昨日訪問した宮崎県立高等水産研修所(以下、高水研)ですが、素晴らしい学校だと思いました。学園とほぼ同時期にできた校舎ですが、面積が全体に広いです。教えている先生方も情熱を感じました。
意見交換の中で、カリキュラムなどを教えていただくと、学園との違いが見えてきました。
まず、乗船実習。高水研は水産試験場の調査船で10日間です。学園は焼津水産高校の大型実習船で1ヶ月。
海技士試験の受験については、高水研は12月の臨時試験の一回。学園は10、2月の定期と3月の臨時。
無線は、高水研が三週間かけて一海特、学園は3日で二海特。
実習は、高水研が一学期と三学期にロープワークとたも網づくり(二学期は無線と海技士試験対策)。学園は周年。ロープワーク、差し継、網の製作、修繕など。
日課は、高水研が4時に終了。学園は5時近くまであります。
そして寮生活。高水研は二人部屋。大きな浴室もあります。学園は三人、あるいは四人部屋。風呂も小さく、部屋毎に順番で入ります。
この違いはなぜでしょう?
一番大きい要因は、就業する漁業です。
高水研の主な就職先は19トンの近海まぐろはえ縄やまき網、100トン前後の近海かつおなどです。 つまり、近海の比較的小さい船です。
海技士資格は五級でいいけど、船員が少ないなか、無線の資格を誰かが持っている必要があります。
学園は日本一の遠洋漁業の基地である焼津にあります。このため、主要な就職先は大型漁船です。一船に20から30人が乗り、外国人も多数。航海日数も長くなります。
長い航海への適応力、思いやりと会話能力、確実なロープワーク、幹部職員は四級以上の海技士資格が求めらます。一方で無線資格はそれほど要求されません。
生徒にとっては、正直、学園の方が大変だと思います。でも仕方ありません。大型漁船の幹部を目指すのですから。
漁師になりたい、あなた!
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学園はいつでも見学できます。
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