静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

浜名湖地区の見学 その2 ウナギ養殖場

2016年07月01日 17時21分49秒 | 研修・見学

昨日の浜名湖分場に続いて、ウナギ養殖場(養鰻場)を見学です。
伺った天保養魚場は観光養鰻を行っていて、養殖現場を案内し、直営の食堂でウナギを食べてもらう営業をしています。
先進的な取り組みを行っていることから、県知事からの表彰も受けています。

ウナギに限らず、ほとんどの魚は水温が高い方が成長が速くなります。このため、養鰻池は基本的にビニールハウスになっていて保温しています。


また、熱を逃がさないように換気を押さえているので、ウナギの餌などに由来する独特の臭いが充満しています。生徒もこの臭いに驚いたようです。
養殖ウナギはほとんどメスになってしまうことなどを説明してもらい、生徒の皆さん驚いたようです。

そして、現場見学の後はお楽しみのオプションである昼食です。今回は天保さんの食堂で鰻丼を食べてもらいました。
この美味しさにも、皆さん驚いていたようですよ。
この表情でわかります。

ここが美味しいのは有名で、浜名湖分場の職員も行くくらいですからね。

 【ウナギ養殖の危機】
ウナギ養殖に使う子供ウナギ(養殖種苗と呼びます)は100%天然物であることは、皆さんご存じだと思います。そして、養殖に使うニホンウナギが絶滅危惧種に指定されています。ニホンウナギの保護と、養殖種苗を確保するため浜名湖分場では国と連携して人工的にウナギの稚魚を作る研究を行っています。
しかし、ウナギ養殖の逆風はそれだけではありません。
ウナギに使う餌の主成分は、魚肉から作られる魚粉です。
魚粉はほとんどが輸入されています。
ところが、中国などで魚の養殖が増えていることから、魚粉の値段が高騰。これは養殖魚全般に影響していますが、特にウナギの餌は魚粉の比率が高いので大打撃です。
それとボイラーに使う重油の価格です。
最近は少し下がっていますが、平成25年頃は高騰しており、養鰻業者の経営を圧迫しました。
このように大変な厳しい業界ですが、天保さんのように新しい取り組みを行い、経営の安定化を図る動きも見られています。

 

コメント
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