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静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

六分儀の練習

2018年11月22日 08時46分45秒 | 実習

電波を使って位置が確認できないない時代...
そんなに昔ではありません。 
陸地が見えない大海原、どうやって自分の場所を知ったのか?
それが天文航法です。


六分儀という機械を使って太陽などの高さ【水平面からの角度】を測ります。
その角度と時間から天測歴、航海年鑑という資料を使い、緯度を割り出しました。
六分儀と併せて、正確な時計があれば経度も知ることができます。

今回は水産技術研究所の屋上で六分儀を使う練習をしました。
遠洋航海実習では、揺れている船の上で行います。
すぐに船酔いを誘発しそうです。

それと、日本かつおまぐろ漁協の方がミクロネシア研修生と生徒の集合写真を送ってくれました。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
今日は出航式がありました。
様子は来週のブログでお知らせしますね。

ところで、保護者の方に実習船をご案内する時、海図の説明がありました。
今や紙の海図より電子海図が主流です。
現在は海図を船に備えることが義務化されていますが、近く義務ではなくなるそうです。
天文航法に必要な天測歴も近く販売がなくなるようです。
天文航法している船なんてありませんから。

じゃあ、なんで六分儀の練習をするのか?
海技士試験にでるからです。
今の世の中で、使わない技術を試験で問うのはどうなの??と思います。
もし、船の装備であるGPSが壊れても、今やスマホにもGPSがあります。
太陽風のノイズなんかでGPS信号が受信できない自体にならない限り天文航法は不要です。

私としては、海技士試験をもっと実用部分だけ問うようにしてハードルを下げて欲しいです。
海技士がいなくて困っているんですから。

ちなみにGPSができる前。
私が就職した、今から30年くらい前はロランCと言う100 kHz周波数帯の陸上から送信された電波を使う装置を使っていました。
誤差が100m以上ありました。
ロランの前はオメガ、デッカなど、やはり陸上からの電波を使っていました。

技術はどんどん進歩します。
魚を捕る全自動無人漁船も、遠くない将来に登場するんでしょうか?

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遠洋航海実習を保護者に説明

2018年11月21日 09時17分45秒 | イベント

一ヶ月の遠洋効果実習を前に、実習船やいづで保護者説明会を行いました。
まずはスライドで実習の全般を流れを追ってご説明。

そして船内見学。
保護者のみなさん、ほとんどの方は漁船のことをご存じありません。
実習船をくまなくご覧いただき、どんな航海になるのかを知ってもらいます。

実習船やいづは、カツオ一本釣り漁船の設備があります。
とは言っても、そこは実習船。
本当の漁船とは違いが多くあります。

まず、乗る人が多い。
今回の航海では51人が乗船です。
遠洋のカツオ一本釣り漁船でも30人以下が普通なので、多いですよね。

それと乗船するが実習生なので、活動しやすくなっています。
一番の違いは、あちこちが広いです。
だから生活は快適。
それでも、半分以上の生徒は船酔いです...

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
今週は、停泊中の実習船で実習。
学園から通って、朝から夕方まで避難訓練や船上での釣り込み練習などを行います。
実習船やいづのFacebookにも紹介されました。
https://www.facebook.com/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9-%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5-112368329580266/
現在は水産高校と学園は良好な関係にあります。
でも、10年以上前はちょっと微妙(びみょう)でした。

学園の遠洋航海実習は水産技術研究所の遠洋調査船富士丸で実施していました。
このため、職員も接点があまりなかったんですね。

加えて、当時の入学者はほとんど中学卒。
その中には水産高校に行けなかった人も少なからずいました。
だから、水産高校に対して、変な対抗意識があったようです。
学外でケンカになることもありました。

学園も
「水産高校があるのに、学園が必要なの?」
とよく言われました。

しかし、現在では状況は一変。
現在の実習船やいづは、学園の実習に使うことが前提で建造されました。
生徒の多くは高校卒業生。しかも県外生が多い。
中学卒業生も、水産高校に行けなくて学園に来るのはごく少数。

対抗意識はありませんが、実習船では切磋琢磨(せっさたくま)する関係です。

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遠洋航海実習乗船式

2018年11月20日 09時00分00秒 | 実習

いよいよ実習船やいづでの生活が始まります。
これから出航までは停泊した船での実習となります。
さっそく、カッパの収納。


続いて、乗船式です。
船長、水産高校の指導教員からのお話しがあり、生徒の自己紹介が行われました。
船長からは「自分の身は自分で守る」と言う一番基本の話しがありました。


生徒の様子はこのブログだけなく、実習船やいづのフェイスブックで見ることが来ますよ!
実習船やいづのフェイスブックは停泊中のみ更新のようです。
https://www.facebook.com/pages/category/School/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9-%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5-112368329580266/
そして、新しくなった県漁連の運営の給油船、その名も「漁連丸」が初仕事。
実習船やいづに給油を行っていました。



学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
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 園長のつぶやき
ポンコツの私ですが、私の周辺にはすごい人がたくさんいます。
県庁・水産業局のYさん。
長年、水産部署で勤務され、水産技師よりも水産に堪能(たんのう)です。
もっと堪能なのがお祭りでの笛。
地元で笛の師匠ですが、その腕前のために出張演奏もあるそうです。
その筋では有名人です。

