ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

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ファイトクラブ(デビッド・フィンチャー監督)

2008-01-05 | Weblog
ストーリー ;雑居ビルの中で銃をつきつけられている男。やや神経症気味で不眠症に悩む彼は北欧家具のマニアでもあり、車両のリコール査定をつとめるサラリーマンでもある。地道に暮らす彼だったがある日突然自宅のマンションが「爆破」される…。
出演;エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレン・ボナム・カーター
コメント;1999年の作品だが、この時期はデビッド・フィンチャーについていろいろ思うところもあってみるのを自粛していた。「ゲーム」という作品があったのだが、これがとてつもなく「ヒドイオチ」で非常に疲れた…ということがあったため。ところがこの映画はなかなかの完成度。オチも全然最後までわからなかったし、映像も衣装もスタイリッシュ。
 エドワード・ノートンはもともと好きだし、「眺めのいい部屋」などでエドワード朝の貴婦人を演じたヘレン・ボナム・カーターもすごい役どころ。マーラ・シンガーという名前の役だが最初は誰だかわからなかった。ブラッド・ピットもすごいし役者はもう最高レベル。カメラアングルもハリウッドではあまりお目にかかれない細部にこだわった造り。ややフェティッシュな感じすら漂うほどの家具などへのこだわりがみえる。一種の「こだわり」から生まれた偶然の産物なのだろうがそれがラストには「どん底」へのこだわりで締めくくられるという見事さ。
「どん底」にこだわるのであればもちろんここまでやらなければならないのだろうが、それにしてもよくスポンサーが許可したものだと思うシーンも連続。パソコンショップが爆破されたりするのだがこれは一体…。昔はパソコンといえばマックという感じだったが、1999年の段階でマイクロソフトのショップが出現しているのも興味深い。とにかく「文化」「物質」「商品」といったものをすべて否定しようという「ファイト」なのだが、現実には存在しようがない都会の廃墟そのものが文化だったりする。最後は「資本主義の象徴」が瓦解するところまで描写するのだが…。これが50年代であればデビッド・フィンチャーはハリウッドから除名されているだろうな。

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