
宝島社文庫から、『建築士・音無薫子の設計ノート あなたの人生、リノベーションします。』(逢上央士先生原作、uki先生カバーイラスト)が発売中です。
シリーズ2作目ということで心待ちにされていた方もいらっしゃったのではないかと(;゚∀゚)=3ムッハー
表紙は、前巻に引き続き薫子さん。
乱雑な作業机周りとは対称的な、緻密に描かれた製図の詳細が気になりますね。
お話的には、薫子の元で働くことになった今西くんがはじめて大きな仕事を任される話や、一癖あるふたりの女性から奇妙な依頼を引き受ける話、今西くんの古巣であるフルールを襲う大ピンチを描いたお話等を収録。
そこに住む人々の心を汲み取る観察眼と天才的な発想力で、件の物件はもちろん、人生そのものにまでリノベーションを施す薫子さんがカッコ良かったですね。
今西くんまわりの問題は前巻でほぼ解決していたわけですが、薫子さんの建築士としての姿勢や技術を少しずつ吸収しながらのびのびと実力を伸ばすことが出来ているようで何よりでした。
物語的に、今西くんひとりではどうしようもないような事態に直面させられる流れも多いわけですが、薫子さんや月見里さんのヒントにフォローされながら問題の本質を見抜き、対処していこうとする姿には、ひよっこながら建築士としての真摯さが感じられましたし、その成長を見守るふたりにも頑張りが伝わっているようでほっこりさせられました。
現実世界では、会社の人間関係で悩む人も多いとは思いますが、薫子さんの事務所はある意味理想的な職場と言えるかもしれませんね。
逆に、そのスジでは有名な新進気鋭の建築事務所として描かれてきたフルールが、とある出来事をキッカケに人間関係大荒れ→あわや空中分解となってしまうのが皮肉というか、対称的だったなと。
フルールの成立から現在までの経緯が明かされる過程で、意外な人物に関する掘り下げが進んでいくのが面白かったですし、今巻に散りばめられた伏線がひとつの真実へと綺麗に繋がっていくので読後の満足感が高かったです。
読者をミスリードさせる流れも(・∀・)ニヤニヤでした。
全体的に、出て来る事例が特殊なので、建築的なノウハウだけでどうこうできる問題ではなく、住人の心をケアするための手段として建築を利用していくというニュアンスのほうが近いわけですが、だからこそ薫子さんの直感&下調べの丁寧さが輝いているとも言えますし、それが本作におけるリノベーションである事も間違いないかと。
すべての事例に汎用的に当てはまる答えではなく、住人たちが新しい人生を始めるために必要な情報の再確認と適切な処方を行うセラピストのような彼女の在り方には、今西くんでなくても憧れてしまいますね。
個人的には、ラブコメ的な絡みももうちょっと見たかった気がしますが、今回の一件で事務所メンバーの連帯感、信頼関係もより一層増したはずですし、むしろ今西くんよりも月見里さんのほうが薫子さんにはお似合いというか、あれほとんどプロポーズじゃないの?的なセリフもあった気がするのでこれはこれでw
次はいよいよ薫子さん自身の過去エピソードなりの掘り下げに期待したいところです。
気になった方は是非チェックなさってみて下さいませ。
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シリーズ2作目ということで心待ちにされていた方もいらっしゃったのではないかと(;゚∀゚)=3ムッハー
表紙は、前巻に引き続き薫子さん。
乱雑な作業机周りとは対称的な、緻密に描かれた製図の詳細が気になりますね。
お話的には、薫子の元で働くことになった今西くんがはじめて大きな仕事を任される話や、一癖あるふたりの女性から奇妙な依頼を引き受ける話、今西くんの古巣であるフルールを襲う大ピンチを描いたお話等を収録。
そこに住む人々の心を汲み取る観察眼と天才的な発想力で、件の物件はもちろん、人生そのものにまでリノベーションを施す薫子さんがカッコ良かったですね。
今西くんまわりの問題は前巻でほぼ解決していたわけですが、薫子さんの建築士としての姿勢や技術を少しずつ吸収しながらのびのびと実力を伸ばすことが出来ているようで何よりでした。
物語的に、今西くんひとりではどうしようもないような事態に直面させられる流れも多いわけですが、薫子さんや月見里さんのヒントにフォローされながら問題の本質を見抜き、対処していこうとする姿には、ひよっこながら建築士としての真摯さが感じられましたし、その成長を見守るふたりにも頑張りが伝わっているようでほっこりさせられました。
現実世界では、会社の人間関係で悩む人も多いとは思いますが、薫子さんの事務所はある意味理想的な職場と言えるかもしれませんね。
逆に、そのスジでは有名な新進気鋭の建築事務所として描かれてきたフルールが、とある出来事をキッカケに人間関係大荒れ→あわや空中分解となってしまうのが皮肉というか、対称的だったなと。
フルールの成立から現在までの経緯が明かされる過程で、意外な人物に関する掘り下げが進んでいくのが面白かったですし、今巻に散りばめられた伏線がひとつの真実へと綺麗に繋がっていくので読後の満足感が高かったです。
読者をミスリードさせる流れも(・∀・)ニヤニヤでした。
全体的に、出て来る事例が特殊なので、建築的なノウハウだけでどうこうできる問題ではなく、住人の心をケアするための手段として建築を利用していくというニュアンスのほうが近いわけですが、だからこそ薫子さんの直感&下調べの丁寧さが輝いているとも言えますし、それが本作におけるリノベーションである事も間違いないかと。
すべての事例に汎用的に当てはまる答えではなく、住人たちが新しい人生を始めるために必要な情報の再確認と適切な処方を行うセラピストのような彼女の在り方には、今西くんでなくても憧れてしまいますね。
個人的には、ラブコメ的な絡みももうちょっと見たかった気がしますが、今回の一件で事務所メンバーの連帯感、信頼関係もより一層増したはずですし、むしろ今西くんよりも月見里さんのほうが薫子さんにはお似合いというか、あれほとんどプロポーズじゃないの?的なセリフもあった気がするのでこれはこれでw
次はいよいよ薫子さん自身の過去エピソードなりの掘り下げに期待したいところです。
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