健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

事業仕分けの功罪

2010-04-13 08:14:02 | 日記
事業仕分け第2段が来週にも始められるということで、ニュースにも取り上げられるようになってきました。ところでこれまでも事業仕分けのやり方の危うさについてここでも述べてきましたが、別の視点から考えてみたいと思います。
事業仕分けで無駄を削除するという基本理念には賛成です。そういう意味ではどんどん無駄を省いていただきたいと思います。しかし、何がどういう基準で無駄と判断されるのかという明確なものがないと思います。いわゆる「国民目線」とか「庶民感覚」などと言っていますが、基本的にごまかしにすぎません。客観的な基準が絶対的に必要になります。そうでないと、今年度の道路建設や昨年の事業仕分けのように、上手に陳情した者やうまく答えられた者勝ちというような状況を生んでしまいます。ですので、まずはしっかりとした基準を作成し、それを国民に明示し、議論を経て実行に移すべきかと思います。そうでないと・・・・。
さらに、事業を取りやめると判断した場合のその後のスキームを決めておくべきだと思います。なぜなら、事業にはお金だけでなくそこで働く人とその家族が付いているからです。事業を止めるので解雇しますとはいかないでしょう。では、仕事を失った人はその後どうなるのでしょうか。知ったことではないといってよいものでしょうか。いや、それは決してあってはならないと思います。すると、事業を取りやめてもその経費が浮くには相当の時間がかかるだろうし、他の事業に人を振り分けることにならざるを得ないので、他の事業経費が増加するということになるのでしょうか。ですので、仕分け作業で「○○法人廃止。その結果、■億円確保」「△△事業廃止。その結果◆00億円確保」という判断がたとえ出ても、その額面通りに財源は確保できないということになると思います。
また、事業を廃止するということは仕事が減るということですね。仕事が減るということは、失業者が増えるということですね。すると、こうした失業者対策の予算の増額が必要になり、またさらなる事業廃止が求められる。そして、さらなる仕事の減少と失業者増という悪循環を招くのではないでしょうか。
無駄を省くことは正しいことだと思いますが、その無駄を子ども手当というようなばらまきではなく、新たな事業に使わない限り日本の経済は・・・・・。
人にやさしい、命を守る、と鳩山総理大臣は事あるごとに述べていますが、国の事業には人の生活や命が付いていることを忘れているような気がしてなりません。
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