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とぅ うぃっち せる!の感想レビュー(ライトノベル)

2009年05月18日 21時21分12秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『とぅ うぃっち せる!』(一色銀河先生原作、ひづき夜宵先生イラスト)が発売中です。

5月に発売された電撃文庫の新刊では、5冊の新シリーズがスタートしているのですが、本作もその内の1つです。

表紙は主人公である遼平が想いを寄せる学園のアイドルタイプの美少女『さくら』と、彼女がいつも一緒に居る金髪ロリぺったん属性の美少女『エステル』。
タイトルや杖を抱えた様子から判る通り、エステルは魔女の見習い的ポジションで、ならさくらも同じく魔女っ子なのかと思いきや、エステルの使い魔という設定です。

タイトルがツーマンセルから来ているのかと思っていたので少し意外でしたが、とある事情で遼平の魂がさくらの体の中に入り込むことになり、2人で1つの体を共有しつつ、エステルをサポートしていくという展開で、二重の意味で二人三脚といった感じでした。

憧れの女の子が使い魔だと知っても、急に恋心が冷めたりしない遼平は、本質的に良い人な気がします。
また、今まではただのさくらの近くにいる人だったエステルの事情を知るにつれ、なんとかそれを手助けしてあげたいという思考パターンからも、彼の優しさは伝わって来る感じかと。

さくら一筋の遼平ですが、その遼平の事が色々と気になって来るエステルの恋心が見え隠れする様子が愛らしく、さくらはさくらで主人であるエステルに心から懐いている、と、ぐるぐる回るタイプの三角関係が見所かと。
ただし、遼平自身はロリ属性という訳ではなく、さくらや周囲の女の子達もロリキャラではないので、ちょっと焦点はぼやけた感じかも。

ひづき先生のイラストのタッチはエステルの可愛さにマッチしていますし、一色先生の文章自体も全体を通して丁寧で、かなり読みやすい作品です。
ですが、ロリに対するフェチ描写は控え目で、過激なエロに走る訳でもなく、エステル自身の純粋さに好感を抱いた遼平が、恋愛対象と言うよりは保護対象として力を貸すイメージが強いため、ニヤニヤというよりはほのぼのとした印象を受けました。

仲間として描かれるキャラクターについては様々なタイプを満遍なく配置し、和気あいあいと、協力しつつお話を続けていけそうな雰囲気はありますが、敵となる存在については現段階では知性体ですらなく、駆け引きというよりは単なるモンスター退治という段階で、予定調和な感じが否めません。
ラストバトルも矛盾は無いもののやや唐突なので、戦いよりはむしろ遼平とエステルの結び付きの深まりや、エステル自身の成長の部分がメインという感じでした。

表紙から受けるイメージを裏切られたりということはないですが、意外性はもう少し欲しかったかも。

エピローグ部分のオチは結構好きなタイプでしたが、綺麗にお話が片付いた分、めでたしめでたしというイメージが強く、その状態のまま次のお話に進むのは、逆に難しいかなとも思いました。

はじめに好きだった女の子への気持ちは変わらないものの、恋愛とは意識しないながらも別の女の子に惹かれていくというあたりは見せ方として面白く、遼平がエステルに惹かれていく様子を見守るさくらが、次にどの様な感情を抱くようになるのかは見てみたいので、次巻に期待したいですね。

その他のキャラにもまだまだ描かれていない部分があると思うので、そこをアピールしつつ、次の目標を目指してライバルキャラと魔法でバトル!みたいな展開になれば、安定して読めそうな気がしました。

気になった方は是非、チェックしてみて下さいませ。



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