6月議会も終わり一段落しているところですが、今年度初めて監査委員という大役をさせていただき、先日も一般会計をはじめ、特別会計・公営企業会計の例月出納検査をしました。市の行政運営が適切に行われているか厳しくチェックをしています。内容は語ることは出来ませんが、どんな仕事なのか、また報告したいと思います。
ところで、昨日の新聞報道で、大津市では幼稚園を市長部局に移し、子育て支援を一体的に行うとの市長の談話が掲載されていて、飛び上がりました。
確かに保育園と幼稚園とでは、福祉子ども部と教育委員会と二つの管轄に分かれ、それが子育て支援を容易に進ませないところがあるのは事実です。また待機児童の解消を考えた場合、両機能を併せ持つ施設を構築すべきだとの考え方も十分理解できるところです。
しかしながら、幼稚園教育と保育とのカリキュラムでの連携、親のニーズ、職員の処遇、さらには、幼稚園・保育園の園児らの適正規模といったクリアすべき課題もまた山積し、市長部局に一元化してから考えていくには、今重要視されている幼児教育のあり方を損ねる危険があり、無理がありすぎます。他府県の事例でも10年かけて諸課題の解決とともに市長部局へ移行したケースもあり、大津市では世界的にも例を見ない「一小学校区一幼稚園制」を行ってきた経緯からも拙速な移行を行うと、待機児童は減少したが、就学前教育はどこへ行ったかと問われかねません。さらに幼稚園の統廃合問題では、過去にも何度か浮上しては、地域への説得がうまくいかず頓挫したこともあり、地域の理解を得るのに時間もかかるはずです。
市長の特命プロジェクトが、最終どのような方針を出すのか、子どもの目線にたった改革を打ち出せるのかが肝心です。
「就学前の子どもたちにとって過ごしやすい環境を整えることイコール真の子育て支援」ということを念頭にしっかりとチェックして行きます。
「教育は漢方薬」とある大先輩から聞いたことがあります。きっと子育て支援のあり方も一緒ですよね。
またご意見をいただければと思います。