魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉２巻の感想レビュー（ライトノベル）

MF文庫Jのラノベ、『魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉２』（川口士先生原作、よし☆ヲ先生イラスト）が発売中です。
表紙は新キャラのリュドミラ。
冷気を操るクールな槍使いの戦姫ということで青い衣装が似合う彼女ですが、スカートがシースルー…だと！？的な意味でHOTかもｗ

お話的には、無事にアルサスの地を守りぬいたものの、大貴族であるテナルディエから目の敵にされてしまった主人公のティグルが、領民たちの平和を守るために仲間探しをはじめて…という展開です。
全体的に各種世界観や戦姫設定の掘り下げが進んだ分、スケール感が増した印象かなと。

戦闘では弓の名手として大活躍することが出来たティグルですが、指揮官としては経験が浅く、軍同士の戦いではまだまだ精進すべき所があるというのは頷けるところですね。
戦術レベルでの勝利よりもむしろ、もっと大きな戦略レベルでの視野を持つことが今後の展開的に重要になってくるでしょうし、リムを補佐兼指導役にしてその成長過程を描くと同時に、個人としての交流が深まっていく流れが丁寧でわかりやすく、好印象でした。
魔弾という大きな力を手に入れても変に野心を滾らせたりせず、謙虚に学ぶべきことを学んでいこうという姿勢は真摯で、女の子にも好感度高そうだと思っていたら、案の定リムさんデレ期突入でござるｗ
エレンとの主従間での恋の鞘当ても楽しみ♪

のんびり気質なティグルですが、自分の行為が領民の命を左右するという責任の重さを改めて自覚したことでサボり癖も減り、周囲の貴族に呼びかけるといった政治的な駆け引きの世界にも目を向ける必要に駆られて…と、苦手分野にも手探りで挑戦していこうとする姿が格好良かったです。
天賦の才を持ちながらも努力を怠らない姿は模範的かつ魅力的ですし、将或いは王としての器の大きさが感じられる分、今後大成していくのが楽しみ。

モブとは言え、戦闘の度に死傷者が出る作品なので、単純に自分やヒロインズを守るというだけでなく、兵達を無駄死にさせないように最善を尽くす必要があると思いますし、その為に頑張るティグルを見て周囲の人間が力になろうとする→カリスマ性が高まる→勢力として力をつけていくという流れは、戦記系ファンタジーとしての醍醐味を感じさせてくれそうな予感で期待大ですね。
ゲームで喩えるなら、ファイアーエ◯ブレムではじめ弱かったマ◯ス達が、戦闘を重ねるうちに名声を得て、大所帯になっていく…的な雰囲気かなと。

ラブコメ部分では、表紙にもなったリュドミラとエレンのライバル関係を描きつつ、ティグルの優しさがリュドミラの心を開かせる事が出来るのか？が大きな見所でしたね。
戦闘の勝敗にも直接関わってくる部分だっただけに、二重の意味でドキドキ感があって良かったと思います。

立て続けに起こるラッキースケベ、もとい恋愛イベントも本作の見どころですが、がっつき過ぎず、さりとて全くの朴念仁でもないティグルの等身大の男性像も微笑ましかったなと。
ティッタにもにもまだまだ勝ち目がありそうですし、七人の戦姫が続々参戦してきても頑張って欲しいところですねｗ

また、肌色率高めのお風呂系イベント＆（イラスト的にはそこまでとは思わなかったですが）貧乳属性なリュドミラの登場でエレンやリムの巨乳属性が１巻以上に強調されていたのが（・∀・）ニヤニヤでした。
特に、カラー口絵１ページ目ですが、『かつてラノベでココまで熱烈に乳を吸い上げるカットがカラーで起用されたことがあっただろうか？』と、思わず反語調になってしまうほどのインパクトがあるので必見です。
グッと来た男子諸兄は１巻と一緒に今すぐレジでお買い上げがオススメ！
…余談ながら、本編読みながらリムの活躍するシーンがある度に何度となくそのページを開いてしまった私が通りますよっとｗ
ラング◯ッサーとかプレイすると、主人公を支えてくれる知的な参謀役タイプのキャラにときめいてしまう自分なので、今回のリム掘り下げは激しく俺得でした♪

何気にあとがきで「名前付きキャラもどんどこ死亡するかも？」なニュアンスが匂わされていますし、続きが気になります。
特に幼い頃から自分を指導してくれた年上系男性キャラの命が大ピンチ！系のイベントと言えば、泣き＆主人公の成長イベントとして王道ですし、ピンポイント＆死亡フラグ立てまくりな某キャラの無事を祈るしか…！！

コミックフラッパー誌で秋頃から柳井伸彦先生によるマンガ版もスタートということですし、多くの戦記系ファンタジーもの好きな方に読んでいただきたい作品です。


気になった方は是非、チェックなさってみてくださいませ。

MF文庫J公式サイトへはこちらから


にほんブログ村