ラジオで、先日ふと一篇の詩を耳にした。
そして、自然に涙が頬を伝った。
「あいたくて」
工藤直子 作
あいたくて
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた──
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか──
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
そして、自然に涙が頬を伝った。
「あいたくて」
工藤直子 作
あいたくて
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた──
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか──
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて