自業自得の結腸癌

菌状息肉症と結腸癌、2つも癌を抱えちゃったけど、病気のおかげでかえって人生が豊かになった気がするよ。

癌になった自分は不幸か?

2012-08-01 | つぶやき


癌になってしまって、私は不幸なのだろうか?

と、ときどき考えることがある。


「別に不幸じゃないよ」
と、答えると思う。他人から聞かれたら。

確かに、病気より健康である方が良いに決まっているし、
検査や治療で苦痛を伴うこともあるから、
そういう点では、癌になってしまったのは残念だと思う。

でも、告知でショックを受けたのは、予想外の展開に驚いたのであって、
「なぜ私がこんな病気に?」とか、「私が何をした?」などと
恨みに思う気持ちは意外にもない。
むしろ、「癌になったのが私で良かった、夫や妹や両親でなくて良かった」
と心の底から思っているのである。

職場では「私、大腸癌になったの
と、一大スクープのごとく得意満面で検査や手術のエピソードを話し、
最後に「ごめんね、大腸癌自慢して」と締めくくり、
それでみんなに優しくしてもらって喜んでいるのである。

日々の生活では、排便や抗がん剤の副作用を考えて、
どうすれば周囲に迷惑をかけずに仕事を継続できるかと
勤務予定や患者さんの予約を調整したり、休む準備をしたり、
買い物や遊びの計画もあれこれ考えたりで、結構いっぱいいっぱい。
そういう慌ただしく忙しい日々を「充実している」と感じるのは、
何かはき違えているのだろうか?

別に余命宣告をされたわけでは全然ないが、
今の年齢(49歳)も考えると、やはり残された人生は大切に生きたい、
と、癌になってから強く思うようになった。
いろいろな人の闘病のブログをいくつもいくつも読み、
最期を迎える直前まで、一生懸命、真摯に、
残された時間をいとおしんで生きている姿に感動して、
見ず知らずの方の人生のピリオドに、いつも号泣してしまうけど、
そこから学ぶことは数知れず。


癌になったって、失うことばかりじゃない。



ところで、今日は術後3ヶ月目の腹部エコーと血液検査の日だった。
エコーを受けながら、検査技師さんがピッ、ピッ、と画像を静止するたびに
「何かあったのかな?」と不安になりつつ、
「転移・再発していたら、またどんなふうに生きていくかな…」と、
妄想的に先のことをイメージしたりしていた。

「あら!これは・・・」と、検査技師がつぶやいた。
下腹部をグリグリと撫でられていたので、私はすぐに察し、
「そうなんですよ。巨大な子宮筋腫なんです。」と言ったら、
「ホントに大きいですね~」と同調された。


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3 コメント

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メッセンジャー (まるてぃん)
2012-08-02 17:08:49

こんにちは!
がんになったら不幸か?
確かになんだか、私も今のほうが充実してますです。

がんよありがとう!
という境地には、ほど遠いのですが、
やはり、がんはメッセンジャーっていうのは
ホントかも、とは思いますね~

ピリオドを迎える方の闘病ブログって、
何か、途中で、「これはもしかして・・・?」
っていう予感ありませんか?
私はその時点から、メソメソしだしてしまいます。

筋腫ちゃんとは、共存な感じでしょうか?
3ヶ月検診、お疲れさまでした。
返信する
まる (アニー@水瓶座)
2012-08-02 21:43:24
他人が癌だと聞くと、本当に「気の毒に」と思うのに、
なぜか自分のことだと、自分が可哀相とも思いませんね。

こうして、ブログで“癌友”ができて情報交換するのは
楽しいとさえ思いますし。

そうそう、ピリオドを迎えた方のブログは、
そのご家族が更新されていることが多いので、
タイトルを見るとわかります。
でも、敢えて読ませて頂くのです。
泣いてしまうのがわかっていても。
返信する
まるてぃんさん、ごめんなさい (アニー@水瓶座)
2012-08-02 21:44:36
返信のタイトルが「まる」になってて!
自分で超ウケました!
返信する

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