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ハルピン留学日記(保存用)

2009年8月〜2013年7月、中国東北部ハルピンに留学していたときの記録。2020年1月、ヤプログ閉鎖に伴い引越し。

【祈れ】ハルピンの現状3【悪党ども】

2012-09-17 23:01:52 | いっちょまえに考察
「ハルピンで日本人が殴られたらしい」
「日本語学校の生徒が襲われた」


こんな噂もチラホラ聞くようになってきた。もっとも、こういう話で周りの人間が出てきた試しがないので、噂に過ぎないように気もするが。ただ、「火のないところに煙は立たぬ」と言うこともあります。くれぐれも気をつけてください。

さて、ネット上でのハルピンでの反日に関わる動きを紹介します。



「意訳:最近の釣魚島(中国での尖閣諸島の名称)の状況は非常に緊迫しています。噂によると、今日留学生センターに日本人留学生を非難するビラが山のように届いたそうです。『政治は政治、人は人。政治と人を結びつけてはいかん!留学生とは仲良くやろう!』っていう人もいるんだけど」

「人人網」より。そんちゅわんくん、情報提供ありがとう!



「意訳:英語の授業中、先生は黒板に書かれた『島を守れ!国民を奮起せよ!』を見てこう言いました。インテリは国の良心である。大学生は国の最も激しい良心である。熱心に知識を増やしなさい。そこに希望が見える」

同じく「人人網」より。何のこっちゃ(笑)。



そして、明日行われるであろうデモの詳細
(現在、ページ先の記事は削除されている)


「意訳:9.18は国辱の日。ハルピンのタクシーが反日大巡回をするぜ!9月18日9:18にドラゴンタワー発、途中和平路、哈平路を経由し、最後は731部隊跡っていうコースだ!中華民族よ、倭寇への反撃のときは来た!(以下、途切れているため読解不能)」

明日の午前中は、ドラゴンタワー、和平路、哈平路、そして731部隊跡付近には近づかない方がいいですね。ただ、これは数あるデモの中のひとつに過ぎないだろうから、あくまで目安程度に。他にも、メインストリートである中央大街は危ないだろうね。

ちなみに、留学生センターからは「明日の14時過ぎに連絡ちょうだい!」と言われているので、きっと14時にはデモが収束するようになっているのだろう。

うちのカミさんも言っているが、カメラが日本製っていうだけで襲われる可能性もあるらしい今回のデモ。くれぐれも興味本位で軽はずみな行動をしないように!前回の記事と矛盾するようだが、ハルピンでは日本人が少ないから、まだニュースになるような事件が起きてないだけかもしれない。

何人かから「一緒にデモ見に行きましょうよ」って誘われたけど、今回ばかりはやめた方がよさそう。デモを見に行って半殺しにされても、日本人の危機管理意識の低さを露呈するだけです。僕は止めたので、あとは自己責任で。

以上。


【救世主は】ハルピンの現状2【まだか】

2012-09-17 20:50:03 | いっちょまえに考察
たみこうくん、太太marukaさんから続報をいただきました(内容は一部変更・省略してあります)。

日本のtv報道だと、地方のデモ行進の輩たちは「宣戦布告」と意気込んでるって言ってるよ・・・。掲示板サイトで見た画像だと、日本車に乗った中国人が頭を煉瓦でカチ割られてたり、なんか相当凄いことになってるってやってるけど、ほんと平気なの?(たみこうくんからのコメント)

私は広州領事館の近くに住んでいるので、大学から土曜から火曜までは部屋の外に出るなと電話がありました。昨日は一万人以上のデモ隊がデモ活動をして一部は暴徒化し、道路は封鎖され一日中、国歌が聞こえてきて騒然とした雰囲気でした。(太太marukaさんからのコメント)

おいおい!リアル北斗の拳やんけ(゜д゜;)!

これを読み、「あぁ、ハルピンめちゃくちゃ安全じゃん」と思った人も多いだろう。こんな世紀末みたいなヒャッハーモヒカンはハルピンにいません。前回、「ヒャッハーしちゃってるモヒカンモブも多い」と書いたが、これは中国の他都市のこと。

いや、メインストリートに行けばいるのかなぁ。「なんかシャワー浴びるのめんどいなぁ」って思ってるうちに、今日一歩も外に出なかったので、実際のところどうなのかはわからないや(笑)。街中だけでなく、大学や日本語学校にも反日のビラや垂れ幕が増えたって話は聞きます。

そんなわけで、

引き続き気を引き締めて行きましょう!


