はぶて虫のささやき

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映画評1175 ~ ウルフズ・コール(CS)

2024-07-06 | 映画評
今回は「ウルフズ・コール(CS)」です。

正体不明のソナー音に翻弄される原子力潜水艦に迫る危機を描いたフランス発の潜水艦アクション。主演は「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」のフランソワ・シビル。共演に「最強のふたり」のオマール・シー、「負け犬の美学」のマチュー・カソビッツ、「永遠のジャンゴ」のレダ・カティブらフランスの実力派が集う。

主演:フランソワ・シビル
共演:オマール・シー、マチュー・カソビッツ、レダ・カティブ、パウラ・ベーア、アレクシス・ミシャリク、ジャン=イブ・ベルトルート、ダミアン・ボナールなど

<ストーリー>
並み外れた聴覚をもつシャンテレッドは、フランス海軍原子力潜水艦チタン号に特別分析官として乗艦していた。わずかに聞こえる音を頼りに敵の動向を探るのが彼の重要な役割だったが、シリアでの潜航任務中、怪しげな音に気づいたものの識別に失敗し、その判断ミスから危機を招いてしまう。「黄金の耳」とまで言われるシャンテレッドの耳を惑わせたのは、まるでオオカミの歌(呼び声)のような正体不明のソナー音だった。再びその音が聞こえてきたとき、シャンテレッドは大きな決断を迫られる。


2020公開の作品だ。

フランス海軍全面協力による潜水艦モノだけど、なかなか重い映画だった。

「黄金の耳」と言われる並外れた聴覚を持つ青年シャンテレッドが大活躍する映画・・・かと思っていたのだが、活躍はするもののそれほどではなく、大事なところで逃げ出したり、勝手な行動を取ったりと、思っていたのとは違う人物像だった。

展開にしても、途中で出会った女性と恋仲になるのはいいとしても、大麻をやったせいで、新しい原潜への乗艦を認められなかったというエピソード以降の流れは、ちょっと違和感があった。

傷心のまま基地に戻ったところに「ソ連の潜水艦から核ミサイルが撃ち込まれた」という情報によって基地内が混乱している中、制服も着ていないまま勝手に指令室に入るというのは、いくら何でも無理筋だと思う。

その核ミサイルを撃ち落とすという作戦が失敗したため、反撃するため原潜を向かわせたところ、実はミサイルには核は搭載されておらず、さらにミサイルを撃ったのはソ連ではなく、アラブのテロ組織が古いソ連の潜水艦を使って偽装し、世界大戦を仕掛けている、ということがわかる。

そのため、反撃しに出た原潜を止めるために、旧式の潜水艦を向かわせるのだが、それにシャンテレッドが必要になるということで、再び表舞台に登場するわけだけど、結果的に彼は活躍しない!?

相手原潜を前にして、急に怖気づいてしまい、持ち場から逃げ出してしまうのである。

その後双方の潜水艦による魚雷の撃ち合いによって、双方とも撃沈されるという悲劇的な結末を迎えるわけだけど、主人公は最後に助かる、という展開となっている。

う~ん、というのが見終わった後の感想だ。

思い返してみれば、核弾頭を積んだと思われるミサイルが発射されたのは、確かソ連はソ連でもカムチャッカ半島側だったと思うのだが、それを感知したのがフランスだけ(?)という設定がよくわからないし、それを迎え撃つのに北大西洋付近からミサイルを発射していたような気がしたのだが、そのあたりの状況がよくわからなかった。

もしかして見間違えたか?

いずれにしても、せっかく面白い題材だし、特殊能力を持つ男が主人公なのだから、もっと盛り上がってもいいはずなのに、それをうまく生かし切れていない感じがした。

ネットでの評判が意外と低かったのは、そういうところだと思う。

しかも、世界大戦を仕掛けた相手がいったいどこなのか、ということについては、最後まで描かれることがなかったので、ただの悲劇で終わってしまったような気がする。

とは言え、潜水艦内での描写はなかなか緊迫感もあって良かったと思うし、終盤まではハラハラ・ドキドキ感はあったので、評価はちょっと甘めに「B」にしておきます。



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