そして現在は水産技術研究所にいるUさん。
私とは大学の同級生です。
柔道で九州の大学生チャンピオンです。
オリンピック選手の指導もしてました。

同じく研究所の若手Yさん。
サッカーの名手で、中学時代は多くの強豪高校からスカウトがあったそうです。
でも、魚が好きで県内一の進学校へ通常入試で進学。
今は加工品の研究ですが、毎年北海道に釣りに行きます。

さて、この方々は県の職員にならずとも、その才能を活かした別の道がありました。
ちょっと、もったいない気もしますが自分が決めた道を選び今があります。
大事なのは、自分の価値観を通したこと。
サッカーのプロ選手、カッコイイですよね。
Yさんに、どうしてサッカーのプロを目指さなかったかを聞いたことがあります。
当時の彼の周りには、プロ選手になった人もいるんですが
「プロ選手になるのは、自分にはちょっと違うと思った」
そうです。

大学を出て、何年か働いてから学園に来る人がいます。
やっていた仕事に
「自分にはちょっと違う」
と感じ、漁師になることを決めたんです。

Yさんがプロ選手を目指した方が良かったのは誰にも分かりません。
でも、彼には後悔がありません。
それは自分のやりたいことを、自分の意志で決めてきたからだと思います。

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6次産業化の講義

2018年11月19日 09時56分04秒 | 授業・講演

6次産業化って言葉を聞いたことがある人も多いかも?
1次産業である漁師あるいは農家が加工やレストランなどの2次、3次産業の仕事をすることです。
6次の理由は、1×2×3=6なのか1+2+3=6なのかはハッキリしません。

ともかく、本来は魚を捕るだけだった漁師がより付加価値をつけて魚を売る取り組んでいます。
今日の講師は研究所にいる水産業指導普及員。
6次産業化のサポートをしています。


講義後の生徒の感想では
 漁協食堂が6次産業化とは知らなかった
 漁師だけでなく、周辺地域にも潤うのが良い
と言う肯定的な意見だけでなく
 仕事が増えるだけで効率が悪い
と言った否定的な意見もありました。

もちろん、6次産業化には良い面も悪い面をあります。
みんな、しっかり考えてくれたようです。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
6次産業化が取り組まれる背景に余剰(よじょう)人員があります。
漁師が減ることで漁協の経営も苦しくなります。
このため漁業の合併が進んでいます。
もとは独立した漁協が、合併後は支所になります。
場所によっては、複数の漁協が一つの支所に統合されることもあります。
漁協に余剰人員が発生となります。

漁師には余剰時間があります。
沿岸漁業の多くは、年間の操業が100日未満。
天候の関係で、三日に一度の頻度(ひんど)でしか出漁できません。
漁がない日は遊んでいるかというと、必ずしもそうではありません。
でも、余剰時間があるのは事実。

使われていない人員、時間を有効活用するのは良いことです。
沿岸の漁師も、漁協も経営は楽ではないからです。

ここで問題は漁師だけでなく、漁協も漁業以外は素人(しろうと)だと言うこと。
魚の加工も、食堂経営もかんたんに利益が出るほど甘くありません。
だから普及員がサポートをしています。

漁村地域で漁業の経営悪化は、漁師だけの問題ではありません。
漁業が基幹産業の地域では、漁業の収益悪化は地域経済の悪化に直結です。
だから、苦しい中でも漁業は何とか踏んばらないといけません。
みなさんも、ご旅行の際に漁協食堂をみつけたらぜひ立ち寄ってください。
静岡県の漁協食堂ではスタンプラリーもやっていますよ。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/guide/news.html



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釣り込み練習が終了

2018年11月16日 10時08分44秒 | 実習

いよいよ来週から遠洋航海実習が始まります。


学園裏の土手を使った釣り込み練習が最終日を迎えました。
とてもキレイとは言えない川での練習で、カツオも釣れないのに、みんながんばりました。


今回はミクロネシア研修生と言うライバルがいたのも良かったです。
写真も良い表情ですね。
今週末は3人の見学者が来園予定です。
12月末からは入学願書の受付が始まります。
入学をお考えの方は、なるべく早くご見学ください。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
あるテレビ番組で
「校長先生の話が長いのはネタ本があるから」
とやっていました。
私は校長先生ではありませんが、これは正解とは言えないと思います。

私が高校生のときに、作文の練習を何度もやりました。
何度もやったのは、字数を変えて、短い文章、長い文章でも、規定の字数で仕上げることが目的です。
そこで分かったのは
「作文は短いほど難しい」
と言うことです。

少ない字数で自分の考えを述べる。
そのためには余分なことを除き、エッセンス、本質的なことだけを簡潔(かんけつ)に書く必要があるからです。

卒業式などで話しをする時、生徒が集中して聞ける時間は長くありません。
その時間をどう判断し、どの程度のボリュームで話そうとするのか?
その結果、話すのが長くなったり短くなったりするのではないでしょうか?
「短く話す気がないから長くなる」とも言えます。
何百人もの人を前に、格調高く...というのもあるかもしれません。

私の場合、入学式や卒業式で話す時間は2~3分です。
字数で1000字くらいです。
言いたいことは一点に限定します。
いろいろ話しても記憶に残りません。
頭の片隅に残ることを願って話します。

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