ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ターミナル(スティーブン・スピルバーグ監督)

2008-01-08 | Weblog
ストーリー;東欧の小国がクーデターで転覆。その間にたまたまニューヨークに降り立った一人の男性は、自動的にパスポートの有効性が失われ、新しい政府とアメリカ合衆国が協定を結ぶまで故郷に戻ることも出来ず、かといって入国ビザもおりない状態になる。行政の教えをかたくなに守る次期エアポート局長は法の精神にのっとってこの事態を収拾しようとするが、次第にそれは男と男の意地のはりあいになり…。
出演;トム・ハンクス、キャサリン・セタ・ジョーンズ、スタンリー・ツュッチ
コメント ;トム・ハンクスはやっぱりええなあ。脚本はさほどではないが、お腹がでた中年男になってもジャズを聴きながら壁にペンキを塗るところやキャサリン・セタ・ジョーンズと本屋で出会うところなどはやっぱりいいなあ。一昔前だったら相手役はメグ・ライアンだったのかもしれないが、メグ・ライアン、ちょっと最近ヘンだからキャサリン・セタ・ジョーンズとのコンビネーションは最高にいいかも。空港に足止めをくらってその中で生活するというアイデアはいいのだけれどもう少しフィルムを短くして、その分余計なエピソードをカットしたほうが良かったのかもしれない。ラスト近くになるとさすがのラブコメファンの私としても半年も空港にいるなんて…と少々場面設定についていけなくなる。
 この映画の冒頭で副局長が「私には彼を拘束することはできないし、かといって入国させることもできない」と断言するのは行政のあり方としては間違っていないだろう。ただそこで彼はまずさらに上の政府レベルに報告すればよかったのだが、なぜかそれはしない。映画ではそれを「男と男の意地の張り合い」と描写しているのだが、ちょっと苦しい。かたくなに法律を守ろうとして半年間も海外からの旅行者でしかも犯罪者でもない人間をビザがおりないという理由でターミナルの中に閉じ込めるのはあきらかな法律違反。しかも行政行為には迅速性がもとめられるので、トム・ハンクスがその気になれば、行政不服審査や行政事件訴訟を起こすことも映画の終了後できるだろう。証人も多数いることであるし。で、あともう少しでホノボノ感覚にひたれそうなのだが、コメディとしてはあまり笑えずスティーブン・スピルバーグがお得意の「大掛かりな仕掛け」で「些細なことに取り組む」という設定にもちこまれるときつい。「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は実話が基になっているということで、「宇宙戦争」よりもずっと映画の中にのめりこめたのだが。39歳の不倫中のスチュワーデスという設定のキャサリン・セタ・ジョーンズがまた上品な演技で可愛い。いろいろ文句の付けようはあるけれど、それでもたっぷり2時間以上楽しめるあたりがさすがに巨匠。あれだけのエキストラをそろえての展開は、なかなか見れるものではないし。

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