はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1182 ~ あずみ(CS)

2024-07-23 | 映画評
今回は「あずみ(CS)」です。

小山ゆうの同名のマンガ『あずみ』を原作とした時代劇の実写版。
監督は、高校を中退してオーストラリアに留学、長編第1作「VERSUS」が評価され、米ミラマックスと2作品のファーストルック契約を結んだ北村龍平。あずみの刺客仲間役で「ちゅらさん」の小橋賢児、「木更津キャッツアイ」の成宮寛貴、「ウォーターボーイズ」の金子貴俊など若手男優が大挙出演。

主演:上戸彩
共演:小橋賢児、成宮寛貴、金子貴俊、石垣佑磨、小栗旬、佐野泰臣、鈴木信二
その他:瑛太、山口翔悟、オダギリジョー、岡本綾、北村一輝、松本実、榊英雄、伊武雅刀、佐藤慶、竹中直人、原田芳雄、遠藤憲一、坂口拓、りょうなど


<ストーリー>
江戸初期。戦争孤児10人が、徳川家の命で最強の刺客として育てられ、仲間同士で殺し合うという過酷な試練を経て、大名暗殺の指令を受ける。


2003年公開の映画である。

原作はマンガであるが、アニメ化されたわけではなく、いきなり実写版となったものだ。

登場人物には、今や主役を張ることができる小栗旬や永山瑛太(当時は瑛太)などが名を連ねるが、残念ながらこの二人は序盤で姿を消す。

さらに、伊武雅刀・遠藤憲一なども出てくるが、いずれもただの斬られ役(?)であり、ちょっと出てきて、すぐに殺される。

子供の頃から刺客として育てられた、となってはいるが、殺陣は皆さん揃って上手くはない。

はっきり言って子供の学芸会レベルである。

そんな子供たちが「オレたちゃ最強の刺客だぜ」みたいなことを言っているのだから、見ていて笑ってしまう。

特に主人公を演じた上戸彩は、殺陣だけでなく、セリフ回しまで子供みたいなので、終盤で仇を討つために北村一輝演じる井上勘兵衛たちの待ち受ける村に行った際、入口あたりで「貴様ら~」と素っ頓狂な声で叫ぶシーンは、まさに学芸会だった。

当時人気があったので起用したみたいだけど、もっと貫録のある女性はいなかったのかと思う。

同じ時代劇ヒロインものでも、「ICHI」で主役を演じた綾瀬はるかの方がずっと貫録があった。

また、主人公を含めた主要な登場人物は、結構ボコボコにやられているにもかかわらず、次のシーンではほぼ無傷で出てきたりしていて、見ていて「ええっ?」と思う描写があった。

特に石垣佑磨演じるながらは、井上勘兵衛の待ち受ける村を襲った際、槍を2本食らった上に、最後はトドメを刺されていたと思うのだが、なぜか爆破された建物の瓦礫の下から元気に出てきた時には、マジで驚いた。

いくら何でもこのシーンはないだろう。

監督はそのあたりをちゃんと把握しながら撮っていたのだろうか。

子供たち「カントク~、私さっき槍の直撃を食らったんですけど、傷跡も血の後もなしでいいんですか?」
カントク「いいんだよ。上戸彩ちゃんは忙しいんだ、そんなメイクをしているヒマなんかない」
子供たち「でも、せめて血のりくらいはつけておいた方がいいんじゃないですか?」
カントク「そんなこと気にしなくていい。どうせ観客は覚えてなんかいないよ」

撮影の時には、たぶんシーンの間に数日空いたりすることもあるだろうけど、映画の中では数時間前の出来事だ。

しかも、見ている方として、ほんの数分前の出来事である。忘れているわけがない。

後は、ワイヤーアクションも大変なんだろうか、どう見てもトランポリンで跳んでいるシーンに背景を合成して映しているとしか思えないような場面もあり、やたらとぴょんぴょん跳ね回っている子供たちや忍者がいるのも面白かった!?

クライマックスは、オダギリジョー演じるイカれた侍・最上美女丸(何じゃ、この名前は)とのバトルであるが、終始奇声を発しながら走り回るオダギリジョーが、妙に滑稽だった。

まあ、忍者ものとなれば、どうしてもこういう展開にならざるを得ないのだろうけど、もう少し面白く作れなかったかなあ、というのが正直なところだ。

ただ、血しぶきだけは半端なく出てましたよ。

ということで、評価は「C」にします。

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