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電撃文庫のラノベ、『アクセル・ワールド1~黒雪姫の帰還~』(川原礫先生原作、HIMA先生イラスト)が発売中です。
第15回電撃小説大賞の大賞受賞作品という事で話題ですね。
大賞自体が出ない事も大いにあり得る中、見事その栄冠に輝いた本作には注目していた訳ですが、やはりというか想像以上というか、とりあえずラノベ好きなら買って損無し!と言って良いくらい完成度の高い作品でした。
キャラクター同士の関係やものの考え方は勿論、世界観や作品独自のキーワードなどについての説明が簡潔ながらも明瞭で、すぐに物語に引き込まれてしまいました。
設定にこりすぎて頭でっかちになってしまうことなく、『加速する』という行為がもたらす現象をうまく世界観の骨格に据え、ネットや対戦ゲームというラノベ読者層にとって間口の広いものを舞台にした事が、説得力や理解力を増しているように感じました。
特に男性読者にとっては、多かれ少なかれ格闘ゲームに興じる時期というものがあると思うので、美少女が登場する典型的なボーイミーツガールモノという事もあり、人気が出そうですね。
メインヒロインである『黒雪姫』先輩の存在も目を惹きますね。
イラスト的な部分はもちろん、知性と凛々しさを併せ持ち、主人公『ハルユキ』と読者を加速世界に導いてくれるガイド役として大活躍してくれます。
一方で、恋愛面に関しては少女らしい一面を覗かせるときもある…と、ちょっと都合が良すぎるかも知れませんが、物語の中核を担うキャラクターとして魅力的です。
そんな学園のアイドルが、デブでいじめられっこのハルとどの様な経緯で知り合うことになるのかについても劇中で明らかにされるので見逃せません。
全体を通して丁寧に伏線を張っている分、違和感を感じる箇所が無いのがスゴいなと思います。
逆に言えば、与えられたヒントから展開を予想していくこともある程度は可能なので、考えながら読むタイプの読者の方にはより楽しめる内容となっていると思います。
もちろん、1巻という番号がふってある事からもわかるように、物語はまだまだ続きます。
今はまだレベル1の状態ですが、最高位を目指すという明確な指標があることや、レベルが上がったらこうなるという情報が断片的に挙げられていることなどから、今後の展開にも大いに期待できそうです。
加速世界でのバトル技術の成長と現実世界での精神面の成長。
2種類の成長をそれぞれ別の角度から楽しめることが面白さに深みを与えているのではないでしょうか?
非常に無駄のない、諸要素の配置を計算した構成の文章は、ニュービーどころではなく、むしろプロっぽさを感じさせます。
あの川上稔先生が太鼓判を押すだけのことはあるかと。
解説文と特別短編小説まで巻末に収録されているので、川上先生のファンの方も要注目!
2009年を代表する作品になるかも?
気になった方は是非、お読みになってみて下さいませ。
http://basutaa.net/review/book/lightnovel/dengeki/1181/trackback
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第15回電撃小説大賞の大賞受賞作品という事で話題ですね。
大賞自体が出ない事も大いにあり得る中、見事その栄冠に輝いた本作には注目していた訳ですが、やはりというか想像以上というか、とりあえずラノベ好きなら買って損無し!と言って良いくらい完成度の高い作品でした。
キャラクター同士の関係やものの考え方は勿論、世界観や作品独自のキーワードなどについての説明が簡潔ながらも明瞭で、すぐに物語に引き込まれてしまいました。
設定にこりすぎて頭でっかちになってしまうことなく、『加速する』という行為がもたらす現象をうまく世界観の骨格に据え、ネットや対戦ゲームというラノベ読者層にとって間口の広いものを舞台にした事が、説得力や理解力を増しているように感じました。
特に男性読者にとっては、多かれ少なかれ格闘ゲームに興じる時期というものがあると思うので、美少女が登場する典型的なボーイミーツガールモノという事もあり、人気が出そうですね。
メインヒロインである『黒雪姫』先輩の存在も目を惹きますね。
イラスト的な部分はもちろん、知性と凛々しさを併せ持ち、主人公『ハルユキ』と読者を加速世界に導いてくれるガイド役として大活躍してくれます。
一方で、恋愛面に関しては少女らしい一面を覗かせるときもある…と、ちょっと都合が良すぎるかも知れませんが、物語の中核を担うキャラクターとして魅力的です。
そんな学園のアイドルが、デブでいじめられっこのハルとどの様な経緯で知り合うことになるのかについても劇中で明らかにされるので見逃せません。
全体を通して丁寧に伏線を張っている分、違和感を感じる箇所が無いのがスゴいなと思います。
逆に言えば、与えられたヒントから展開を予想していくこともある程度は可能なので、考えながら読むタイプの読者の方にはより楽しめる内容となっていると思います。
もちろん、1巻という番号がふってある事からもわかるように、物語はまだまだ続きます。
今はまだレベル1の状態ですが、最高位を目指すという明確な指標があることや、レベルが上がったらこうなるという情報が断片的に挙げられていることなどから、今後の展開にも大いに期待できそうです。
加速世界でのバトル技術の成長と現実世界での精神面の成長。
2種類の成長をそれぞれ別の角度から楽しめることが面白さに深みを与えているのではないでしょうか?
非常に無駄のない、諸要素の配置を計算した構成の文章は、ニュービーどころではなく、むしろプロっぽさを感じさせます。
あの川上稔先生が太鼓判を押すだけのことはあるかと。
解説文と特別短編小説まで巻末に収録されているので、川上先生のファンの方も要注目!
2009年を代表する作品になるかも?
気になった方は是非、お読みになってみて下さいませ。
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