自業自得の結腸癌

菌状息肉症と結腸癌、2つも癌を抱えちゃったけど、病気のおかげでかえって人生が豊かになった気がするよ。

島根出張はある意味転機だったかも

2013-12-16 | 旅行


前回の日記、島根に向けての出発を控え、ちょっと興奮気味だったな。

行きの飛行機は、やっぱり不安だったから抗不安薬を握りしめ、
離陸後、ちょっとドキドキした瞬間にすぐ飲んじゃった。

でも、隣に座った女性が同じ学会誌を持っていて、
目が合った瞬間に優しく会釈して下さり、その人の話口調にとても癒されて、
私は翌日の発表がうまくいくような確信を得た気がした。


生まれて初めて降り立った出雲空港はみぞれ混じりの雨で、暗く寒かった
バスで松江に行き、ホテルにチェックイン。
松江はとても静かな城下町で、川沿いには洒落た古民家や洋館がまばらに立ち並び、
それらは素敵なダイニングバーや、お土産屋さんなどで、
倉敷をちょっとこぢんまりとさせたような、そして祇園より垢抜けた雰囲気だった。

翌日は晴れて、肌寒かったけどすがすがしい朝だった
マイナーな研究テーマだったので、小さな会場だったし、
あまり緊張せず粗相もなく発表を終え、質問にも答えて私はようやく肩の荷がおりた。

それからは、シンポジウムや会長講演、ワークショップなど聞こうと思って座るんだけど、
座って場内が暗くなった途端に寝てしまい・・・。ほとんど記憶にないのでございます。


学会は11/29(金)~30(土)の2日間、その後は研究仲間と4人で温泉津(ゆのつ)温泉に一泊。
レンタカーで松江城の周りを一周し、それから海沿いの道をひた走って温泉津温泉に到着。

偶然、その日の夜は『夜神楽』が上演されると聞き、
私たち4人は急いで夕食を食べ(ゆっくり食べたい御馳走だったのに)、近くの神社に向かった。

夜神楽なんて生まれて初めて見たけれど、
地元の小学生から最高齢は70代の人たちが稽古を重ねて、
それはそれは迫力のある素晴らしい神楽で、観客はみな大喜びだった。


(よかったら写真をクリックして下さいね。大きくなります。)

温泉を満喫して(正直言うと風呂嫌いの私は1回しか入らなかったけど)、
翌日は世界遺産の石見銀山(いわみぎんざん)と今年遷宮を迎えた出雲大社を訪れた。

石見銀山は、思いもかけず美しく静かな街で、時間の制約がなければ
もっとずっと滞在していたかった。

 

景色も美しいんだけど、街角のあちこちにアートが。



自販機までもがアートな演出。


そして出雲大社は予想通り混んでいたが、他の神社とは異なるお作法で
ぎこちなく何度かお参りした。





幼少時より乗り物が苦手だった私は、おそらく人と比べてほとんど旅行していないと思う。
環境が変わると不安になって眠れなかったり、吐き気がしたり。
でも、今回の島根の旅は(仕事ですけどね、一応)、ことのほか楽しくて、
帰ってきてからも写真を見ながらずっと余韻に浸っていたわ。


楽しい、嬉しい、刺激的、心地良い、びっくり、感動・・・

そんな体験をたくさんしたからか、その後は
「再発しようが、するときはする。きっと私の命は健康な人より短く、
限られた時間しか残されていない。だから、やろうと思ったことはやってみよう。」
と思うようになり、食物も睡眠不足も、以前ほど「これは体に悪いのでは」と
気に病んだり、神経質に考えなくなった。

どこか、ちょっと吹っ切れた気がする。



にほんブログ村 病気ブログ 大腸がんへ
にほんブログ村



コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする