くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダン おいしい帰り道1 9月25日

2010-11-08 22:48:16 |  旅行
 下船の朝
C/Eには今、ボートが1艇しかない。その1艇はダイビングに使われる。なので、私たちがセンポルナまで乗って帰るボートがない。きのうまではセンポルナのダイビング・サービス、ボルネオ・グローバルのボートが帰る人々のピックアップに来ていた。ボルネオ・グローバルは、アブディラ・シパダン・パラダイスやC/Eあがりのスタッフばかりで、C/Eとはよく協力しあっている。でも、きょう下船する3人だけのためには、わざわざセンポルナからボートはやってこないらしく、私たちはマブールのボルネオ・ダイバーズのボートに乗せられることになった。ボルネオ・ダイバーズのボートは、朝8時半頃のタワウ発KKゆきのフライトに間に合うように出るので午前6時発。よってわれわれのC/E下船は午前5時45分。C/Eがシパダンにいるときでさえ、下船は午前7時をまわってからだったいうのに、センポルナにより近いマブールにいて1時間半近く早く降ろされることにぶりぶり言いながらも、早起きがいやなだけで、シパダンでのダイビングがない今となっては、さっさとC/Eを降りてタワウに行っちまいたくもある。

午前4時45分にアラームをかけ、トップデッキに干していたものをとりにゆくと、まだ素敵な夜空。月もこうこうと輝いていて夜中のふぜい。心配していた器材はだいたいかわいており、憂鬱なパッキングもあっという間に終わった。狭いキャビンではお店を広げられないだけに、片付けも簡単なのだ。

パッキングがちょうど終わる頃、アシスタントコックが厨房から顔を出し、「食べる?」というジェスチャーをするので、起きぬけで食べたくなんかないくせに反射的に「YA!」と大きくうなずく。出てきた朝食は、ソーセージ、チキンナゲット、フライドポテト、両面焼きの目玉焼き…早朝から見事な油もののオンパレード。そして申し訳程度にカットメロン・・・。主食のライスがない!24時間help yourselfなパンを焼いて食べろということか?8人下船する朝はナシゴレンがあったのに…。「食べられないよね~」とか言いつつも完食。そして、外はどんどん明るくなり、ほっこりする間もなければ、チップもなにもなく、トムに連れられボルネオ・ダイバーズのJETTYへ移動。ボルネオ・ダイバーズボートの先客はヨーロピアンカップルだけ。ボートの中央の座席には、ランドリーに出すリネンがど~んと置かれていて、すわれるところがあまりない。私たちよりあとから白人女子おひとりさまとアジア人ガールズ3人がやって来たが、リネンはどかされることなく、彼女らはせまいスペースにすわるはめに。ボート移動中に雨が降り、ゲストがみんな濡れる状態になっても、ボルネオ・ダイバーズスタッフはボートのフードすらさげず、自分たちだけ雨のかからないところに避難したり、怠慢だ。

 センポルナ~タワウ
ボートは、6時50分にドラゴンインのある仙邦那海洋旅游中心に着いた。C/Eからのボートなら今はNew Jettyにつけるが、New Jettyは長く延々と歩かなければならないし、こっちのほうがましだ。センポルナからタワウへは、ミニバス13リンギットでの移動をもくろんでいたが、トムには8時始発のEXPRESS BUSを待つようにすすめられていた。でもまだ6時50分。ミニバスにはエアコンがなく、人が集まるまで出発しないが、EXPRESS BUSはエアコンつきで時間が読める、というのがEXPRESS BUSをすすめる理由らしい。でも、ミニバスは窓全開で猛スピードで走るので、ホコリはかぶっても暑くないし、前に乗ったときは、私が一番最初の乗客だったが、15分もたたないうちに満席になり出発できた。ところが、われわれをバスステーションまで連れてゆくためにやってきたセレベスのドライバーには、ミニバスチャーター100リンギットをすすめられた。13リンギットの乗り合いでかまわないのだが、チャーターしても2人で2800円程度。まあそこまでケチることもないかと話しているうちに、なぜだか来るはずもない場所にミニバスがやってきた。な~んだ、もうアレンジされちゃってるんじゃん。タクシーと同じくらいの金額だし、ダイバーの荷物を2個タクシーに積むのはちょっと大変だし、まあいいか。ミニバスはセンポルナの町が終わると猛スピードでとばし、椰子の木農園をすぎ、椰子の木伐採後の不毛の大地を過ぎ、また椰子の木農園をすぎ、タワウ空港をすぎ、大規模共同墓地を過ぎ、タワウの町に突入した。そしてヘリテージホテルの向かいの路肩に止まるとしばらく待機。ちょうどホテル前の駐車スペースは満車で、ホテルの入り口につけられないからのようだ。ヘリテージはホテルホテルしたファサードのあるようなホテルではなく、歩道からすぐ入る道端のビジネスホテルだ。ここで降ろしてくれていいのにね、と言っているうちにミニバスは、いったんホテルの前を離れ、小さなタワウの町をゆっくりぐるぐる。そしてなぜかタワウのバスターミナルに進入。ドライバーは車を降りると、たむろってるミニバスのおっちゃんたちのところにかけよってなにか聞いている。ということは・・・ホテルをさがしているんだ!聞いてくれれば、すぐに答えてあげられたのに…。この迷子で15分は時間をロスし、ホテルに入ったら、もう午前9時だった。

 タワウ
ヘリテージホテルでもらった部屋には窓がなかった…。まあ、シャワーと仮眠が目的だからよしとするか。
ホテルに着いたら、即眠るつもりだったのに、小腹が減ったということで、粥かミースープを求めて即外出。
チャイニーズのご老人がいっぱい入っているKEDAIが安くておいしいのだろうが、暑いので、エアコンつきのお店にした。
マルコポーロホテルから、海側に向かって歩いてゆくとある、小さな華人経営のお店。津津茶室さん。



店内は結構混雑していた。タワウでは日本人遭遇率は低いため、みんなわれわれに注目。
ミースープとテタレをオーダー。

まずはテタレ。



練乳たっぷりの、甘さが今はとてもおいしい。
マレーシアは糖尿が多いらしいが、テタレやテ・ススを飲むと、さもありなんと思う。

そしてミースープ・シーフード。



おいしい!
シパダンで働いていた男子が、KKで夜中まで飲んだ後は午前3時でもミースープが食べたいし、そのあと朝帰りで寝ていると、朝8時にママにたたき起こされても、まだミースープが食べたい、だからサバハンは太る、と言っていたが、まさにお酒を飲んだあと、いまいちな朝でも、ミースープはちゅるちゅるっとかんたんに入ってくる。



ホテルに戻り、シャワーを浴びて2時間の仮眠。食べてすぐ寝る。
そして2時間後にアラームで無理やり目覚め、起きたらすぐにランチである。完全に間違ってる。
でも、ここでしか食べられないおいしいものを食べておかなければ。
行き先はいつもの海昇海鮮楼=オーシャンエリア・シーフードレストラン。
窓のない部屋では気づきようもないが、外に出たら雨あがりで、まだ水たまりだらけの道に、南国の強い日差しがあたり、その照りっかえしで、もわわ~んと蒸し暑い。それでも、今年の日本の暑さに比べれば、かわいいもの。
レストランにつくと、大きな宴会場仕様の店内は、結婚式かなにかの宴の準備をしていた。入れるのかな?と思うと、横にある小ぶりの間に招かれ、無事、またこの店で中華が食べられることになった。タワウまでやってくるのは、この店のためと言っても過言ではない。

ご高齢でやさしげな中国人店主に、「お肉かエビはどうですか?」とすすめられ、どっちにしようと言っていると、「エビの方がいいでしょう」と言うので、言われるままにエビをいただくことにした。

ミバサ(ミーゴレンバサ)シーフード。RM8.00。麺は、米面そして米の下に六と書く漢字で示されていた。



元気なときは、私はミースープよりミバサ派。
小さなKEDAIでも十分おいしいミバサが食べられるが、この店は具のエビ・イカ・白身魚の質がよい。
新鮮だし、大きい。だけど、ミースープの下地があるのに、2人前来てしまった…。
伝票には1と書かれていたが、どうみても2人前のボリュームがある。

菜。サユルマニスはガーリックがいっぱい。RM8.00。



えびさん。RM15.00。蝦はむしへんに下と書かれていた。



頭ごと食べられ、ディープ・ダイビングで弱った骨にカルシウム補給。
それにタイガービールとよくあう。

そして、究極の別腹アイテム、椰子布丁=ココナッツプリン。RM7.00。



あとは唐茶=チャイニーズティーがひとりRM0.3、お通しの花生=ピーナッツRM2.00x2、香巾=ウェットタオルがひとりRM0.3、サービスチャージとTAXが5パーセントずつかかって、ふたりで合計RM60.06
今のレートだとひとり850円もしないのだが、タワウ物価では超ラグジュリアスでボリューミーなランチ。



ホテルに戻り、「ぐるじ~」と小一時間ごろごろして空港へ。
ホテルから空港は、45リンギット30分。


 タワウ~KK
タワウ空港につくと、チェックインにはかなりの人が並んでいた。私たちのすぐ前に並んでいた、いかにも「勉強してます!」なメガネのチャイニーズ男子が、私の荷物を凝視している。スーツケースがぼろいからか。「この子、めっちゃ見てるね…」という話をしていたが、しばらくたって「KKへゆくの?」と英語で話しかけてきた。彼の横には、品のよい、かわいらしい顔立ちのママがただただ微笑んでいた。話を聞くと、なんでも日本の文科省の奨学金での留学生で、これからKLの別宅に1週間ほどスティしたのち、高知大学へ農業を学びにゆくんだそうだ。お金持ち&ご優秀。

