ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ホテル・ルワンダ(テリー・ジョージ監督)

2008-01-16 | Weblog
ストーリー ;1994年。古くはベルギーの植民地時代にベルギーに協力して奴隷を「輸出」していたツチ族と逆に輸出されていたフツ族。首都キガリでミシュラン4星の高級ホテルの支配人を勤めるポールはそんな中でもツチ族の妻タティアナと息子たちと仲良く暮らしていた。しかしホテルに来客したVIPやそのほかの人間から「高い木を切れ」という暗号に隠された意味を知らされ、不穏な空気が流れ始める。実際に100万人以上のツチ族が虐殺された歴史をふまえて展開される実際にあった話の映画化。最初は日本では主要な映画配給会社は配給しなかったが、アカデミー賞の3部門ノミネートされ、話題に。
出演 ;ドン・チーゲル、ニック・ノルティ、ホアキン・フェニックス
コメント;さっそく映画を見終わったあとに地図を見る。ルワンダという国名すら知らなかったが、コンゴの右横にある本当に小さな国だ。映画の中にでてくるRPFとはルワンダ愛国戦線というツチ族の戦闘集団のことらしい。政治的にはフツ族が政権を握っていたが、ツチ族のRPFが抵抗。そしてフツ族によるツチ族の虐殺が始まり、周辺諸国に難民が流出したという経緯をたどる。映画の中での国際連合の部隊は発砲ができない中、必死でホテル・ルワンダを虐殺から守ろうとし、マスコミも必死で報道しようとするが、各国の部隊は撤退。国際連合が仲立ちして虐殺を停止させたとあるが、実際には映画の中でみるように虐殺が始まってから落ち着くまでに100万人近い人が亡くなっている。政府軍と民兵の複雑な協力体制やコヒバ葉巻を吸う姿だけを真似していた支配人が自分自身を恥じる場面。そして、電話による国際支援援助運動など当時のツチ族の人たちの必死さと国際社会の無関心さがうきぼりにされる作品。当初まるで無視されてしまった映画だからこそ、これだけの評判を呼んだと思われる。オリバー・ストーンのような虐殺だけを題材にしないところが素晴らしい。

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