心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

うさぎ税

2023年01月15日 | 雑感・愚見

 

明治の初め、日本でウサギの珍種を競う

『兎会』と称する市が流行り投機の対象になり

それが過熱し過ぎたことで

当時の東京府は、飼育する兎の登録を義務付けて

1羽につき毎月1円の税を課しました。

 

 

『散切り頭をたたいてみれば文明開化の音がする』

 

長く続いた江戸時代から明治時代になり

西洋から日本に入ってきたものの一つがアナウサギ

 

それまで日本に生息していたノウサギとは違う

可愛らしい丸みを帯びた体形や多彩な被毛等から大流行。

 

明治時代の公務員の初任給が4円前後の頃

珍しい品種や人気の毛色の兎は、

600円の高値で取引されることもあるほど

兎への投機は過熱。

 

兎投機で破産する人、詐欺をする人、

殺人事件等が起きて社会問題化したこともあり

当時の東京府は、兎一羽に対して

月1円を課税すると共に飼育する兎の届け出も義務付け。

 

この明治の兎投機も東京府が税を課したことが

良かったのか、悪かったのか分かりませんが

兎バブルが弾けて急激に失速したようです。

 

確か電電公社の民営化を機会にだったと思いますが

日本の多くの会社や一般の人達が

株や不動産に投資して経済が活性化して

好景気となりましたが

不動産があまりにも高騰したことを

政府が問題として新たな法律を施行して

抑制した結果、バブル崩壊となり

多くの企業が倒産し経済が悪化しました。

 

これも長い目で見て良かったのか悪かったのか、

政治の失策なのか、そうでないのか、

遅かれ早かれでしかなかったのか、

まあ私には分かりません。

 

ウサギ税が課されていた期間は6年ほど、

景気は気からとも言いますが、

ウサギ税が廃止された後もウサギへの熱量は戻らず。

夢幻の如くです。

 

昔の西洋では、チューリップが投機対象となり

噂話によって一気にバブルが弾けたこともありました。

 

その火付け役が何なのか、誰なのか分かりませんが

ある対象に大勢の人を巻き込み過ぎてみれば、

あれはいったい何だったのかと思えるような

投機過熱は昔からある様ですね。

 

売れるものを沢山売るのは普通の営業マンで

道端に転がっている石をも販売出来るのが

一流の営業マンなんて言われますが、

 

人は心が奪われてしまうと

大切なことが見えなくなったり

見ようとしなくなったりするようです。

 

今は世界を見渡しても何かのきっかけや

火付け役の誰かによって夢幻如くの対象に

過熱させられているようなものは無さ………

ふと浮かんだ温暖化問題や色々な社会的な問題が

そうでないことを祈りつつ、

 

さらに考えてみると気が付いてないだけで

個人とその周りの狭い世界の人間関係でも

何がなのか誰が火付け役なのか分かりませんが、

煽られて過熱して巻き込まれているようなことが

起きているかも知れません。

 

個人一人が大きな流れを変えたり、

食い止めるのは難しいので

対応や適応をすることになるかと思いますが

 

兎のような大きな二つの耳と、大きな二つの眼で

見ることを怠らないようにして

大切なものを見失わないようにしたいものです。

 

 

 

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


投票ボタン

blogram投票ボタン