抗がん剤治療中の歯科治療のこと。
私はおととしの夏頃、抗がん剤治療中に右奥歯が痛くて歯科にかかった。
ちょうどXELOXの休薬期間を狙って、副作用が軽い時を選んでかかったのだ。
XELOXの副作用では、冷刺激に針を刺されたかのような痛みがあるから、
もし歯を削ることになって、口の中に水をまきながら削られても・・・と。
そしたら、痛む歯は虫歯だったんだけど、その反対側の歯のほうがもっと悪くて
「抜いたほうがいいです」と言われ、ものすごくびっくりした。
だって、ぜんっぜん痛くないんだよ
レントゲン写真を見ながら歯科医曰く、
「治療でかぶせた下が虫歯になって、上顎洞から副鼻腔まで炎症が起きている」と。
私が「抗がん剤治療中で血小板も減少しているから出血するような処置は受けたくない」
と伝えたら、「外科の先生に抜いてもいいか聞いてみて」と言われ、
“普通、書面で歯科医から外科の主治医に問い合わせるだろーが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gif)
”と思いながら
外科の主治医に聞いたら「いいんじゃない?」とあっさり言われ・・・。
私にしてみれば、確かにレントゲン上は炎症が起きているのかもしれないけど、
まったく痛みもないし、歯科医が言う「鼻から膿が出る」なんてまったく無いし、
こんなにいとも簡単に歯を抜いてしまうのだろうか?という疑問があった。
でも、歯科医は「抗がん剤治療中だから白血球も減少して感染しやすいし、
ばい菌が入ってはもっと大変なことになる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/baikin_1.gif)
」と言うので、
その時は痛くなかったけど、次の抗がん剤コースが始まる前に抜いてしまえば、
余計な心配が一つ減るかとしぶしぶ歯抜けババアになった。
その後、やっぱり奥歯が抜けたままだと噛むのに不便だし、
歯を入れなければ・・・と思いながら、その歯科医はちょっと変わっていて、
言葉を交わしてもこちらの意図が伝わらずにコミュニケーションがとりにくいし、
無表情で、会話をしても心が通わないところが、私としては不安で不快なので、
別の歯科を探そうと思いながらかれこれ1年半以上歯抜けのまま経過してしまった。
そして、つい最近、ようやく職場の信頼している人から「○○先生ならお勧めよ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
」と
情報をもらい、ネットで調べたら、偶然私の自宅のすぐ近くで開業している先生だったので、
予約を取り、勇気を出してかかってみた。
そこは新しいビルの斬新な診療室で、診察台に座ると
患者の眼前に電子カルテが見えるようにセットされていて、
でかでかと映し出されたレントゲンには、治療だらけの歯が~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
しかも歯並び悪くて、恥ずかしくて見てられない。
先生も歯科衛生士さんも、本当に親切で説明が丁寧。
麻酔の打ち方も前の歯科医と全然違って優しくて痛くない。
治療の手際の良さも素晴らしい。
患者の負担が最小限で済むようにと、いろいろ気を配ってくれているのがよくわかる。
患者側からの話にも非常によく耳を傾けてくれるので、
ついつい私は「本当に抜かなければいけない歯だったのか?」と尋ねてみたら、
「そのときの歯の状態が今となってはわからないので、それは何とも言えませんが、
抗がん剤治療中であれば、免疫力が落ちているでしょうし、
やはり炎症や感染を避けるのが最も重要だとすると
抜く処置にならざるを得ないことはあると思います」との返答だった。
そして、今回の歯科にかかった目的。
「抜いたあとに入れる歯をどうするか?」
これには3つの選択肢が詳しい説明とともに提示された。
さし歯(いわゆる入れ歯)、ブリッジ、インプラント。
私の既往歴で、2種類のがんにかかったことを考慮すると、
「インプラントじゃないほうがいいかもしれませんね」と言われた。
体内に異物(人工的なもの)を入れないほうが無難でしょう、ということらしい。
よかった。インプラントを勧められたらどうしよう、と思ってたから。
だって、あと何年も生きないかもしれないのに、数十万円も払う気にはなれないし。
今日は天気予報通りの大雪
つぐみに雪景色を見せてみた。
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