gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)

ゲーム・アニメ・ライトノベルの感想サイトを目指します。Twitterでもつぶやいてみたり。

アリストクライシ1巻の感想レビュー(ライトノベル)

2013年04月04日 14時54分52秒 | ライトノベル・小説
ファミ通文庫のラノベ、『アリストクライシI for Elise』(綾里けいし先生原作、るろお先生イラスト)が発売中です。
表紙はヒロインのエリーゼと相棒のグランのコンビ。
かたや「穴蔵の悪魔(アリストクライシ)」、かたや「名前の無い化け物(グラウエン)」と呼ばれる化け物同士の二人旅が描かれる本作にぴったりな、幻想的な雰囲気が目を惹きますね。
FBオンラインで連載されていた内容プラス書きおろしを加えた単行本化ということで、楽しみにしていた方も多いのではないかと。

お話的には、とある事情で復讐の旅を続ける美少女・エリーゼが、旅の途中で「名前の無い化け物」と人間たちに忌み嫌われ、生きたまま埋葬された青年を掘り起こして…という、ダークファンタジー寄せボーイ・ミーツ・ガール展開です。

同族である他の「穴蔵の悪魔」を殺して回るエリーゼと、感情を持たないながらも、その旅に同行する事を承諾したグランが辿り着いた町では、単なる殺人とも異なる奇妙な事件が起きていて…というのが大まかな流れですが、事件を追う内に2人の過去が少しずつ明かされていき、記憶喪失状態だったグランはもちろん、忌まわしい過去をもう一度直視せざるを得なくなったエリーゼの苦悩が切々と綴られていくという、シリアスで重めなストーリーが見所かと。

回想で時系列が入れ替わっている箇所があるので、少し混乱した部分もありましたが、グランは本当に化け物なのか、エリーゼの復讐の理由とは何なのか、と、ふたりの身に起きた悲しい出来事の正体が気になって、良い感じで物語に惹きこまれました。
可憐な容貌からは想像できない銃&剣による苛烈な攻撃を旨とするエリーゼの戦いぶりと、それを見守りつつ高い再生能力を生かしてサポートに回るグランの連携は、なかなか堂に入ったもので見応えあり。
「人間対化け物」ではなく、「化け物対化け物」というシチュエーションならではのダイナミックなアクションと、ホラー系の猟奇的な演出が上手く組み合わさっていて良かったです。

メインとなる登場人物は多くなく、本編の大部分がエリーゼとグランの会話でしめられているのが特徴的な本作ですが、エリーゼのちょっとツン気味な上から命令形セリフと、それに反発することなくふんわりと包み込むグランの相性は悪くなく、むしろユーモラスに感じられて(・∀・)ニヤニヤでした。
時折見せるエリーゼの素直で優しい感情のこもった言葉と表情がとても可愛らしく魅力的で、思わず心が温かくなって来ますね。
自分は心が理解できないと頑ななグランも、エリーゼとの関係については安らぎを感じている部分もチラホラと見受けられ、彼女を守ってそっと付き従う姿が頼もしかったです。
異性として意識する部分はそれほど無いのですが、家族愛的な絆で結ばれている雰囲気が心地良かったですね。

エリーゼの仇敵であるユージーンが思わぬ方向から絡んできたり、優男風なケンジーが意外な行動に出たりと、なかなか先を読ませない展開にハラハラさせられましたが、物語が進むに連れて伏線が繋がっていく流れには説得力がありましたし、肉体的な強さではなく、心の強さが試される展開は、人間よりも人間らしいふたりの自己省察を経て、より強い信念を持って前に進む様子がしっかりと綴られていて、とても読み応えがありました。
お互いがお互いを支え合える関係に憧れてしまいますね。

今回の事件で、それぞれの事情がはっきりした分、次巻からは旅を続けつつもまた違った切り口での展開が見られそうで楽しみです。
今巻と同じく、それぞれの視点から情報を集めつつひとつの事件を追っていくスリリングな調査パートと、ふたりで力を合わせて戦いに臨むバトルパートに加えて、少しずつ感情が豊かになっていくグランと、歳相応な可憐さを漂わせるエリーゼとのラブロマンス等も見られると良いなと思います♪


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。


FBオンラインへはこちらから


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

blogram投票ボタン



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。