私たちのフライトはMASwing便で5時20分発。サンダカン経由KKゆきかつプロペラなので時間がかかる。シパダン3ダイブで直行便と、シパダンで4ダイブで経由便の比較で後者をとったのだ。チェックイン後、出発ロビーでめがねくんとしばらく話をしていたが、わんわん響くアナウンスがあり、「きみたちのフライトだね。」と教えてくれた。空港アナウンスのマレー語と英語程度なら問題なく理解できるが、人と話しているとうわのそら。めがねくんとママにバイバイしてゲートへゆくと、まだゲートは開いておらず、たくさんの人が通路のベンチで待っていた。ちょっと年齢層高めのバックパッカー白人が多く、みんないかにもサンダカンへオランウータンを見に行きそうな顔をしている。それからローカルビジネスマンや日本からの駐在っぽいオヤジといかにもサンダカンへ帰るんだ、という顔をしている。

しばらくすると、私たちが乗るMASWingが入ってきた。その小型ぶりがかわいく、「かわいー!」とパチリ。外人たちも同様に思ったのか、皆、MASWingをぱちり。





すぐに乗客がわらわらと降りてきた。きっと小型機の機内清掃はすぐ終わるから、間もなくボーディングだろうとアナウンスを待っていたが、定刻になっても全然アナウンスはない。遅いなあ、と思っているうちに、さっきのめがね君とママがやってきた。メガネくんに笑顔で「きみたちのフライトは下からだと思うよ。」と言われ「え~!?」そういえば、プロペラ機がボーディングブリッジに着くはずないし、ゲートナンバーなどチェックしていなかった。私たちはKLゆきのゲートでボーッとしていたのだ。小さなタワウ空港で、KKへの便は、いつでもここから出るもの、という思い込みが間違っていた。めがね君にはお礼もそこそこに、下のゲートへダッシュ。ゲートでは、MASWingの職員が、いらっと待っていた。どうも走らないとダメみたい。数十メートルダッシュして、5~6段のタラップを駆け上がり、席につくや否や、ドアクローズ。あ~ん、みなさんお待たせしてすみません。

小さな機内はこぎれい。ベルト着用サインが消えるとマイロ(マレーシアではミロは英国発音でマイロ)がサーブされた。冷えていないし、紙パックなのでそのままお持ち帰り。プロペラ機の飛行高度が低いため、下界の景色がよく見えてこれまた新鮮。MAS Wingも悪くない。サンダカンを発つ頃には日没で、KKまでは満席。こんどはマフィンとジュースのサービスがあった。KIX出発日からずっとそうだが、この旅は、2時間に一度のペースで何か食べている…。


 ハイヤットキナバル
KKはハイヤット・キナバル泊。もらった部屋番号が1305。
じゅうさんかぁ…なんかやだと思いながらエレベーターにのると、13階はリージェンシークラブだった!
部屋のドアを開けると、足元は、きれいなフローリング。電気をつけると、広めでとても素敵なお部屋じゃないですか。
ここで、いっきょにテンションがあがるわれわれ。部屋をいろいろチェックしたりしているうちに、時間がどんどんたってゆく。

 肉骨茶
両替をしておきたかったが、ハイヤットの部屋に興奮しているあいだに、お隣のショッピングセンター、WISMA MERDEKAは閉店時間。夕食は、アンズホテルの中華・發記かバクテかで悩むが、本日すでに5食目なので、スープのほうが入りやすいだろうと、佑記=ヤオキーのバクテスープにした。20時半をまわっていたが、店内・外の席ともにほぼ満卓。











サバの中華を食べると、日本の中華が物足りなくなる。
KKの夜は早い。あれだけ混んでいた店も、少したつとガラガラになった。
さて、ふだんならバーで飲むところだが、ハイヤットの部屋がとてもよいので、部屋にいないともったいないという話になり、部屋飲みに決定。セブンイレブンでタイガービールの瓶か缶かと悩むが、協議の結果、賭けだけど、きっと部屋に栓抜きがあるよと、おいしいに決まってる瓶を仕入れて帰る。

部屋はバスとトイレが完全な別室で使いやすい。せっかくだからと、これまたあしたのチェックアウトまでに乾くかは賭けだが、完璧な器材洗いをした。美しかった部屋が見る影もないほど、ダイビング器材だらけになり、さあビール!と栓抜きを探すが、ない!それもそのはず、ミニバーの中はすべてカン。栓抜きは、ホテルからすまなそうに借りて、ごろごろうだ3時半くらいまで飲んでおやすみなさい。