ウチの大学は、留学生センターの職員に日本人留学生の安否を確認するように指導しているようで、一日一度は留学生センターから連絡が来ます。このように、大学の根底の方針としては日本人留学生を保護する気があるのがわかります(ただのポーズの可能性ももちろんあるがw)。

明日はいよいよ柳条湖事件の9月18日。一年で最も反日感情が燃え上がる日。別にわざわざ危ないところに行くつもりはないが、大学や日本語学校等が気になるので、ちょっと見てきますよ。そこで改めて現状報告させていただきます。

以上。


【ヒャッハー】ハルピンの現状【世紀末】

2012-09-17 09:49:54 | いっちょまえに考察
「今のハルピンの状況はどんな感じでしょうか?」――最近、このような質問メールをよくいただく。

まぁ、一言で言うと「安全ではない」


ハルピンは、もともと反日思想の根深い場所であり、こっちが日本人だとわかると、あからさまに不快感を露にする人も少なくない。そして今現在の緊迫した日中関係だ。安全であるわけがない。

――が、ひとつ大事なことを忘れている

僕らが全く日本語を口にしなかった場合、

僕らを日本人と判別できる人は、

日本語学習者以外にはほぼいないということ


日本語学習者は、日本のファッションに興味を持っている人も多いため、ちょっとした髪型や着こなしの違いで日本人を判別できるようだが、そもそも日本語学習者は親日的な人間が多い。判別されても影響はない。

では、我々日本人は一般的にどのように見られているのか。ちょうど昨日、これを語るにふさわしい事件が起きたので紹介しよう。

いろいろあってロシア人のクラスメイトが泣いていたわけだが、吾輩はこ汚いハンケチーフをポケツトから取り出し、そっとその子に差し出して慰めながら歩いていた。そのとき、ヘッタクソな英語をしゃべる中国人が話しかけてきた。以下、僕:P、天才ロシア人:E、そいつ:C。

C:「えっくすきゅーずみー!」
P&E:「――何事だ(゜д゜;)!?」
C:「ガイジン集めてパーティーやるんだ!」


そう言って、その中国人はパーティーの概要が書かれたチラシを天才ロシア人にだけ渡した。

P:「(僕もガイジンなのに)o。(´ω`;)」

という顔をしていると、

C:「あっ!キミは韓国人だね?ソーリー!」

と言って、元気よくチラシを渡して風のように去って行った。

E:「あははは(´∀`)!」

――Eに笑顔が戻ったぞ(´ω`)!

このように、日本人である我々が日本語を発しなかった場合、まずは中国人との区別がつく人が少ない。そして、万が一「中国人じゃないな」と思っても、まず韓国人だと思われる。あからさまに「I LOVE JAPAN」Tシャツでも着てない限り、判別は不可能だと思っていいわけだ。

「安全ではない」と書いたのは、例えばデモ隊はすでに正気を失っちゃってる人が多いため、日本人だろうと中国人だろうと、「近づくものは全て敵だ」的にヒャッハーしちゃってるモヒカンモブも多い。そんな連中に敢えて近づこうものなら、もちろん危ないのは言うまでもない。

柳条湖事件のあった9月18日に向け、毎年同じように反日感情が高まっていくこの時期。9月18日を境に、収束に向かうのもいつものことなので、目立つ行動をいつもより減らすだけで、大分リスク回避ができると思います。日本にいる皆さん、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ(注)!

ちなみに、じゃあ韓国人って名乗ればいいのかというとそうでもなく、ハルピンには朝鮮族(韓国語がわかる中国人の朝鮮系少数民族)も多いため、韓国語で話しかけられると即アウト。顔が濃い目の人は、「タイ人」と名乗るのがオススメです。顔が薄い人?――僕は顔が薄かったことがないためわかりません(笑)。

以上。

注:「大丈夫」って書いてあるから息子を中国に行かせたら、半殺しにさせられたザマス!あなたのブログのせいザマス!とか言われるのは心外なので、もちろん最後は自己責任でお願いします(笑)。


脱サラ後、海外から見る日本で働くということ

2012-09-07 07:50:13 | いっちょまえに考察
脱サラアラサー留学生として、「日本で働くってどういう感じですか?」と聞かれることが多い僕。多くの年季の入った先輩社会人の方々も見守ってくださる中、こんな話をするのも恐れ多いのだが、今回は敢えてそんなお話。

