船で使う資格の一つが無線です。
主に使うのが海上特殊無線技士という資格。
一級と二級、さらにその下のレーダー級があります。
今まで学園では二日の講習で二級、通称(つうしょう)二海特を取得していました。
この二級は沿岸の船で使うもので、海技士が乗るような大型漁船では一級が必要です。
このため、航海の海技士試験に合格すると、一海特も必要になります。
航海士は無線のやり取りが必要ですから。
どうせ一海特が必要なら、学園で取得しちゃえ!
・・・と言うことで、今年から一海特を受講します。
講習も2日から7日に拡大。
ちょっとした英語も必要になります。
この英語が学園生には難題。
そこで研究所の調査船駿河丸の鹿島通信長が講習前に欧文受送信の特訓をしてくれました。
何をしたかというと、生徒は「あるふぁ」と聞いたら「A」と書いていきます。
様子は動画をどうぞ。
英語以外の工学や法規も難易度アップします。
でも、全員合格してもらいますよ!
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
10月のAO入試をお考えの方は、なるべく早く見学をしてください!
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.ryoushi.jp/regional/22/post_192.html
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/r1-opencampus.html
園長のつぶやき
前回の続きですが、高知県議会の方は
「沿岸漁業に特化した漁師の学校」
をご希望のようです。
上に書いたように、無線免許も沿岸漁業なら二海特で間に合います。
海技士免許も不要で、三日ほどの講習で取得できる小型船舶操縦士でOK。
学園の授業の半分は海技士を取るためのもの。
だったら、
「学園のように一年をかけなくても半年で良いよね」
となりそうですが、はたしてどうでしょう?
海技士の授業がないと言うことは、一日中、作業実習になります。
時間によってロープだったり、網だったりに変えるにしても、一日中、集中が続くでしょうか?
また、学園では一年をかけて規律や集団生活を身につけるのに、半年では心配です。
じゃあ、一年かければ・・・と言うと、それも問題。
実習項目を倍にする価値があるのか?
もしくは、海技士の授業の時間を、漁業実習に変える方法もあります。
しかし、沿岸漁業は千差万別(せんさばんべつ)、種類が多く、作業内容もいろいろです。
「釣りコースコース」「網漁業コース」などに分ける方法もありますが、
それだけ講師も必要になります。
私としては、今の学園のやり方が一番良い気がします。
沿岸漁業に進む人は海技士の勉強は不要と思うかも知れません。
ぜんぜん、そんなことはないと思います。
漁師である以上、沿岸漁業でも船乗りの資格である海技士の知識を持つことはムダになりません。
なにより「海技試験の勉強をがんばった」という経験が大事です。
そして一年、特に遠洋航海実習は大きな思い出になるし、同期生との絆も深まります。
実際に高知県で漁師を育てる学校が実現するか分かりません。
実現すればすばらしいことだし、後を追う県も出てくると思います。
ぜひ漁師の学校がもっと広がって欲しいですね。
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