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マンガの神様1巻の感想レビュー(ライトノベル)

2015年03月10日 23時44分52秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『マンガの神様』(蘇之一行先生原作、Tiv先生イラスト)が発売中です。
第21回電撃小説大賞<銀賞>受賞作ということで話題ですね。

表紙は、メインヒロインの楪葉(ゆずりは)。
ベレー帽とペンの組み合わせが如何にも漫画家な彼女。
憂いのある表情に惹きつけられますね(*´∀`*)ポワワ

お話的には、現役高校生漫画家の主人公・伊織は、ある日、憧れのベテラン人気漫画家・杜若王子郎の正体が、同じ高校に通う美少女・楪葉だと知らされることに。
マンガの神様に取り憑かれているという彼女の回りで立て続けに巻き起こるマンガのような騒動に翻弄されつつも、彼女の作品を超える漫画を生み出そうとする伊織でしたが、かつて無いスランプに陥ってしまい…という、漫画創作×ボーイ・ミーツ・ガールラブコメ展開です。

既にプロ漫画家として将来有望という時点で勝ち組オーラ出しまくりな伊織ですが、若干ナルシスト気味ながらも、あらゆる手段を用いて自分の作品の完成度を高めていこうという前向きさは本物で、自己評価高めでプライドがあるのも頷ける感じでしたね。
だからこそ、読み切りではなく長期連載を勝ち取りたいとこだわってしまうのも自然に感じられましたし、漫画に関する技法的な問題ではなく、精神論がメインとなるシナリオ運びにもマッチしたキャラ作りがお見事でした。
実際、序盤では有能過ぎて感情移入しにくかったのですが、スランプで苦悩し、自分の欠点を見つけて克服しようと必死になる中盤以降では、楪葉に与えられたヒントを真摯に受け止め、自分を見つめ直して一皮むけるという王道の成長物語を堪能出来たので満足♪

ラブコメ的には、異性というよりいずれ倒すべき漫画家という認識が強い分、ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ(´∀`*)ウフフよりも熱い創作論の交わし合いのほうが多かった楪葉とは対称的に、幼馴染で初恋相手だった萌黄が転校生として再会&スキンシップ多めでグイグイ攻めて来る三角関係が見所かと。
パンチラ、着替え覗きといったお約束イベントも押さえつつ、ヒロインふたりの交流がやがて思わぬ真実を呼び込んで…というマンガチックな展開へと繋がる演出が面白かったです。
漫画を描くのが好きな楪葉と、漫画を読むのが好きな萌黄では一見立場が真逆の様に見えますが、それぞれの事情ゆえに今まで友達と漫画話が出来なかったふたりが
同じ漫画愛好家として意気投合する様子は微笑ましかったですし、終盤、お互いに相手を思いやってすれ違ってしまう様子がとても切なく、八方ふさがりな状況の中、最後までどうなってしまうのかハラハラさせながら読み進めることが出来て良かったです。
そんなふたりの架け橋となってくれるのが、誰あろう伊織だということもラブコメ的にポイント高いですね。

劇中で何度も熱く語られた創作論や、伊織のスランプの原因については、漫画の世界だけに限らず、エンタメ系のクリエイターさんには共通の問題だと思えましたが、劇中でも語られていたように個人差がある&元々唯一解があるものではないということを差し引いた上でも、それぞれ含蓄のある言葉に感じられましたし、現時点で伊織と楪葉が出すことが出来る答えとしては物語的に満点のものだったと思います。
説明の仕方も丁寧でわかりやすかったですし、難しい専門用語で概念的に語るのではなく、ピンポイントで鋭く指摘するので説得力が高かったですし、答えを聞くと目からうろこ的に納得できたので良かったです。

タイトルになっているマンガの神様については、今回描かれた事件だけではなく、楪葉自身がこれまで何度も体験してきたという証言からも実在していそうな雰囲気でしたが、単なる便利だけどはた迷惑な異能的な設定ではなく、かといって必ずしも悲観的に捉えなくてもいい現象という辺りの位置付けになりそうで、今後どんな騒動を引き起こしていくのか楽しみ♪


気になった方は是非、チェックなさってみてくださいませ。

第21回電撃小説大賞《銀賞》受賞作『マンガの神様』スペシャルPV!



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