花夢

うたうつぶやく

092:滑らかなうた

2007年02月28日 | 題詠2006感想

菜の花を左右に分けてゆくバスは 滑らかにわたる風をつれおり
はこべ

清々しい一首。
「菜の花を左右に分けてゆく」という表現で、
そこにいっぱいに広がる黄色い菜の花畑と、
その間を走るバスと風とを感じることができます。



夕焼けを背に振り向けばだるまさん滑って転んでだあれもいない
お気楽堂

わらべうたの延長のような作品。
子供ごころに感じる、夢中で遊ぶ楽しさと、取り残される心細さ。
夕焼けの明るさと、そこに落とされる黒い影のような対比。
リズム感よく演出されていると思いました。



滑稽とかなしいはひとつながりでわたしはわずか右に傾く
星川郁乃

わゎ。
すごく好きな作品です。
上の句と下の句の繋がり方がとても好き。

滑稽とかなしいはひとつながり。
その均衡を取るかのようにわずかに右に傾く。
そっとそっとこぼさないように生きる。


2 コメント

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ありがとうございます (お気楽堂)
2008-02-09 03:39:57
あいやー、今頃気がついて、ご挨拶がおそくなりました。すいません。鑑賞ありがとうございます。
2007年版に突入されましたね~。私も自分でムチ入れてラストスパートしないと。
今年も、はるか後ろをついて行きます、よろしくお願いします。
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ありがとうございます (花夢)
2008-02-11 00:25:20
お借りしました。ありがとうございます。
お気楽堂さんの「足掛け3年?」の記事を読んで、2007年の感想を走る決心をつけました。
一緒に頑張りましょう!
これからも楽しみにしていますので、よろしくお願いします。
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