gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)

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ランジーン×コード2巻の感想レビュー(ライトノベル)

2011年01月12日 19時48分23秒 | ライトノベル・小説
このライトノベルがすごい!文庫のラノベ、『ランジーン×コード tale.2 Dance with The Lang-Breakers』(大泉貴先生原作、しばの番茶先生イラスト)が発売中です。
表紙には由沙美とロゴがセンターで仲良く登場。
メインのふたりを前に、物語のキーパーソンが後ろにという構図は、1巻の表紙を彷彿とさせる気もしますね。

お話的には、1巻の事件も一段落して由沙美がロゴ達の暮らす「くるみの家」にやって来ることに。
新たな同居者を温かく迎え入れる一行の様子とは裏腹に、ネットの動画サイトでは「破詞」と呼ばれる謎の集団が活動をはじめていて…という、新事件突入展開です。

能力的にも精神的にもしっかりと成長を遂げたロゴが、己の信念に沿ってコトモノ達の物語に関わっていこうとする姿が好印象でした。
清濁合わせ飲み、時には自身も傷付きながら、必死で駆けずり回る様子には、由沙美ならずとも心ときめくものがあるのではないかと。
彼の場合、良くも悪くも成美の存在が大き過ぎるので、由沙美その他から好意を向けられてもなかなかそれと気付かないあたりがもどかしくもあるのですが、普通に天然鈍感野郎だから気付かない、というよりも説得力はあるかも知れませんね。
むしろ、そんな困難な山だからこそ、由沙美を応援したくなってくるわけですがw

当の由沙美については、彼女メインのエピソードということもあって、1巻に比べて飛躍的にヒロインとしての魅力が高まった印象でした。
自身の出生やコトモノと目をそらさずに向き合い、自身の心のあり方や帰るべき場所を模索しようとする姿はひたむきで、実年齢よりも数段大人びた精神性を感じさせてくれたのも良かったです。
この世代での数年の年齢差というのは、結構大きな壁となる部分も多いとは思いますが、ラブコメ的な意味ではかなり活躍に期待出来る土壌が固まったので楽しみですね。
本シリーズの肝である言葉によって形作られた「物語」が破壊されていく中、自身に流れる「血」を選ぶのか、それとも「物語」を選ぶのか、という選択の岐路に立たされる由沙美は、彼女視点でお話が進む場面が存在することからも、本巻の第2の主人公だと言って良いと思います。
そこには、他の誰でも無い彼女自身の意志の力強さを感じることが出来ましたし、そのお手本となったのが件の「ロゴにい」だった、という流れも説得力が高かったと思います。
個人的には、成美とロゴの関係の強固さは最後まで揺るぎそうにないかな~という気がしますが、くっつくにせよフラれるにせよ由沙美はイイ女になりそうな気がw
イラスト的にも、サービスカットを含め、ヒロインらしさが強調されたものが多くて良かったかと。

敵役の「破詞」については、言葉が大きな意味を持つ本シリーズに真っ向から喧嘩を売る、「ダンス」を使った一種のテロという切り口が斬新でした。
世界観設定を掘り下げつつ、中盤で意外なつながりが見つかる事で一気に事件が収束していく展開は見応えがありましたし、そつなく綺麗にまとまっていたと思います。

ぶっちゃけ、本作独自の用語については、1巻を読んでから結構忘れている部分もあったのですが、ロゴの調査によって少しずつ事件の真実が明らかになっていく様子が丁寧に描かれており、それほど混乱せずに読み進めることが出来ました。
1巻では、世界観と用語の理解までがやや大変でしたが、それが浸透して説明の必要が無くなった分、全体的にスッキリ&読みやすくなりましたし、各キャラの内面描写にも十分な項数が割けていたので、感情移入しやすかったと思います。
脇を固める新キャラ陣も増えてきましたし、次巻以降への伏線や、今後の目標的なものも少しずつ明らかになって来たので楽しみです。

「コトモノ」という発想の独特さもさることながら、個人的には文章力&構成力の高さに注目していた本作ですが、2巻ではそれが更に洗練された印象ですね。
1巻を読了済みの方には、そこで切らずに本巻も是非読んでいただきたいなと思います。


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです♪ ()
2011-01-13 23:43:31
私も二巻を読み終わりましたよ。
一巻でも思いましたが、ランジーン×コードは設定が凝っている割には読みやすいですよね!
gurimoe様の言うように、世界観や用語説明は一巻にあったので、二巻は登場人物の心情や細かい動作の描写が増えていたような気がします。
また、今まで見たことないような設定に胸が躍ります。

一巻で大きな成長を遂げたロゴですが、これからも熱く、まっすぐで、それでいて天然で鈍感なままでいてほしいですね。
そして二巻は由沙美がヒロインだと全面的に主張しているなと感じました(笑)
そんなに主張しなくてもわかっていますよ~とおもったり。

次巻への伏線を見つけると思わずにやり…そして楽しみでなりません。
きっと魅力的なキャラクターも増えることでしょう。ロゴたちがどんな“物語”と出会うのか、とても楽しみです。


まわりにこういう話をできる人がいないので、カキコできてうれしいです。これからも時々カキコさせてください。
陰ながら応援させていただきます。
返信する
>鈴様 (gurimoe)
2011-01-15 13:56:03
・いつもコメントありがとうございます~♪

とりあえず、由沙美、可愛いよ、由沙美!ですねw
1巻ではやはり成美の存在が大きかっただけに、表紙に登場しつつも、クライマックス以外ではお株を奪われてしまった感がありましたが、きちんとテコ入れされて良かったなと。
そうなるとまた、キツねえの方はどうなるのかしら?という今後の恋愛模様が気になってくるわけですがw
見た目や年齢から言えば、ポジション的にはロリキャラになる由沙美ですが、むしろ本作の登場人物の中でもしっかりした考え方の出来るキャラなので、ロゴ達の行動を観察しながら健やかに育っていって欲しいですね。
彼女の『宣戦布告』が相手をどう動かすのかに注目したいところです。

ちなみに、アニメの感想記事だと、他のブロガー様からトラックバックを戴くことも多いので、色々巡回されてみると興味深い発見がありますよ~!とご紹介しやすいのですが、ラノベの感想記事については、『タイトル名 感想』で検索をかけられたほうが、記事の発見までが早いかも知れませんね。
他には、ブログ村のライトノベルトラコミュ内を探したりされるのもよろしいかと。
あとは、身近な友達に自分のオススメラノベを布教するお仕事をしてみるのも、場合によってはアリですねw

同じラノベ読みの方同士でも、どの作品を読むか、あるいはその感想を書かれるかは、レーベル毎の発売日の兼ね合いもあったりで不確定要素が多いんじゃないかな~?という印象なのですが、基本的にコメント歓迎!のブロガーさんは、たくさんいらっしゃると思いますよ。
レスは遅れるかも知れませんが、他にも作品をお読みになることがあったらお気軽にどうぞ。

今後も鈴様のラノベライフが充実した物になることをお祈りしております♪
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