
悩みの状態が酷くなってしまっている神経症と言われる状態は、
多くの時間、マイナス感情を感じてしまう状態です。
過剰なマイナス感情を感じたとしても、
それが、不適当な「心の規則」から起きているものであったとしても、
単発的なものである場合、不都合なものとなり得ますが、
大きな問題となるまでには至りません。
私達を神経症と言われる心理状態へと至らせ、
そこに留まらせているものは、
「自分は駄目だ。」「自分は劣っている。」「自分は無力だ。」
「こんな自分は許せない。」「そんな自分は認められない。」
「自分は恥ずべき人間だ。」
「自分を嫌いだ。」「どうして自分はこうなんだろう。」
というような、自己否定の存在です。
これがアンカー(錨)のように私達をそこに繋ぎとめます。
ですから悩みの状態を解決、改善すると言うことは、
自己否定に関わる「心の規則」を変えることであると言えます。
ダイエットにしても、禁煙にしても、論文を書き上げることにしても、
スポーツの技量を高めるにしても、集中力を高めるにしても、
シンプルにより良い自分を目指すというのであるならば、
コーチング的、アプローチで十分ですが、
それが悩みと言えるような状態であるとするならば、
「より良い自分になる。」と言う気持ちの下に、
必ずと言っていいほど自己否定の気持ちが存在しています。
その場合には、相談者と最初に話し合うことは、
自己否定を止めることを目標にすることを理解してもらい、
そこを最初の目的にするようにしています。
これを解決しておかなければ、
仮にダイエットに成功したとしても、禁煙に成功したとしても、
心が平安になることはありません。
仮に何かを成し遂げても、
それは一時的な心の満足、平安でしかなく、
しばらくすると、また不安感が滲み出てきます。
そして、また次へと、それが終われば、また次へと
終わりなき要求を自分にすることになり、
いつまでも心の平安を手にすることは出来ません。
「今、持てるもので喜びを得ることが出来ないならば、
将来、何を手にしたとしても同じである。」
と言う言葉が残されていたように思いますが、
この言葉は、正にそれを言い表しているように思います。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計