私の結腸癌の摘出術は、邪魔っけな子宮筋腫がありながらも
腹腔鏡下で無事、速やかに施行された。
術後翌日から、ナースやドクターに「ガスは出たか?」と聞かれるも、
翌日も翌々日もガスは出なくて、でも、そんなことより
とにかく痛みに耐えて歩くことが私の当面の大きな課題だった。
そして術後3日目くらいだっただろうか、便意を感じるようになったものの、
とにかく少しでも腹筋に力を入れると、七転八倒の痛みがくるので、
もうこれは自然と漏れ出てくる(!)のを待つしかない、とあきらめた。
何も食べていなくても、便は出るんだって
そうして、4日目には下痢のような排便があり、
その後は、腹痛はないんだけどもずっと水様便が日に何度も出ていた。
私は、退院して4~5日自宅療養したら、仕事に復帰するつもりだった。
痛みはまだ残っていたが、これは鎮痛剤の助けを借り、
仕事に集中していれば我慢できる程度のものだから良いとして、
仕事への復帰を躊躇させていたのが『頻便』である。
それまで“頻尿”という言葉は聞いたことがあったが、
『頻便』ははじめて。ネットで見た。
まあ、とにかくもう下痢ではなく、しっかりと形のある良い便なんだけど、
一日に多い時で10回、少なくても6~7回は出る
最初は、あんまりたくさん出るので腸まで出ちゃったんじゃないかと思ったほどだ。
仕事復帰には、まず片道30分のマイカー通勤が心配だった。
道中、コンビニとかトイレを借りれるような場所がないのである。
猫のトイレを車に積もうか、とか、おむつをしようか
など考えているうちに数日は経ってしまい、
腹部の傷口を診てもらいに受診した時、主治医に
「頻便は仕事に行くと止まるものですよ。緊張している方が出にくいらしい。」
と言われ、思い切って出勤してみたら、本当だった。
前日まで6回以上は便が出ていたのに、復帰初日は朝家でトイレしてから、
夜帰るまで一度も便意は催さなかった。
そうして、職場では何もなかったかのように仕事をしていたが、
家では口の悪い夫に、「リアルあっぱバサ」と呼ばれていた。
新潟弁で、あっぱ=ウンコ、バサ=婆さん
ひどい、ひどい 「リアル」をつけることないじゃん
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