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赫竜王〈イグニス〉の盟約騎士の感想レビュー(ライトノベル)

2014年06月21日 00時33分36秒 | ライトノベル・小説
一迅社文庫のラノベ『赫竜王〈イグニス〉の盟約騎士』(手島史詞先生原作、八坂ミナト先生イラスト)が発売中です。

表紙は、メインヒロインのティナ。
細剣を手に凛々しい表情でキメている彼女ですが、意外とドジだったり残念カワイイ属性なのが(・∀・)ニヤニヤでした。
オパーイ他の肌色サービスイラストも充実でありがたや~ありがたや~♪

お話的には、突如現れた竜の大群の襲撃によって多くの死傷者が出たアルキミア王国を舞台に、竜を倒してその力を吸収することでパワーアップする竜剣の使い手を養成する学園に入学した主人公のジルは、同じく竜剣使いを目指すティナと出会うことに…というファンタジー系学園バトル×ボーイ・ミーツ・ガール展開です。

己の復讐の為に竜を狩り続ける覚悟のジルと、なるべく死傷者を出したくないティナでは根本的な思想が違うのでなかなか反りが合わないわけですが、理想は高くも技術的に未熟なティナを見るに見かねて手助けしてしまうジルは、お人好しな根っこの部分が見えている感じで初々しいですね。
本来の実力を隠して学園内での調査を続ける様子は、学生というよりその道のプロっぽい雰囲気で、時に冷淡さを感じさせましたが、どうして彼が復讐を望むようになったのか?という過去のいきさつが掘り下がってくるに連れて、そういう人格が形成されるのも納得だわ…と思えるようになってくるので説得力が高かったです。

また、彼に限らず、主要キャラのほとんどがそれぞれの事情を持っている&それを隠している状態からの交流スタートなので、伏線回収まで誰が味方で誰が敵なのかドキドキしながら読み進める事が出来ました。
いわゆるハーレムラブコメのスタイルになるんだろうなぁとは思っていたのですが、序盤からモブの人死が続出だったりと、“死ぬ時は死ぬ”世界観なので油断できませんでしたね((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
もっとも、常にお互いを支え合う関係の咲夜がそばに居てくれるお陰で、学園内に絶対安全な場所が残されていたのはジルの精神的に大きかった気もします。
ラブコメ的には、残念ヒロインのティナが案の定チョロインで(・∀・)ニヤニヤでしたが、付き合いの長い咲夜が色々と有利な部分も多いですし、王道のWヒロイン体制に他のサブヒロインズがどう割り込んでくるのかに期待ですね。

バトル面では、まともにやったら勝ち目が無い竜との戦闘で人類絶体絶命!という激ヤバ感が煽られまくることで、唯一それに対抗できる竜剣の存在感が否応にも増しましたし、人が食われるのではなく竜の力を剣に食わせるという、正に弱肉強食のハードな世界観を印象づけていたのも良かったかと。
モンハン系の歩行タイプの竜はともかく、空を飛ぶ系の竜が相手の時はどうやって戦うのかと思っていたのですが、専用の空中を蹴って進む魔法が用意されていたので立体的な動きもつけられましたし、スタイリッシュなイメージで想像出来て良かったかと。
人々の希望であり、最強の竜剣使いである六剣聖がジルにとって倒すべき敵という設定も、既存の作品との差別化という意味で面白かったです。
単なる利己主義なのかしら?と思えていた部分が、相応の理由があったと判明することにも唸らされましたが、とうの昔に固まっていたはずの覚悟が、いざ復讐の時!という場面で新たな葛藤によって揺さぶられてしまったりと、理屈だけでは割り切れない感情を抱えながら生きているジル達の不器用な一途さが時折浮かび上がってくるのが切なかったですね。
そんな大変な枷を自分に与えなくても、もっと楽に、平和に生きることも出来たと思うのですが、深い絶望に打ちのめされた記憶と復讐を成し遂げられるだけの大きな力を持ってしまったことが、それ以外の道を自ら閉ざしてでも復讐を遂行する原動力になってしまったのは皮肉だったなと。

今巻のエピソードでは、黒幕が完全な悪役だったので勧善懲悪的な方向でまとまった印象ですが、残りの王族や剣聖達の人となりも同じような方向性なのか気になりますね。
ティナの願いが達成されるように彼女を守るのと同時に、今後も竜を屠り続けていかなければならないというのはなかなか難しい道のりですが、竜達の真意が明かされていけば、戦いを回避する新たな道が見つかる可能性もありそうですし、当面の敵であろうアルゲントゥムを倒す過程で諸悪の根源も見つかるといいのですが、果たして?

気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。



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