ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

Vフォー・ヴェンデッタ(ジェイムズ・マクティーグ監督)

2008-01-15 | Weblog
ストーリー;「V」と名乗るガイ・フォークスデーの仮面をつけた男。夜間外出禁止令がでているにもかかわらず外出して自警団に襲われそうになったテレビ局のアシスタントイヴィーはその後Vとともに独裁政府転覆の活動家として公安警察にマークされる。そんな中、シャイクスピアの「マクベス」や「十二夜」などのセリフを引用しつつ、過激な身のこなしで独裁政府の要人を次々と「V」は暗殺していく。そしてその現場にはバラの花が一輪置かれていた…。アメリカは英国独裁政府によって植民地化されたものの反政府運動がすでに起こっていたが英国ではまだ独裁政府の監視と言論制圧は公然と行われていた中、自由を求める英雄「V」が行動を始める…。
出演 ;ナタリー・ポートマン 、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジョン・ハート
コメント;ジョン・ハートというとどうしても「エレファントマン」や「エイリアン」などの演技でみせたあの「自己崩壊型」の転落人間といった感じなのだが、この映画でもやはりラスト近くでは片腕に「disgusting」などといわれつつ登場場面を終了する。ナチスドイツをパロディ化したような独裁政府は、最後は人民の抵抗にあいつつ崩壊していくのだが、そのキーワードはやはりガイフォークス。映画の最初の場面で歴史の紹介があるが、このガイフォークスは英国では冬の花火の行事としては欠かせない一種の「ヒーロー」でもある。まずこの「歴史上の話」と映画上のストーリーとが妙なシンクロをするのでガイ・フォークス・デーを知らないで映画をみるとまず何がなんだかわからなくなる可能性も。さらにナタリー・ポートマンが何も知らずに「巻き込まれていく」タイプのヒロインを演じているのだが、最後は頭を泣きながら丸坊主にされていく体当たりの演技。「レオン」でみせた可憐な姿からは想像もできないほどたくましい女優になったところをみせる。でも、映画としての出来はかなり悪いというしかなく、Vの一種のアクションも確かに面白いことは面白いのだが、いくら生物化学兵器で強くなったとはいえ、いくらなんでもなあ…というような非現実的な立ち回り。仮面の中にいるのが「マトリックス」でエージェントスミスを演じたヒューゴ・ウィービング。独特の英語でのセリフ回しが朗々とまるで詩を読んでいるがごとく続くのはなかなか見事。演技力の確かさをみせる一方で、なんで突然、こんなバケモノのような英雄が11月5日に活躍を始めたのかは不明。監督のジョン・マクティーグは「マトリックス」では助監督だったらしい。この映画ではカメラを固定化したCGやSFXにあえて兆戦したものと思われるが残念ながら失敗しているように思える…。
 タイトルの「ヴェンデッタ」は「vendetta」。「a series of harmful or offensive actions directed by one person against another」というのが本来の意味らしい(ロングマン英英辞典)。つまり「連続的に行われる復讐に生きる囚人5号」という意味合いになると思われる。単なる復讐ではなくあえて「ベンデッタ」という単語を使用した理由はラスト間際で映画では明らかにされる。


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