久々の感想更新です。(2007.11.24)
<振り返り>
2006年題詠100首blog自選集「短歌、BLOGを走る。」(歌葉)にて、大辻隆弘さんの解説に拙歌を取り上げて頂けました。
とても嬉しいです。
花の日の礼拝のためひよひよと純正律の練習をする 西宮えり ひよひよというところが可愛い。 花の日の礼拝の純正律と聞くと荘厳な感じがするけれど、 この作品はぽかぽかとしたひなたのにおい感じる。 たどたどしさを思わせる、ひよひよとした練習。 花の日の礼拝は光。 |
幾万の人に拝まれ崇められ千年余り動けずに居る ゆあるひ 拝まれる側が主体となっている面白い作品。 千年余り動けずに居る崇められるなにものかは、人が良い。 そんな幾万の人のことなど知らぬ存ぜぬ。 と思えないところが、たぶん拝まれ続けている理由。 |
わが生は拝むこと絶えてなかりせば深まる青のからっぽの空 みなとけいじ 「拝むこと絶えてなかりせば」 おそらく、日本人の多くがこんなふうになってきている。 そして、深まるからっぽの空。 拝み方を忘れていく私たちは、ただただ青い空の下で、 どうしていいかわからなくなってゆく気がする。 |
拝啓 ご先祖様おかえりなさいベッドは冷えて地面のようです 我妻俊樹 淡々と、 まるで神様に訴えるように、ご先祖様に報告をする。 その内容は「ベッドは冷えて地面のようです」。 まるで懺悔のようにも見える。 地面のような冷たさと、 語りかける相手がご先祖様であるところが、 なんだか自分の存在を根底から冷やしているよう。 |
学校の礼拝堂で傷つけてしまった夏が赦されてゆく 内田誠 小説の1ページのよう。 神聖な場所で犯してしまった過ち。 「傷つけてしまった」のだから、意図しないものだったのでしょう。 時が経つにつれ、ページが色褪せていくように、過去になっていく。 |
<振り返り>
2006年題詠100首blog自選集「短歌、BLOGを走る。」(歌葉)にて、大辻隆弘さんの解説に拙歌を取り上げて頂けました。
とても嬉しいです。
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