日直を眞下姉さんにお任せして 赤城山南麓の実家へ行って来ました。
暗闇の中で両親は 炬燵に入りテレビを見ていた。
二人とも 寝込んでいるのかなと思っていたが 起きていた。
部屋の傍らには おむつが積まれていた。どうやら父親もそうなってしまったようだ。張り合いのない事ではあるが、自宅にて面倒を見ている弟夫婦や姪にはかなり負担がかかってきている様だ。
野菜ジュースやたこ焼きをお土産にして、親子で食べた。食は強い。
しかし 母は、私が席をはずしてい間に、袋に残しておいたたこ焼きを見つけて 夢中で食べていた。「お腹を壊すから止めよう、おじいさんにも上げよう」と取り上げた。
ところが「もっとくれ。食べたいよ」と恨めしそうに言う。
明けても暮れても働いて 鉛筆をポケットに入れ 短歌を書き連ねた母。
昔を思うと 言葉に詰まってしまった。父は「ばあさんは 訳わかんねえ事べえ言ってる」と茶化す。どうあれ 二人で居られるから よしとする。