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父親たちの星条旗(クリント・イーストウッド監督)

2008-01-16 | Weblog
ストーリー ; ウィスコンシン州。葬儀屋の社長は階段を上りながら、急に倒れる。「where is he?」とうなされながら…。元衛生兵のジョン・ブラッドリー、通称ドク。そしてその息子は、テープレコーダーやインタビュー、各種資料にもとづき、父親ドクが1940年代に経験した過去を調べ始める…。1944年6月15日前。米海軍部隊は日本の領土である硫黄島に船団を組んで向かっていた。いわゆる「硫黄島の戦い」のためであり、日米双方あわせて約4万人以上の戦死傷者を出す大激戦となる。その最中、ジョー・ローゼンタールの手によって偶然、硫黄島に撮影した写真が話題となり、米財務省はこの写真を国債の消化にあてるべく広報活動に利用しようとする。一枚の写真は戦争のあり方以前に、帰還してきた3人の米兵の人生にも微妙な影を与えだす…。
出演;ライアン・フィリップ 、 ジェシー・ブラッドフォード 、アダム・ビーチ
コメント;製作にはスティーブン・スピルバーグも参加。日本アカデミー賞では外国語映画賞を受賞した作品。戦闘シーンの撮影などは実際には硫黄島ではなくアイスランドで行われたらしい。現在は東京都の特別許可がないかぎりは一般人は慰霊祭などをのぞいて島には立ち入りできない。映画公開後は通称「イオウジマ」とされていた呼称がもともとの「イオウトウ」に戻された。
正直上陸作戦時の大船団や戦闘シーンなどはこれまでのクリント・イーストウッドの映画の中でも予算は最大級と思われ、さらにカメラのブレは「硫黄島からの手紙」よりもひどくカメラに水しぶきがかなりかかっている。「ハートブレイクリッジ」といった海軍の内部を描いた作品ではこのようなカメラ・ワークはあまり記憶にない。焦ったのかあるいは意図的な演出なのか。ダウンタウンのマッチャンが、「最近のイーストウッドには手抜きが目立つ」という文章をどこかで書かれていたが、なんとなく「手抜き」にみえてしまう部分が多い。「硫黄島からの手紙」のほうが高い評価を受けたのも細部にやや「手抜き」と思われる撮影と、ラストにやや「教訓めいた台詞」が流れるせいかもしれない。
俳優は若手を中心にそれでもやはり豪華。アダム・ビーチは「ウインドトーカーズ」にも出演していたが、この映画で見せる苦悩など「ウインドトーカーズ」の比ではない。また「プライベート・ライアン」と比較すると上陸時の対応というか原則を無視した当時の栗林忠道中将がとった作戦はかなり異色の作戦ということがわかる。海岸線を放棄して、擂鉢山に穴を掘り、そこから海岸を上陸してくる米兵が一定程度内地に入り込むまで発砲を控えていた。「リトル・ダンサー」で評価されたジェイミー・ベルが「ラルフ・イギー・イグナトウスキー」役で出演。やはりプライベート・ライアンで注目されたバリー・ペッパーがマイク・ストランク役、「ワイルド・スピード」で(たしか警官役)で注目されたポール・ウォーカーが、ハンク・ハンセン役。原作はやはりドクの息子のジェイムズ・ブラッドリーとロン・バワーズ(「硫黄島の星条旗」文藝春秋)。

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