ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

トゥー・ウィークス・ノーティス(マーク・ローレンス監督)

2007-12-29 | Weblog
ストーリー;歴史あるコミュニティセンターを保護しようとする環境派の女性弁護士と、顧問の女性弁護士に手をつけては不動産開発に支障をきたしているボンボン。この二人が組んで一緒に仕事を始めるとなると‥
出演;ヒュー・グラント、サンドラ・ブロック、アリシア・ウィット
コメント;ヒュー・グラントは英国にこだわる仕事をすると宣言していたが、この映画は2002年に撮影されサンドラ・ブロックが製作も手がけるハリウッド映画だ。当時「アバウト ア ボーイ」の撮影も同時進行に近い状態だったが、「ブリジッド・ジョーンズの日記」からそれまでのイメージを変えようとしているヒュー・グラントの一種の実験作品なのかもしれない。ノラ・ジョーンズやドナルド・トランプ、そしておそらくレッドソックスのマイク・ピアザもカメオ出演している。サンドラ・ブロックという女優がこの前に製作・主演した「デンジャラス・ビューティ」を映画館でみていたく立腹した記憶があり嫌な予感とともにみていたのだが、それほどひどくはない。これはヒュー・グラントのかなり大胆な実験演技とサンドラ・ブロックの大仰な学園祭演技との組み合わせが面白いからかもしれない。女優としては助演しているアリシア・ウィットの方がかなり可愛い上に上品な演技で好感がもてるのだが‥。ノラ・ジョーンズのピアノ演奏シーンは結構美形ぶりがきわだつ。
 この映画の中でサンドラとアリシアがともにハーバード大学卒業の弁護士を演じているが、いまひとつ良くわからないのはハリウッドのなんともいえない学歴主義。なんだかんだといっても映画中で他の私立大学卒業生の弁護士を低く扱っている上に、サンドラの演じてる民主党支持派にありがちな典型タイプ(グリーンピースで捕鯨に反対する環境活動家と同棲してたり、共和党のブッシュ大統領にひっかけたギャグをとばしたり、さらには legal aidでボランティア的な仕事をしてたり、といったシーン)が逆に空々しく個人的には途中でシラーとしてしまった。とはいえ、ヒュー・グラントがいみじくも指摘しているように「ラブ・コメディにはストーリーは決まっている」ということなので、こうした展開に異議を唱えるのはヤボってもんかもしれない。ストーリーは最悪で個々の場面のギャグはまあまあ。役者はヒュー・グラントとアリシア・ウィットがよく。カメラワークをはじめとする撮影場面はそもそも趣味に合わない。


 こんな恋愛の先にあるものはまた破局か離婚なのだがハリウッドのラブコメは「その先」を描かないのもなんだかなあ。ただしラストでヒュー・グラントが突っ込む台詞はなんとなくヒュー・グラントのアドリブじゃないかと思う。それが結構印象的かつ効果的だと思う。なお映画の中で出てくるホテルの名称はなんとグランド。これは往年の名作「グランドホテル」にささげるオマージュだろう。またサンドラ・ブロックが唯一輝いて見えたのは子共献金パーティでオードリー・ヘップバーンを意識したドレスメイクのとき。カメラワークはこれもうカラーでヘップバーンファンにはたまらない場面だろう。なお労働基準法で退職2週間前に事業主に通告するという制度はアメリカもそうだが、日本も同様。日本では被雇用者は2週間前、事業主が解雇に踏み切る場合には1ヶ月前となる。この辺の労働法制は日本は英米から輸入しているので、共通しているケースが多いようだ。もっとも運用の形態はぜんぜん違う。弁護士の描き方もおそらく日本も20年後はこうなっている可能性が高いという感触を得る。

 ヒュー・グラントの英国貴公子ぶりはテニスのシーンでのきれいなサービストスの上げ方にあると思う。このシーンはヒュー・グラントのとぼけた演技が他の役者をもうくいまくり。とにかくかっこいい‥。

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