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『ふぉっくすている?』1巻の感想レビュー(ライトノベル)

2010年10月27日 18時53分39秒 | ライトノベル・小説
MF文庫Jのラノベ、『ふぉっくすている? 1本目』(冬木冬樹先生原作、犬洞あん先生イラスト)が発売中です。
表紙はメインヒロインの橘。
七尾の妖狐という設定の彼女がミニの着物姿で登場と、ロリキャラでありながら色っぽさを感じさせる華やかさが良い感じですね。
冬木先生は第6回 MF文庫J ライトノベル新人賞で、2本の作品が佳作を受賞していたことで、Twitterのラノベクラスタでも話題になっていたのが記憶に新しいですね。
来月には、同じく第6回 MF文庫J ライトノベル新人賞で佳作を取った『魔法少女☆仮免許』も発売されますし、第2回GA文庫大賞奨励賞受賞作品である『かんなぎ家へようこそ!』も今月から発売中と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いなので要注目かと。

お話的には、夜中に学校を訪れた主人公の凪が、うっかり橘の『狐の嫁入り』を邪魔してしまったことで縁談がご破算に。
責任をとって自分を娶れ、娶らないなら死ぬ!と橘に詰め寄られた凪が下した決断とは?…という展開です。

バトルありの学園異能ファンタジーに、妖怪という和風要素が加わる作品としては、同じMF文庫の『かのこん』を連想する方も多いと思いますが、本作はラブコメやエロ要素よりも凪の自分探しに重点を置いている傾向が感じられたので新鮮でした。

七尾の橘よりも力の強い、九尾の妖狐である凪が、なぜ自分を人間だと言い張りつつ生きていくようになったのか、彼にとっての人間とは何か?というテーマを今巻で掘り下げつつ、今後は人間と妖怪が共存することは出来るのか、その為にはどうしたらいいのか?といったあたりのテーマが語られていくことになりそうで楽しみです。

また、自分が娶るためには、凪に人間ではなく妖狐として生きてもらったほうが都合が良い橘が、カラダのカンケイも含めて一途に凪を魅了しようと迫ってくる、『ラブラブ一直線な据え膳プレイ』もニヤニヤなわけですが、一連の事件を通じてそんな橘自身の想いにも変化が…というのが大きな見どころかと。
どんなに人間のように振舞おうとも、実際には妖怪である凪と橘ですから、将来的には人間よりもはるかに長い寿命を生きることになるわけですし、意外にシリアスというか、長い目で考えていかないといけない部分もありそうですね。

飄々とした態度の先輩、毒舌同級生、不思議系天狗少女と、サブヒロイン候補も人間妖怪おりまぜて登場するので、ハーレム展開への準備もバッチリなわけですが、尊大な口調の橘といい、普通タイプのヒロインがいない尖った編成は、ありそうでなかったというか、斬新だった気もしますね。
良い人度が高い凪が中心に来ることでバランスが取れるのかも知れませんが、モブで紹介された妖怪の女子もなかなかに個性的な感じですし、性格的にちょっと色物キャラ要素が濃い気も。
犬洞先生のほんわかしたイラストの効果で、良い感じに角が取れて丸くなっているので、イラスト重視の方にはとっつきやすいかと。
和泉先輩カワイイよ、和泉先輩!

文章の書き方は、理路整然としていて言いたいことが把握しやすかったので良かったですが、燃えの肝となるバトルシーンがあるのにその詳しい描写が無いor短い、日常シーンで萌え要素を追加しやすいはずの時クラスの文化祭準備シーンが説明のみで淡々と終わるというのは、かなり残念だった気が。
描写力が足りなくて「書けていない」のではなく、あえて「書いていない」わけですから、演出上の都合や、ページ数の都合等があったのかも知れませんが、『学園ラブバトる新生活』をキャッチコピーにしているのに勿体無いかなと。
萌えシーンについては今後加速していくと思いますが、バトルシーンについては確定している2巻以降でプラスされるのか、今後も割愛されていくのかが、かなり気になります。
例えば、「橘よりも凪のほうがこんな感じで強い!」という部分を、実際に形にして見せてもらえると純粋に嬉しいですし、説得力も高まるんじゃないかな~と。
あとがきではプロットや構成が苦手と謙遜されていましたが、むしろそっち方面は上手かった印象なので、これからの作品展開が楽しみです。

気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。

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