ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

間違えられた男(アルフレッド・ヒチコック監督)

2008-01-03 | Weblog
ストーリー;マーニーは電車路線そばのアパートメントに家族4人で住むミュージシャン。お酒も飲まない真面目なマーニーだったが妻の歯の治療のために共済生命保険にお金を借りにいったところ強盗犯人と間違えられて通報される‥
出演;ヘンリー・フォンダ 、アンソニー・クエイル、チューズデイ・ウェルド
コメント;名優ヘンリー・フォンダの異色作というべきか。ただならぬ目つきにもかかわらず飲み屋のミュージシャンであり、しかも家庭のよき父という役割を演じる。実生活では相当にひどい父親だったとも噂されるがそれを微塵も感じさせない「ナイス・バディ」。「アパッチ砦」や「荒野の決闘」のそれまでのイメージを変化させたといえるかもしれない。その後にはあのオードリー・ヘップバーンと共演した「戦争と平和」があるがこれもまたよき善人を演じきっている。チューズデイ・ウェルドはその後「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」にも出演。
 実話にもとづいたサスペンスというよりも、むしろホームドラマと位置づけたほうがよいのだろう。「サイコ」的な要素を重視するヒチコックはラストもそう簡単にはハッピーエンドでは終わらせない。面白いか面白くないかは人それぞれかもしれないが、後味の悪さと薄気味悪さを感じさせる。ただし、その後のヒチコックにみられるような映像美学みたいなものよりもむしろ淡々とした画面進行が新鮮といえるのかもしれない。現代では当時の「目撃」がおそらくDVDなどに録画された監視カメラ映像になるのだろう。「間違い」というのはかなりこれからもありうる。目撃という心理的要素に頼るかぎりこうした冤罪に近い物語は形をかえてまた映画としてリメイクされる可能性が高い。

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