のお客様です。
奥で店長が悩んでいます。



五分後、再び明かりがつきました。
店長「ハシブトさん、お疲れ様。」
帰って良いらしい私です。


…願いは通じて閉店作業はなかったけれど、実は閉店作業がある時と帰宅時間はそんなにかわりませんでした

閉店時間

お客様「すいません、今日って閉店時間何時ですか？」

いつもいらっしゃる常連のお客様にそう聞かれました。
その日は日曜日。

日曜日の閉店時間は店長の気分によってまちまちです。

本当は社長に9時で閉めるように言われているらしいのですが、店長一人だとたまに10時まで開けている…。
なので返答に困ってしまいました。
私「あー…本来は9時までなんですけど…店長次第では10時まで開いてるんですよね…。んー…聞いてみましょう！」
後ろに店長がいるのだから、私がムリする必要は無いのです。
店長を呼んでみると
店長「なんですか？」
私「あの、今日は何時まで開いてますか？」
店長「9時頃まで開いてます。」

………9時、頃！？
困ってしまって常連さんと二人、笑ってしまいました。


…アバウトだなぁ。

笑

本屋バイト中、先日雑誌に対し
私「カバーかけますか？」
と訊いてしまい、かなりお笑いになったお客様がいらっしゃいました。

今日は間違えない！

と意気揚々の私。

が。

今回はお客様が文庫本をお買い求めに。
私「カバーかけますか？」
お客様「はい。」
と、普通のやり取りの様に見えるそれも二人、笑ってしまっています。


良いんです。お客様にささやかな笑いを提供したって事、ですもの。

……自分が率先して笑っているのですが。

古典

4月から通い始めた新しい学校。
その学校にはかなりたくさんの古典がありました。

例えば『デカメロン』とか、ギリシア悲劇とか………。
まぁ、一番嬉しかったのは『デカメロン』ですが。


そんな訳でずーっとニタニタ笑って本棚を見ているだけで満足の私。

休憩時間だろうとなんだろうと、暇さえあれば本棚を見てニタニタしてしまう程。


まぁ、そんなこんなで本棚を見ているのですが先生が来たのも休憩時間が終わったのも気付かないでニタニタニタ。
慌てて友人Ｑちゃんが現実世界に呼び戻してくれましたが。


……先行きが不安です。
とりあえず本棚を見るのは自粛中

お嫁さん

バイト先のパートさん、Ｋさんに久々に会いました。
会った瞬間Ｋさんから言われた事。

Ｋさん「この間ね～、あんたがお嫁に行っても良い！って言ってたおじいさんが来たのよ～。」

！！？？

私「ちょ、ちょっ！！待って下さい！！私、どなたにもそんな事、一言も言ってませんっ！！」
Ｋさん「あはは。じゃ、勘違いだ。だからね、よろしくお願いします。って言っておいたのよ～。」
私「えぇぇ～！！？？」
Ｋさん「あんたの名前も出してたのよね。でも失礼しちゃうわよね～。」



……つか、私最近は名札付けてないんですが…。
付けてたのって少なくとも三年前。




……地元歩けないな、これは。

セメル

本屋さんの大事な仕事といったら、やっぱり朝の雑誌の入れ替えです。

なので、バイト先の本屋さんはですが、閉店時の棚のおき場所にかなり気をつかいます。


ところが、店長が間違えてしまいました。
店長「あ～、間違えた。」
私「どうしましょう、こっちの棚…。どこに収納します？」

店長「ああ…。せめてください。」



それってどういう事？


棚はちゃんと決まった場所に収納いたしました

カサ

バイト先の本屋の専務さん。
実はかなり人の顔を覚えるのが苦手です。

もう結構前からいる人なのに
専務さん「ねぇねぇ、あの人誰だっけ…？」
と聞いてきたり…。

それでも許されてしまうのは専務さんの人徳なのかもしれません。



そんな感じですから、私の事もきっと忘れているのだろうな～と思っていました。同僚もそう思っていました。
３回目の出戻りなので仕方ないのです。


が。
まだ私が新人だった時から、私は雨の日、すんなり傘を持って帰った事がありません。
絶対一旦出てからお店に戻ってくる……そんな人です。
なのでいつも専務さんにからかわれていました。



その日、雨なんか降ってもいない日でしたが。
専務さん「傘は？」
私「持ってませんん！！」



覚えてたんだぁ、と嬉しい気持ちもあるけれど、何故か釈然としない気持ちもあるのです

カバー

昨日のバイト中。
常連さんの一人の方、その日によって手提げかそれとも普通の紙袋か変わる方なのですが、その為に袋はどうするのか聞こうと思いました。
私「あの、カバーは…あー！あー！手提げは……」

お客様も、隣にいた専務さんも爆笑です。



……このお客様にこう言ってしまうのは、実は二回目。前回も笑ってらっしゃいましたが、今回は
お客様「良いんですよ、カバーしても。」
本当にうっとりするような声音、優しい声音で…！ごめんなさい、ごめんなさい！






…お客様がお帰りになってからも、専務さんにはからかわれました。