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『わるぷるキス!』の感想レビュー(ライトノベル)

2009年09月08日 10時09分01秒 | ライトノベル・小説
MF文庫Jのラノベ、『わるぷるキス!』(内山靖二郎先生原作、ニリツ先生イラスト)が発売中です。

表紙はヒロインの夏花。
“衝動の紅炎(インパルス・ルージュ)”のふたつ名を持つ彼女は天才的な魔法の使い手で、炎系の魔法が得意、というプロフィールにピッタリな表紙に仕上がっているかと。
真剣な表情が凛々しいですが、いつの間にか視線がヘソチラに向かってしまう件ww

学園ボーイミーツガールもの×魔女ものの組み合わせで、間口は広そうな印象ですね。
魔法が使えるのは基本的に女の子なので、必然的に主人公優人は女の子ばかりの学園でハーレム状態で過ごすことに…という展開なのですが、優人は普通の人間とは違う過去と能力を持っており、学園に来たのにもシリアスな目的が。

ライトノベルでは、何も能力を持たない主人公が急に大きな力を身につけ、事件に巻き込まれていくというパターンが多いと思いますが、この作品では逆に、“相手に魔法を使えなくさせることが出来る”自分の能力を嫌っている優人が、その力を捨て去るために“ワルプルギスの夜”と呼ばれる現象の謎を追うことに。
日常パート的な女の子達とのドタバタラブコメをベースにしつつ、本筋は魔法やそれを統括する組織にまつわるエピソードが展開する形式になっていきそうですね。

ただ、今巻では顔見せ止まりのキャラが多く、夏花以外のキャラは大まかな特徴しかわからないのがネックになっている気がします。

各種のニーズに応えられるように用意してます!という雰囲気は伝わって来るのですが、クラスメートとして一緒に過ごす期間は短め。
夏花と『男子魔法部』として活動する中で接点を持つ感じなので、あくまでメインは夏花一筋という雰囲気でした。
というか、夏花をそれとなく見守っているキャラにしても、優人を弄って遊ぶキャラにしても、会話はかなりボケ&ツッコミのノリなので、サクサク読み進められる感じかと。
ただ、文章中に初めて登場してから、イラストが出て来るタイミングがちょっと遅いかな?という気がするので、脳内で顔と名前が一致するまでに間があるのはややマイナスかと。
カラーイラスト部分にキャラ紹介的なページが欲しかったかなという気はしました。

その分、夏花の快活でサッパリしたキャラ像や、優人を意識してデレデレといった箇所は魅力的に描かれていて好印象でした。
(*^-^)b
彼女に振り回される内に、重めな過去や大きな願いを知り、それを叶えるために奮闘する優人が男の子らしかったです。
周囲の環境に影響され、少し斜に構えた感じのキャラである優人が、まっすぐな夏花の姿を見ていく内に感化され、本来の人の良さと熱血っぷりを惜しみなく晒していく様子はベタではありますが、胸がスカッとしました。
今後たくさんの女の子達が登場するとしても、夏花と優人の結び付きを上回るのは難しげな印象なので、基本的には夏花のヤキモチと乙女心の初々しさが見所となりそうです。

ただ、全体的に事件が起きた後で初めてそれに対抗する方法が語られ、切り抜けるという後出しジャンケン方式のシナリオ展開なので、伏線重視派の方には納得いかないかも。
先にヒントをチラつかせておいてから繋がるようになっていれば、同じ結果でももっと楽しめたかな~という箇所が多かったので、ちょっともったいないと思いました。
魔法の設定関係には今後も力が入って来そうなだけに、夏花と力を合わせて様々な制約やルールの類をくぐり抜けていく様子が、熱く描かれると良いなと思います。

気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。



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