就職経験のある人もない人も、ハルピンで一年も暮らせば、「やっぱり日本の方が便利でいいわ」って思う人は多いだろう。ただし、日本で就職経験のある人はわかっているだろうが、日本で働くっていうのはめっちゃくちゃ厳しい。こういうことを本気でやらなければならないし(笑)。

就職経験のない人にありがちなのが、日本は死ぬほど便利だが、「この便利がどこから来ているのか」を見落としがちということ。

便利っていうことは、

その便利を提供するために働いている人がいる


どうして指定時間どおりに宅配できるのか、どうして日本製品は壊れにくいのか、どうしてコンビニは品切れしないのか等々、中国にいたら考えられないようなことが、日本では今や当然になってしまっているが、このために働いている人がいて、日本で働くってのはまさにそういうこと。

日本の運送マンの動きを細かく見ていくと、物の積み下ろしから宅配まで、全てがすっさまじく効率的に動くように指導されている。日本の工場の技術者たちは、たった1000分の1ミリの誤差を妥協せずに追求し、世界一の品質を保持している。コンビニは、土地による客の好み等を分析・計算しつくした上で商品を仕入れている。

客の立場では死ぬほど便利な日本

サービスを提供する側は大変ですよ(´ω`;)

抜くとこ抜いてるのは日本も同じですが(笑)


逆に考えると、どうしてハルピンが不便なのかすぐにわかるだろう。誰も真面目に働いてねぇもん。また、「サービスを提供させていただきます」的な態度を取ると、途端に何してもいいとでも思ったかのような態度を取る客も多い(カフェで働くうちのカミさん談w)。この民度の低さは僕には耐えられない(苦笑)。

もちろん、そのぶんこっち(中国企業)で働くのはラクであろうことは言うまでもない。でも、中国にある日本企業で働くのはほんとに大変だろうね。この不便で民度の低い世界の中で、サービスだけは日本レベルを求められるわけだから。国民はデモやって日本企業に石投げるしさ(苦笑)。

店:サービスを提供させていただきます
客:サービスを提供してくださってありがとう

最近はサービスの質の低下がどうの言われるものの、こういう関係はやっぱり日本が一番実践できていると思う。

この不便なハルピンに住んでしまうと、日本はちょっとサービス過剰なんじゃないかとも思ってしまう。もう少し仕事を緩めてもいいんじゃないかなぁ。当然、サービスの質は低下するだろうが、逆にゆとりを持って暮らせるようになると思うんだけどね。

北欧並みの仕事量にしても、もともとの民族性の問題で、そこまであからさまにはサービスの質は落ちないだろうし。でも、そうするとライバル社に勝てなくなるから、やるしかないんだよなぁ。これ、今の日本の問題点ですね。

そんなわけで、便利を楽しみたいなら日本だが、サービスを提供する側に回ると死ぬほど大変なのも日本。死ぬほど不便だが、そもそもサービスなんか提供しなくていいのが中国。あなたならどっちを選びますか?

以上。


愛すべきバカ野郎

2012-09-05 11:13:44 | いっちょまえに考察
「中国で働いてもいいかも」――こんなことを思っていた僕だったが、母ちゃんが送ってくれたひとつのお菓子が僕の考えを変えた。下の写真を見てください。



和紙を使って風呂敷風にした包み



中の紙の箱は木の模様で木箱っぽく

これ、小さい串ダンゴがいっぱい入ってるお菓子なんだけど、ダンゴだからか、包装にわざわざ手間かけて和風にしてるんですよ。

日本!お前バカだろ(゜д゜;)!

・・・・この手間がひたすら嬉しい(;_;)

そう、これなんですよ。僕の好きな愛すべきバカ野郎・日本のいいところは。はっきり言って、こんな包装なくたっていいわけ。でも、こういう遊びを本気でやってしまうバカさ加減。

やっぱり僕は日本で働きたいわ(´ω`)

くだらないことかもしれないが、僕は日本のこういうところがたまらなく好きなのだ。日本が落ち目とか言われてるけど、まだまだ大丈夫だと確信した瞬間だった(笑)。ただ、「日本で働くってのはやっぱりハンパじゃねぇ」とも思ったけどね。こういう遊びすらも全力でやらねばならないからだ。

そんなわけで、改めて「リクナビNEXT」等、転職サイトの履歴書を見直し始めた僕です。

僕も本気でこういうバカをやりたいからね(笑)


ちなみに、中国のお菓子にもこういう凝ったパッケージの製品はもちろんあります。でも、値段が途端に上がるんだよね。600~1000円くらいの中価格帯のお菓子でも、ここまでやってしまうのは日本だけだと思います。

以上。